山下 梨絵
やました りえ
電装・EMC技術部
- 入社年月日
- 2004年4月1日
- 出身地
- 静岡県
一歩会社を出たら忘れることで
ひらめきにつながる。
研究について
自動運転時代に向けて、矢崎製品の信頼性を担保する
将来の安心・安全な社会の実現に向け、矢崎がお客様の信頼に確実に応えられる信頼性基盤技術を追求しています。例えば自動運転が当たり前になる時代に求められる矢崎製品の部品とその材料、それらをつなぐ接続部の信頼性の担保です。さらに機能喪失を回避するシステム目線の信頼性担保にまで踏み込みます。具体的には、腐食防食など機能の維持・劣化に関する信頼性理論の構築、高信頼な接続技術、機能劣化の予兆検知技術などです。ワイヤーハーネスはなかなか劣化しない、かなり長い期間使われるものなのですが、デッドラインは必ずいつか訪れます。実際にはどれくらいまで信頼性を持って使えるのか。カーメーカーさんからの“データと根拠を持って知りたい”という要望にお答えできる評価手法と測定手法を持っていることが、矢崎の強みにもなります。
正確に測定する技術開発はトライアルアンドエラーの連続
大規模な電気回路の電気的評価手法の確立を行なっています。正しく評価を行うことは、今まで経験則で設計してきた部品を最適化できる可能性や、電気的な不具合が生じた場合の評価手法の一つにもなるからです。とはいえ、電気評価の開発自体は泥臭い活動です。トライアルアンドエラーの連続と言ってもいいでしょう。金属の電気特性を正確に測定するために、ノイズを排除し電圧を安定させるため、評価対象物よりも大きな金属の板を何枚もつなげて、その上で測定するようなときもあります。自動運転が実用化された場合、事故を起こさないことが第一です。どんな場合にも対応できるためには、一つひとつの部品について、不具合が起こるかもしれない時期を予期しておくことも必要です。お客様が困っている評価について信頼性を担保し、いざという時に出動するために、正確に測定する技術を持っておかなければいけないのです。
入社のきっかけ
一歩会社を出たら忘れることでひらめきにつながる
大学ではすべての分野に通じる材料系の研究をしていました。入社後も材料系の部署にいましたが、数年前にジョブローテーションで電子通信系の部署に異動しました。現在行っている仕事は専門外ではありますが、どのテーマを手がけるにも材料系の知識は必要ですし、電気通信の視点だけではなく、材料の劣化という視点からも信頼性を見られる、という利点はあります。
一方で、専門の基礎知識に関しては、部署の中では私が一番少ないので、時間をムダにしないためにもわからないことを周囲の人に聞きます。他部署のリーダーに雑談的に教えていただくこともあります。このような社内の風通しの良さにも助けられています。
重圧は常に感じていますが、会社を出た瞬間に忘れることにしています。自分を追い詰めないとできないこともありますが、追い詰めすぎるとバランスを崩してしまいます。会社を出てから悩んでいても先には進まないので、強制的に気持ちをオフにします。そうすることで、逆に翌日パッとひらめくときもあります。
最後に
自分で日々ネタを探し、とことん仕事で楽しむ
自分で心がけているのは、仕事は楽しく取り組むということです。 “ここを調べたら面白そうだ”というネタを作っておき、行き詰まったときに試してみれば、気分転換になります。遊ぶという視点の方が、良いアイデアが出てくることが多いのです。
矢崎は自分のやりたい研究の必要性を会社に提示できれば、それを仕事にできる場所です。また、フレックスタイムを採用している為、働く時間も自分である程度調整することができます。自分のスタイルを持つ方にも合う職場です。
日々勉強や課題の連続ではありますが、その分やりがいはあります。もちろん思い通りにいかないことも多いですが、研究はみんなで行うものという考えの下、周囲の方々や外部の大学教授などに相談できる環境も整っています。
経歴・プロフィール
入社日 |
2004年4月1日 |
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略歴 |
大学の研究テーマ:溶融塩を媒体とした電析法による耐高温環境性表面の創製 |
出身地 |
静岡県 |
研究領域 |
信頼性基盤技術 |
座右の銘 |
なんとかなる。仕事で遊ぶ |