「つなぐ技術」で未来のモビリティ社会を支える
進化し続ける矢崎グループの自動車機器事業

自動車の「血管」と「神経」となるワイヤーハーネスの進化

「これからは自動車の時代がくる」 - そう確信し、創業者・矢崎貞美が個人経営でワイヤーハーネスの販売開始したのは1925年のこと。当時の街を走っていた自動車の多くはアメリカ製であり、当然W/Hもアメリカ製に頼っていました。そのような時代に、国内初のW/H専門メーカーになることを決意し、1941年に設立したのが矢崎電線工業(株)です。その後も日本のモータリゼーションの発展と歩調をあわせて、自動車メーター、計装機器へと事業を広げ、さらに世界40以上の国と地域で事業を発展するまでに成長を遂げました。

クルマの中をつなぐ

自動車に数多く搭載されている電気・電子機器を確実に「つなぐ」ことで電力を供給し、信号と情報を伝送する。W/Hは、自動車における血管・神経としての役割を担っており、高級車一台に用いられる量は長さ3~4km総重量50kg以上にもなります。近年、気候変動対策や省エネルギーの観点から電動化車両へのシフトが世界的に進んでいます。モーターを動力源とする電動化車両には、バッテリーからモーターなどに高い電圧を安全・確実に供給する高電圧W/Hが必要であり。W/Hの役割はますます重要になってきています。

ドライバーに情報を伝え、安全・快適な運転をサポート

メーターやディスプレイを組み合わせドライバーに的確な情報を視覚的、直観的に伝えるHMIの開発

クルマと人をつなぐ

クルマから人に情報を伝えるためのHMI製品として、矢崎グループはメーターやヘッドアップディスプレイ、車内照明の開発・製造を行っています。近年ではCASEやMaaSなどの技術革新によって、各種車載から得られる情報が増加しています。それらの情報を最適に処理し、ドライバーに伝えるために、矢崎グループでは「HMI統合制御ユニット」と「ドライバーモニター」を融合した新たなHMIの開発を進めています。例えば、「手動運転」と「自動運転」が混在する自動運転レベル3において、手動運転時にはドライバーがより的確に判断できる情報を提示し、安全な運転を支援します。また自動運転時には安心してエンターテイメントを楽しめる、そんな新しいクルマの実現に貢献できる開発を進めています。

HMI - Human Machine Interface
人と機器が情報をやり取りするためのインターフェイス

ビックデータを活用し、安全運転や物流の効率化に貢献

クルマと社会をつなぐ

矢崎グループは、計装機器のリーディングカンパニーとして、デジタルタコグラフやタクシーメーターを提供し、事故防止や環境保全に貢献してきました。現在、通信機器を有するそれらの計装機器を搭載したトラックやタクシーは、日本全国で12万台を超え、毎日約1,900万kmに及ぶ位置情報や速度情報、さらには加速度、ブレーキ情報など多岐にわたる運行データが矢崎グループのデータセンターに送られ、蓄積されます。矢崎グループはこうして蓄積されたビックデータの活用による新たなサービスの創出に向け、「矢崎モビリティプラットフォーム」の構築を進めています。データ分析により渋滞や事故の傾向を予測することができれば、ドライバーの安全運転支援、渋滞の緩和、物流の最適化などにつながります。

YAZAKI モビリティ開発者の挑戦

自動車業界はCASEやMaaSに代表される大きな変革期を迎えています。しかし、自動車そのもののあり方が変わろうとも矢崎グループがこれまで培ってきた「つなぐ技術」の重要性が変わることはありません。これから迎える新時代においても社会から必要とされる企業であり続けるために、「つなぐ技術」を探求し、モビリティ社会の未来に貢献していきます。

モビリティ社員インタビュー 01 橋本

モビリティ社員インタビュー 02 鳥居