NO.05

鳥居さん

モビリティ事業本部 モビリティサービスプラットフォーム企画統括部

計装事業で経験を積み、モビリティ事業本部へ

通信機能を持ったデジタルタコグラフやタクシーメーターは、トラックやバス、タクシーの位置情報や速度情報などの運行データが一元管理できるのはもちろんのこと、ドライバーの安全運転や効率的な運行をサポートします。私はこのような矢崎の計装事業に興味を持って入社し、運行管理システムの保守管理や運用設計を担当してきました。既存システムに関しては不具合が生じた際に、SEに対して調査指示、調査結果の内容精査、是正指示を行います。新規に開発するシステムはお客さまのご要望をもとに運用設計し、実施のために必要になるシステム運用マニュアルを作成します。お客さまと直接やり取りして形にしていくことに、大きなやりがいを感じる仕事です。
2019年7月からは、現在所属しているモビリティ事業本部で「矢崎モビリティプラットフォーム(以下YMPF)」の運用設計業務にも携わっています。

モビリティ革命に対応する新しいデータビジネス

YMPFは、モビリティ社会に向けたデータ活用の基盤となるプラットフォームです。矢崎の計装機器を搭載したトラック・バス・タクシーなどの商用車は日本全国で12万台を超え、毎日約1,900万kmもの運行データが矢崎のデータセンターに送られています。こうして蓄積された情報を統合化・匿名化して、ビッグデータとして活用しようとしているのが、YMPFの構想です。
例えば加速度やブレーキ情報を分析すると、事故の起きやすい場所が特定されます。矢崎の車載器には車の衝撃値が計測できる機能がありますが、実際にこのデータを使って、道路にできた穴やくぼみなどの劣化具合を分析することができました。このような情報を必要としているお客さまへデータを提供し、役立てていただこうとしています。
私はこのYMPFの保守管理を担当し、システムの安定的な維持と継続的な改善に日々励んでいます。今後は運輸業や建設業だけでなく、様々な分野へビッグデータ販売を展開していく予定です。そのために自身の知識をより向上させ、ITサービスマネジメント力を身につけていきたいと考えています。

ビッグデータを世の中に役立てるため、チャレンジし続ける

東京モーターショーの展示用に、矢崎のデータセンターに集まってきた1日分の全商用車の走行データを分析したことがあります。1秒ごとに記録される経緯度情報を白地図上にプロットすると、その軌跡は見事な日本地図になりました。1日にそれだけ多くのトラックやバスが走っていて、日本全国を網羅するデータが自社にあるということを改めて知りました。このデータをどう次のサービスにつなげるかを考えるとワクワクした気持ちになり、これから自分がやっていくことに対して興味が高まっています。
私は大学で電気電子工学を専攻していたため、矢崎で情報系の仕事をすることになった当初は専門用語も会議の内容も全くわからない状態でした。補佐のポジションからリーダーシップを取る役割に成長できたのは、自分を信頼して任せてくれる環境があったからだと思います。人間関係にも恵まれ、充実した毎日です。保有するデータの価値を見出していこうと新設された部署で、組織としても個人としてもチャレンジを続けていけるのが楽しみです。