銅ベース情報
2024
10.10
【銅建値】変更要因!10月10日より 3万円下げ 147万円/t
変更要因
中国の追加景気刺激策への期待が剥落し、銅相場は下落。
中国勢が市場に戻った8日、国家発展改革委員会が追加支援策の発表を見送った。
新たな財政出動を期待していた市場の失望を誘い、メタルは軒並み大きく下落。国慶節連休前に
打ち出された一連の政策措置を受けた上昇分の大半を消す動きとなった。中国経済の見通しに
ついての懐疑的な見方は昨日も続き、財務省が週末に財政政策に関する会見を開くと報じられた
後に追加刺激策への期待から一時上昇するも持続せず、下値を切り下げた。
また、堅調な米雇用統計を受けて進んだドル買いは昨日も継続。ドル高を嫌気した売りが優勢となった。
リスクセンチメント改善でドル円は上昇。中東情勢の緊迫化でリスク回避姿勢が強まる中、ドル円は
弱含みながらも方向感欠く動きとなっていたが、昨日、米株価指数が高値更新するなど、株高で
センチメントが改善したことが円の重石に。また、米金利上昇の流れが続いていることもドル買い・円売りを
促し、一時149.36円と2ヶ月ぶり高値を付けた。
LME・為替推移
10/8 $9,806.50/mt → 10/10 $9,545.00/mt
10/8 147.94円/$ → 10/10 149.29円/$
2024
10.08
【銅建値】変更要因!10月8日より 1万円下げ 150万円/t
変更要因
堅調な米経済指標を好感するも、ドル高が重石となり、銅相場は動意薄い展開。
中国の景気刺激策を好感して大幅上昇した銅相場だが、その後は利益確定の動きもあり反落。
米国では堅調な経済指標が相次いだ。非製造業関連での上振れのほか、注目されていた9月
雇用統計は予想を上回る伸びとなり、米経済の底堅さを示す内容がメタルのサポート材料となった。
一方、強い雇用統計が米金融政策見通しの再調整に繋がり、大幅利下げ観測が後退、ドルの
強含みが相場の重石となっている。
米経済指標を受けてドル円は上昇。4日、米利下げ動向を巡って注目されていた雇用統計が
強さを見せたことで、11月FOMCでの大幅利下げ観測が後退、米金利は急伸し、ドル円は
149円台へと上値を伸ばした。しかし、同水準では定着せず、昨日は中東情勢の混迷深まりを
受けた株安でリスク回避が強まった流れから、円を買い戻す動きとなった。ただ、中東の情勢悪化を
受けた原油高や米金利上昇は、底堅い米雇用情勢による賃金上昇圧力とともに円にとっては重石となる。
LME・為替推移
10/3 $9,967.50/mt → 10/8 $9,806.50/mt
10/3 146.59円/$ → 10/8 147.94円/$
2024
10.03
【銅建値】変更要因!10月3日より 6万円上げ 151万円/t
変更要因
一連の中国景気刺激策への期待感から銅相場は上伸。
先週の建値上昇後、中国共産党指導部が財政拡大による成長回復への取り組みを強化したことが
伝えられたほか、政府が不動産市場のてこ入れとして主要都市での住宅規制緩和の追加を発表した。
景気支援に向けた金融・財政政策が連日発表されたことでメタル全般の追い風となっており、
銅の3M価格は節目の$10,000を突破。
一方、追加利下げへの楽観が高まっていた米国の経済指標は強弱まちまち。物価データではインフレ低下
が示されるも、雇用関連指標では労働市場の底堅さが意識される内容に。FRB議長からは追加利下げを
急いでいないとのシグナルが発せられており、市場では年内の大幅利下げ観測が後退、ドルは大きく反発。
銅の上値追いを抑える要因にはなったものの、米経済のソフトランディング期待は引き続き支えとなっており、
中国景気刺激策への好感も相俟って、銅には再び資金が流入している。
自民党総裁選結果と米経済指標を消化し、ドル円は上昇。先週の自民党総裁選では、1回目から
決選投票を経てドル円は146円台半ばから142円台前半へと急落を見せた。その後はFRB議長の
ややタカ派寄りとも受け止められる発言で144円に迫る展開。そして月明けの1日、中東情勢の緊迫化に
伴う世界的なリスクオフの動きの中でドル・円ともに買われる動きとなったが、米国債への逃避需要や経済指標
の悪化で米金利が低下したこともあり、円は下支えされていた。ところが昨日、総裁選後の円高や株安を受けて
タカ派イメージの火消しに回ったと見られる石破首相が早期の追加利上げに後ろ向きな発言をしたことで
円売りが加速。更には米雇用データの上振れもあり、ドル円は一段高に。146円台後半まで上げ幅を拡大した。
LME・為替推移
9/26 $9,671.50/mt → 10/3 $9,967.50/mt
9/26 144.70円/$ → 10/3 146.59円/$
2024
09.26
【銅建値】変更要因!9月26日より 5万円上げ 145万円/t
変更要因
中国の広範な景気刺激策発表を受けて銅相場は大幅上昇。
市場の注目を集めていた中国人民銀行による景気刺激策が24日発表され、金融緩和から株価支援、
不動産不況対策に及ぶ異例の大型措置が打ち出された。これを受けて、同国の建設、製造業セクター株
が上昇、メタル需要に繋がるとの期待からベースメタル相場は全面高に。銅も2ヶ月ぶり高値へと急伸した。
昨日は利益確定の動きに押される場面が見られるも、再び買い優勢となり値を戻した。ただ、今回の政策は
これまでで最も広範な大型緩和パッケージであったが、実需の先行きに対しては懐疑的とも見られ、内需
押し上げには更なる財政拡大策が必要との見方も多い。
日銀による追加利上げ観測の後退と米金利上昇を背景にドル円は上昇。先週の政策決定会合で追加
利上げに慎重姿勢を示した日銀だが、植田総裁は一昨日も同様の見解を改めて示した。また、中国の
景気刺激策を受けた円売り、米金利上昇によるドル買いの流れもあり、昨日は145円に接近する場面も。
11月FOMCでの再度大幅利下げの可能性も織り込まれる一方、日銀が追加利上げに慎重との見方が
円の重石となっている。市場は27日の自民党総裁選と来週の米経済指標待ちの様子。
LME・為替推移
9/24 $9,412.50/mt → 9/26 $9,671.50/mt
9/24 143.64円/$ → 9/26 144.70円/$
2024
09.24
【銅建値】変更要因!9月24日より 3万円上げ 140万円/t
変更要因
各国中銀の緩和サイクル開始を好感し銅相場は上昇。
先週のFRBによる大幅利下げの決定後、市場ではソフトラインディング達成への期待が再燃、
リスク資産が買われる中、メタルも軒並み上昇していった。そして週明けの昨日、中国人民銀行が
主要短期金利の引き下げを決めたほか、総裁を含む当局トップが金融支援に関する会見を行う
計画を発表。これを受けて、人民銀が更なる利下げを行うとの観測が高まっている。米国をはじめ
とした主要国の緩和サイクル開始が追い風となる中、中国の景気支援策への期待がセンチメント
改善に繋がった模様。
日米中銀イベントを消化してドル円は上昇。先週の米利下げ決定後、FOMC前に進んだドル売り
円買いの巻き戻しにより、ドル円は上値を伸ばしていった。20日の日銀会合では政策維持が決定
されたが、植田総裁が追加利上げに慎重姿勢を示したと受け止められ、円売り主導で144円台
半ばまで上昇。昨日は、米金融当局者らが年内の追加利下げを示唆したことでやや軟化したが、
本日は再び144円台に持ち直している。日銀の政策正常化への歩みが遅くなるとの観測のほか、
自民党総裁選の結果次第では緩和姿勢を続けるのではないかとの見方もあり、円の上値は重い。
LME・為替推移
9/19 $9,272.00/mt → 9/24 $9,412.50/mt
9/19 142.62円/$ → 9/24 143.64円/$
2024
09.19
【銅建値】変更要因!9月19日より 2万円上げ 137万円/t
変更要因
銅相場は高値圏でレンジ内の動き。
ドル安地合いを背景に上伸していた銅相場だが、一昨日は8月小売売上高等の米経済指標が
強さを見せたことでドルが買い戻された。FOMCでの利下げ幅を巡って見方が分かれる中、金融市場
全般に様子見ムードとなっていたが、昨日の会合で通常の倍となる利下げを決定。ドルは政策発表後の
下げを埋める展開となったのだが、銅は高値圏を保って推移した。
米大幅利下げ決定を受けてドル円は急落するも反発。米利下げ織り込みが進んだことでドル売り地合いが
続いていたが、米経済指標の上振れを受けてドル円も上昇の動きを見せていた。そして、昨日FOMCでの
大幅利下げ決定直後には140.45円まで急落、しかしその後のFRB議長会見で緩和を急がない姿勢が
述べられるとドルが全面買い戻しの展開に。対円でも下げをほぼ消し、142円台に戻した。市場の過度な
利下げ期待にくぎを刺したことで米金利は上昇しており、円売り戻しが加速、本日は143円台まで上昇している。
LME・為替推移
9/17 $9,253.50/mt → 9/19 $9,272.00/mt
9/17 141.00円/$ → 9/19 142.62円/$
2024
09.17
【銅建値】変更要因!9月17日より 2万円上げ 135万円/t
変更要因
米国の大幅利下げ観測の強まりによるドル安地合いに支えられて銅相場は上昇。
今週開催されるFOMCを前に、先週8月米CPI発表後に後退したと思われた大幅利下げ観測が
一部報道をきっかけに復活、市場では積極的な利下げ織り込みが進み、米金利が低下、ドル売りが
進行している。一方、週末に発表された一連の中国経済指標は引き続き弱い内容。依然改善が
見られない同国経済の低迷が意識され、銅は一時下げる場面もあったが、米利下げ期待によるドル安
地合いに支えられ上値を切り上げた。
米利下げの織り込みが進みドル円は下落。先週の一部報道をきっかけにドルは売り地合いが強まると、
対円でも下げ幅を拡大していった。ドル売り主導の下落は昨日も続き、本邦祝日で流動性が低かった
こともあり、約1年ぶりの安値139.58円まで下落。その後、円高行き過ぎ感から円が売り戻され、
下げ幅を縮小、140円台に持ち直している。今週は18日のFOMCのほか、英・日中銀の政策会合も
控えており、為替のボラティリティが上がる可能性もある。
LME・為替推移
9/12 $9,018.00/mt → 9/17 $9,253.50/mt
9/12 142.59円/$ → 9/17 141.00円/$
2024
09.12
【銅建値】変更要因!9月12日より 2万円上げ 133万円/t
変更要因
中国の需要懸念が依然重石となるも、金融市場の動きに連れて銅相場は小幅高。
景気低迷が続く中国で新たに軟調な指標が示された。8月PPIは前月から下げが加速、
また同月貿易統計では輸出総額が2年ぶり高水準に達した一方で銅輸入量は前月比減少と、
同国のデフレ懸念と内需停滞が再び示される格好となった。
金融政策の行方が注目される米国では、昨日、8月CPIが発表され、コア指数の伸びが予想外に
加速。来週FOMCでの大幅利下げ観測が後退し、統計発表直後の銅相場はドル高を嫌気して
売り優勢に。しかしその後、米株式が上げに転じたことで銅も反発した。
日銀当局者の発言や米CPIを受けてドル円は荒い値動き。週明け以降、弱含んでいたドル円は、
昨日、日銀審議委員による金融引き締めに前向きととられる発言に反応して円買いが加速、
昨年末以来の140.71円まで下げ幅を広げた。米国時間には米コアCPIの上振れを受けた米金利
上昇とともに142円台半ばまで反発するも、直ぐに141円台前半まで急落。その後は、米株持ち直し
によるセンチメント改善が円売り圧力にもなり、ほぼ変わらずの142円台半ばまで下げを縮小した。
LME・為替推移
9/9 $8,839.50/mt → 9/12 $9,018.00/mt
9/9 142.25円/$ → 9/12 142.59円/$
2024
09.09
【銅建値】変更要因!9月9日より 3万円下げ 131万円/t
変更要因
一連の経済指標を受けて米中経済への懸念が広がる中、銅相場はレンジ内を往来し方向感に欠く地合い。
先週の建値下落後も、中国需要の弱さや米国の労働市場の軟化を示す新たな指標が発表された。今後の
利下げ動向を巡って注目されていた8月米雇用統計では、雇用者数の伸びが市場予想を下回った一方、
失業率は若干の改善とまちまちの内容。今月FOMCでの利下げ幅の決め手とはならず、金融市場では荒い
値動きが見られた。銅は、統計発表直後に大幅利下げを織り込む動きが強まり、ドルが売られた場面では
上値を伸ばすも、株式等他リスク資産の下落に連れて下押しされ、レンジ底値付近まで売られた。
米経済指標を受けてドル円は続落。米労働市場の軟化を示す指標が相次ぎ、大幅利下げ観測が強まる中、
先週の米金利は低下基調を辿った。この動きに連れてドル円も下げ基調へ。6日の雇用統計発表後には乱高下
気味となり、144円台の高値を付けた後、一時141.78円まで急落。統計は大きなネガティブサプライズとはなら
なかったものの、米景気失速を警戒したドル売り・円買いが優勢となった。株式も下げ幅を広げリスクオフとなる中、
逃避先通貨が上昇しているが、日銀と他主要国中銀の間で政策の乖離が予想される為、円が選好されている。
LME・為替推移
9/4 $8,869.50/mt → 9/9 $8,839.50/mt
9/4 145.27円/$ → 9/9 142.25円/$
2024
09.04
【銅建値】変更要因!9月4日より 5万円下げ 134万円/t
変更要因
米中経済への懸念が重石となり銅相場は下落。
月末月初に発表された米中の製造業景況感に関するデータが何れも振るわぬ内容となった。
中国発の指標は前月から低下し8ヶ月振りの低水準で、景気低迷や需要回復懸念が引き続き嫌気されている。
米国の製造業では、前月指標からは小幅改善が見られたものの、市場予想には届かず、5ヶ月連続で活動縮小を
示す結果に。両国の景気不振、減速懸念が重石となり、軟化していた銅は下げ足を速め、下値を切り下げる展開となった。
日銀総裁の発言と軟調な米経済指標を受けてドル円は下落。先週のドル高地合いを引き継ぎ、週明けのドルは147円台
に上伸する場面が見られた。ところが昨日、日銀総裁から改めて追加利上げ方針が発せられると反転、円買いの流れに。
米株の大幅安や米金利低下でドルが売られる中、製造業指数の予想比下振れも相俟ってドルは下げ幅を拡大、
145.16円まで下落した。金融緩和の調整を進める日本と利下げに向かう米国との政策方向性の違いが改めて意識される。
LME・為替推移
9/2 $9,137.50/mt → 9/4 $8,869.50/mt
9/2 146.50円/$ → 9/4 145.27円/$
2024
09.02
【銅建値】変更要因!9月2日より 2万円上げ 139万円/t
変更要因
底堅い米経済指標を受けたドル高が重石となり、銅相場は上値重い地合い。
米利下げ観測による市場センチメントの改善とドル下落に伴い、先週の銅相場は7月中旬来の高値水準に
上昇する場面が見られた。しかし、その後は主要通貨に対してドルが売られ過ぎ感から買いの調整が入り反発。
また、Q2 米GDP改定値が上方修正されたほか、7月米PCE統計ではインフレの落ち着きと共に消費の底堅さが
示されるなど、市場のリセッション懸念を和らげる結果に。これを受けて、利下げペースが緩やかになるとの見方が強まり、
米金利が上昇、続伸したドルは最近の下げを幾分か取り戻す展開となり、銅相場の重石となった。ただ、これら指標は
米景気の底堅さを示す一方で、想定される今月の利下げを思い止まらせるような材料でもなく、相場の下支えにもなっている。
米金利上昇に連れてドル円は反発。底堅い米経済指標を受けて今月FOMCでの大幅な利下げ観測が後退したほか、
世界的な債券供給拡大の見通しが意識され、先週の米金利は上昇の動きが顕著となった。これに伴い、じりじりと
ドル買い・円売りが進み、30日の為替市場では146.25円まで上げ幅を拡大。利下げ動向を巡っては,FRB議長は
労働市場への懸念を強調しており、今週発表される米雇用統計が大きな焦点となる。
LME・為替推移
8/27 $9,183.50/mt → 9/2 $9,137.50/mt
8/27 144.49円/$ → 9/2 146.50円/$
2024
08.27
【銅建値】変更要因!8月27日より 1万円上げ 137万円/t
変更要因
FRB議長の発言が市場の利下げ見通しを裏付け、銅相場は上昇。
前回の建値下落後、米雇用統計の年次改定に伴うデータの大幅下方修正や弱い内容が目立つ経済指標を受けて、
引き続き米利下げの織り込みが進んでいった。そして23日、年次会合での講演で、FRB議長は近く利下げに踏み切る
意向を示唆。9月利下げを実質的に予告したことで、リスクオンに振れた市場では米株、コモディティが買い優勢に。
緩和シナリオが後押しされたことによるドル全面安にも反応し、銅相場は騰勢を強め、上値を切り上げた。
米利下げの確信度が高まる中、ドル円は下落。前週末は、日銀総裁が衆参閉会中審査で金融政策正常化への方針を
改めて示した一方、FRB議長による利下げ開始示唆を受けて、日米の政策方向性の違いが改めて意識された。
昨日のドル円は143.45円まで下落したが、その後、大幅なドル安への揺り戻しや米金利反発、更には中東情勢緊迫化
による逃避買いからドルが強含み、足元144円台後半で推移している。
LME・為替推移
8/21 $9,069.50/mt → 8/27 $9,183.50/mt
8/21 145.26円/$ → 8/27 144.49円/$
2024
08.21
【銅建値】変更要因!8月21日より 3万円下げ 136万円/t
変更要因
銅相場はドル安地合いにサポートされ、底堅く推移。
米金利が断続的に低下する中でドルは全面安で、5ヶ月ぶり水準に切り下げている。市場は今週末の
年次会合で米利下げ動向に関する手掛かりを得ようとしているが、FRB議長からハト派姿勢が示され得る
との見方がドルの重石に。また、本日発表される米雇用統計の基準改定で雇用者数が大幅に下方修正
されるとの観測がドル売りの流れを助長。このドル安地合いや米景気減速懸念の後退、そして中国需要に
小幅な改善の兆しが見られたことも材料となり、銅の買いを支えた。
ドル円は下落。今週末の年次会合を前に米利下げ観測の高まりからドル売りが強まる中、対円でも下げ幅
を拡大し145円ちょうど付近まで売られた。米金融当局者らからは利下げにオープンな姿勢が示されたほか、
米雇用者数の改定やFRB議長の講演と米金利が低下しやすいイベントを控えており、ドル円の上値の重さ
が目立つ。
LME・為替推移
8/19 $9,077.00/mt → 8/21 $9,069.50/mt
8/19 147.88円/$ → 8/21 145.26円/$
2024
08.19
【銅建値】変更要因!8月19日より 3万円上げ 139万円/t
変更要因
株式市場を中心にボラティリティが高まった前週から、リスクセンチメントが改善した先週の金融市場は
落ち着きを取り戻した。米国では、7月PPI・CPIでディスインフレのトレンドが裏付けられたほか、
個人消費の底堅さを示すデータが発表され、米経済がソフトランディングできるとの期待が再浮上。
センチメントが改善した市場では雇用統計発表後に強まった大幅な利下げ観測は後退するも、
9月FOMCでの利下げはほぼ確実視されており、ドル安地合いがメタルをサポート。一方、中国の
経済指標は依然弱い内容が続いたが、景気支援策への期待が相場の下支えに。また、チリにある
世界最大の銅鉱山で発生したストライキによる供給不安も買い材料となった。
先週のドル円は147円を挟んで推移し、149円台に急伸したのち、上げ幅を消す展開。
選好されてきた円キャリー取引の多くが市場の混乱を受けて解消される中、ドル円は短期的な底を付け、
値を戻していった。中東情勢を巡る緊張の高まりや、米インフレ指標の低下により米金利が下げる場面では
ドル売り優勢となるも、概ね147円を挟んで推移。15日、7月米小売売上高が市場予想を大きく上回る
など米経済の底堅さが示されると、米金利が急上昇、ドル買いが強まり149円台前半まで急伸した。
ところが翌16日には軟調な米住宅統計を受けて147円台後半まで反落。今週末にFRB議長と
日銀総裁の発言を控え、日米金融政策を巡る思惑により振れる展開が予想される。
LME・為替推移
8/13 $8,916.00/mt → 8/19 $9,077.00/mt
8/13 147.23円/$ → 8/19 147.88円/$
2024
08.13
【銅建値】変更要因!8月13日より 4万円上げ 136万円/t
LME・為替推移
8/7 $8,804.50/mt → 8/13 $8,916.00/mt
8/7 144.44円/$ → 8/13 147.23円/$
2024
08.07
【銅建値】変更要因!8月7日より 4万円下げ 132万円/t
変更要因
世界的なリスク資産売りにコモディティも巻き込まれ、銅相場は下落。
先週末の雇用統計を受けて米国のリセッション懸念が台頭する中、世界的に株価急落、コモディティ安が進行、
銅も下げ幅を拡大し、4ヶ月ぶり安値に落ち込んだ。昨日は米株の反発や安値拾いもあり買い戻し優勢となったが、
LME在庫は3年ぶりの高水準に達しており、現物需要の弱さから上値は重い。
金融市場がボラティリティに見舞われる中、ドル円も荒い値動き。米景気への懸念からFRBによる緊急利下げの
可能性まで織り込まれ、ドルは他安全通貨に対して大きく売り込まれていった。リスク回避の円買いは進み、ドルは
1月以来の安値141.70円まで下落。しかし、昨日は大規模な株売りが一巡し、逃避先資産への需要が弱まる中、
前日に急激に買われた反動から円売り優勢に。為替市場は流動性が薄い状況で、144~146円台と振れ幅の
大きい地合いとなった。
LME・為替推移
8/5 $8,970.00/mt → 8/7 $8,804.50/mt
8/5 146.49円/$ → 8/7 144.44円/$
2024
08.05
【銅建値】変更要因!8月5日より 6万円下げ 136万円/t
変更要因
米中の弱い経済指標を受けてリスクオフが台頭する中で銅相場は下落した後、方向感見え難く推移。
先週の建値下落後、米中の製造業景況指数が共に低下したことが示され、改めて需要減退が意識されると
銅は下押しされていった。そして、注目されていた7月米雇用統計は予想を下回る結果となり、ハードランディング
への懸念から金融市場全体がリスクオフに。ただ、世界中の市場が揺さぶられる中でも、米利下げ織り込みの拡大と
ドル急落もあってか、他資産と比べて銅への影響は限定的で、方向感見え難くレンジ推移した。
一連の弱い米経済指標を受けてドル円は急落。米製造業景況指数で8ヶ月ぶりの大幅な活動縮小が見られるなど、
米景気後退への懸念からドル安地合いが加速していった。2日の米雇用統計発表後には米株式・金利が急落、
ドル売り圧力が強まり、安値146.42円まで下げ幅を広げた。日米の大幅な株安を受けてセンチメント悪化の中、
リスク回避の円買いが止まらず、本日、ドル円は下げ幅を更に拡大し143円を割れている。
LME・為替推移
8/1 $9,240.00/mt → 8/5 $8,970.00/mt
8/1 149.80円/$ → 8/5 146.49円/$
2024
08.01
【銅建値】変更要因!8月1日より 1万円下げ 142万円/t
変更要因
中国の景気刺激策への期待とドル安が支援し銅相場は反発。
前回の建値下落後も、中国経済へのセンチメント悪化が根強く、銅は下押しされていった。昨日、新たな指標から
同国の製造業活動が3ヶ月連続で縮小したことが明らかになったのだが、前日の共産党政治局会議で内需推進策が
必要との見解が示されたこともあり、この軟調な指標が追加刺激策への論拠と受け止められた模様。
また、注目されていたFOMCでは政策金利が据え置かれた一方、FRB議長は9月にも利下げに踏み切る可能性を
示唆。日銀の利上げ決定も影響しドルが大幅下落、メタルが総じて上昇する中、銅も前日比2%超えの反発となった。
日米金融政策決定を受けてドル円は急落。中東の地政学リスク高まりを受けた逃避需要による米金利低下や
日銀の利上げ観測が複数報じられたことで、ドル円はじり安に推移していた。そして、昨日の日銀会合では、追加利上げと
長期国債買い入れ減額計画を発表。ドル円は乱高下する展開となったが、その後の日銀総裁の会見がタカ派的と
受け止められ、円上昇の起爆剤に。米国時間には米経済指標が弱含んだほか、FRB議長の発言に反応し米金利が
大幅低下、ドル円は安値149.61円まで下落した。
LME・為替推移
7/26 $8,980.00/mt → 8/1 $9,240.00/mt
7/26 153.61円/$ → 8/1 149.80円/$
2024
07.26
【銅建値】変更要因!7月26日より 3万円下げ 143万円/t
変更要因
中国の需要を巡る懸念から銅相場は続落。
同国の弱い経済指標や3中総会の結果が嫌気され下落基調が継続。中国人民銀は、週初の利下げに続き昨日も
予想外の主要政策金利引き下げを発表したが、中国経済への懸念の高まりとも受け止められた模様。昨日は反転の
取り崩しがみられたものの、依然として高水準にある銅在庫も相場反発への足かせとなっている。5月の上昇局面を主導
してきた投機筋の利確売りも出ており、銅は節目となる$9,000を割り込んだ。
ドル円は急落後に下げ幅を縮小する展開。一昨日の建値下落後も、日銀が来週の政策決定会合で大幅な政策変更を
行うとの観測報道や自民党幹部の発言を受けて、円の買い戻しが続いた。また、世界的な株安でリスク環境も悪化する中、
円キャリー取引の巻き戻しが加速。昨日は安値151.94円まで下落する場面もあり、7/3に付けた38年ぶり高値から
10円余り下落した。その後、米Q2 GDPが市場予想を上回り、米経済のソフトランディング期待が強まると、154円台まで
急反発したのち、153円台後半で推移している。日米金融政策決定を控えていることや世界的な株価調整リスクから、
円売り巻き戻しの動きは続きやすく、円を支えると見られる。
LME・為替推移
7/24 $9,043.50/mt → 7/26 $8,980.00/mt
7/24 155.75円/$ → 7/26 153.61円/$
2024
07.24
【銅建値】変更要因!7月24日より 4万円下げ 146万円/t
変更要因
中国の需要懸念が引き続き重石となり、銅相場は続落。
最大消費国である中国のメタル需要が鈍化しつつあるとの懸念が依然続いている。先週発表されたQ2 GDPが
期待外れだったことや、3中総会でメタル需要を下支えするような具体的な支援策が打ち出されなかったことが
失望を誘った模様。同国の銅輸出は過去最高を更新しており、アジア域での連日の在庫積み増しも売りをサポート。
一昨日には中国人民銀が予想外の利下げに踏み切ったが、需要懸念を払拭するには至らず、銅は4月上旬以来
の安値となった。
ドル円は続落。一昨日、自民党幹事長が日銀に対して金融政策正常化を明確に打ち出すべきとの発言をしたことで
円が急騰。その後は幾分か上げ幅を消したものの、昨日も円は主要通貨に対して全面高の様相。来週の日米金融
政策決定を前に、日銀の追加利上げへの警戒、FOMCで9月利下げのヒントが得られる可能性が意識され、円の
買い戻しが続き、155円台半ばまで円高が進んだ。節目の155円では実需勢のドル買い・円売り需要が重石と
なりやすいが、一段の円高の可能性も燻る。
LME・為替推移
7/19 $9,247.00/mt → 7/24 $9,043.50/mt
7/19 157.27円/$ → 7/24 155.75円/$
2024
07.19
【銅建値】変更要因!7月19日より 6万円下げ 150万円/t
変更要因
中国の需要を巡る不透明感から銅相場は3ヶ月ぶり安値に下落。
今週発表された中国の経済指標が弱含んでいることで、同国の需要懸念が引き続きメタルを下押ししている。
昨日、中国共産党の3中総会が閉幕、不動産セクター支援や内需拡大などの方針が発表されたが、
具体的な刺激策は示されず、銅は軟調推移。また、直近のFRB高官やトランプ発言でドルが安地合いに
振れたものの、銅の反応は薄く、下値を切り下げていった。
ドル円は下落。一昨日、河野デジタル相が円安是正のため日銀に利上げを求めたこと、FRB高官のハト派発言、
そしてトランプ氏によるドル高懸念への言及といった材料から円安修正とドル高修正の両力が働き、ドル円は急落。
円は売りポジションの巻き戻しが強まり全面高に。昨日早朝には155円台前半まで下げたが、1ヶ月ぶり安値を
付けたことで実需のドル買いが高まった上、米金利上昇も追い風となり反発、157円台前半へと値を戻した。
LME・為替推移
7/17 $9,511.50/mt → 7/19 $9,247.00/mt
7/17 158.36円/$ → 7/19 157.27円/$
2024
07.17
【銅建値】変更要因!7月17日より 2万円下げ 156万円/t
変更要因
中国の需要低迷の更なる兆しとドル高を背景に銅相場は下落。
経済低迷が懸念される中国において、新たに軟調な指標が示された。6月貿易統計で銅輸入量が
14ヶ月ぶり低水準となったほか、Q2 GDPでは前年同期比+4.7%と5四半期ぶりの低成長。
長期化する不動産不況や厳しい雇用情勢を背景とした内需低迷が浮き彫りとなった。経済活動の
縮小が示されたことで、需要減退への懸念から銅価への下押し圧力に。米国では、週末のトランプ氏
暗殺未遂事件を受けて、大統領返り咲きの可能性が高まったとの見方から、拡張的な財政政策を
見込んだトランプトレードがドルを支えている。また、昨日発表の6月米小売売上高が堅調な伸びを
示したことでドル買いを後押し、銅は値を切り下げた。
ドル円は158円台での揉み合いが続く。週明けのトランプトレードや小売データの堅調でドル円も
上昇する場面が見られたが、市場の9月米利下げ織り込みは変わっておらず、米金利の低下に合わせて
巻き戻されていった。また、政府・日銀が先週、2日連続で円買い介入を実施した可能性が高まる中、
159円に接近すると介入警戒感から円が下支えされる展開が続いている。株式相場では堅調が続き、
リスク選好の円売りが出やすいが、月末に中銀イベントを控えており、やや動き難くなるか。
LME・為替推移
7/12 $9,622.00/mt → 7/17 $9,511.50/mt
7/12 159.39円/$ → 7/17 158.36円/$
2024
07.12
【銅建値】変更要因!7月12日より 4万円下げ 158万円/t
変更要因
銅相場は米利下げ期待を背景に上昇するも、中国景気の先行き懸念により反落。
先週の建値上昇後、米国では利下げ開始の論拠を支える経済指標が続いた。6月雇用統計は
労働需給の緩和を示す内容となり、昨日発表の同月CPIは予想外の前月比低下、年初に加速した
インフレが再び鈍化していることが示唆され、9月にも利下げ開始との見方が高まっていった。これを受けて
米金利は急低下、ドルは下げを拡大し、銅は買われやすい地合いとなったのだが、勢い続かず。
一方、景気先行き懸念が続く中国ではCPI・PPIから根強いデフレ圧力が示されており、内需の弱さが
続いている。同国の銅輸出は今年に入り急増している状況で、LME銅在庫は約2年ぶり高水準に増加。
中国の過剰な供給と軟調な需要が浮き彫りとなった格好で、需給の緩みが意識され、下押し材料となった。
米CPIを受けてドル円は急落。米重要イベントを控えて今週のドル円は方向感に欠く動きとなった後、
FRB議長の議会証言後に161円台後半へとじり高となっていた。ところが、昨日のCPIを受けて米利下げ
観測が強まったことで一時4円余り急落、157.44円を付けた。これには、日本の通貨当局が円買い介入
を実施したとの報道も。ドル売り一服後は下げ幅を幾分戻している。
LME・為替推移
7/4 $9,714.50/mt → 7/12 $9,622.00/mt
7/4 161.67円/$ → 7/12 159.39円/$
2024
07.04
【銅建値】変更要因!7月4日より 5万円上げ 162万円/t
変更要因
米金融緩和を巡る楽観的な見方が広がる中、銅相場は上昇。
先週の建値下落以降、ドル高進行や中国景気への懸念、更には在庫の積み上げ継続が足元需給の緩みを意識させ、
銅相場はレンジを抜けきれず、上値重く推移していた。米金融政策の見通しを巡っては、当局の高金利長期化スタンスと
長引くインフレによる成長の下方シフトが月末以降に一連の経済指標から示されている。FRBが重視する個人消費支出
価格指数は5月に伸びが鈍化。昨日も非製造業景況感や雇用関連等、一連のデータが市場予想を下回り、年内利下げ
の論拠を補強する格好に。また、FRB議長が米経済はディスインフレの軌道に戻りつつあると示唆したことも市場の利下げ観測
に拍車をかけ、米金利低下と共にドルが下落、メタルは軒並み上昇となった。
ドル円は161円台へと水準を切り上げ。先週後半から円安は進行、財務官による牽制発言があるも円売りに歯止めはかからず、
38年ぶり安値を更新した。軟調な米経済指標やFRB議長発言を受けてドルが下げる場面もあったが、高水準の日米金利差
を背景とした円売りドル買いの需要は根強く、161円台後半での推移が続いている。また、米金利低下を好感した株高の中、
リスクセンチメント改善を背景に、円は他主要通貨に対しても全面安の状況。
LME・為替推移
6/25 $9,507.00/mt → 7/4 $9,714.50/mt
6/25 159.71円/$ → 7/4 161.67円/$
2024
06.25
【銅建値】変更要因!6月25日より 3万円下げ 157万円/t
変更要因
ドル高地合いが重石となり銅相場は下落。
先週末、欧米の新たな経済指標が発表されたが、欧州主要国で弱さが見られた一方で、
米国のデータは上振れし市場予想を上回る内容となった。これを受けてユーロ、ポンドが売られ
ドル買いが進行、メタルを下押しする展開に。昨日はドル買いの巻き戻しが銅の買いをサポートするも
高値は保てず、ドル下落の中でも足元の地合いの弱さから銅の上値は抑えられている。
ドル円は160円の節目を意識した神経質な動き。先週末発表された6月米サービス業PMIの
上振れを受け、ドル買いが進行。ユーロ圏経済の弱さも見られる中、ドル独歩高の様相が強まっており、
ドル円も159.84円まで上伸した。昨日は財務省高官からの円安牽制発言もあったが、
市場の反応は限定的。節目の160円を前に介入への警戒は続くが、相場水準よりも
円安のペースの方が重要とも見られ、じわじわとドルが上昇する状況では介入に踏み切りにくい
との見方もある。
LME・為替推移
6/21 $9,759.00/mt → 6/25 $9,507.00/mt
6/21 158.94円/$ → 6/25 159.71円/$
2024
06.21
【銅建値】変更要因!6月21日より 3万円上げ 160万円/t
変更要因
銅相場は、中国の軟調な経済指標を受けて下落するも反発。
週初発表された中国経済指標において、小売関連に改善が見られた一方で、鉱工業や不動産セクターでは
依然弱さが見られる結果となった。メタル需要回復への懸念を強める内容に銅は下押しされ、4月中旬以来の
安値を付ける場面も。ところが、翌日、米国の消費弱含みを示唆する指標が発表されると、これに反応したドル安
にも支えられ、下げ幅を一掃。その後は、ドル反発が銅の上値追いを阻みながら、レンジ往来の動きが続いている。
ドル円は158円台後半へ急伸。先の日銀会合において国債買入減額の具体的計画が先送りされて以降、
円に対しては強気な見方が後退している。ドル円はじりじりと水準を切り上げ158円台に乗せ、昨日はスイス中銀の
予想外の利下げ決定をきっかけにドル高が進行したほか、英国が政策金利を据え置く中、米金利上昇もドル買いを
促し、2ヶ月ぶりとなる158.95円まで上伸した。ドルの相対的な強さが目立つ中では160円台も再び視野に
入っており、介入への警戒感が高まる状況ではあるが、米財務省による牽制もあり、日本の当局が介入に動き難く
なったとの見方が円売りを促している面もある。
LME・為替推移
6/14 $9,668.50/mt → 6/21 $9,759.00/mt
6/14 157.12円/$ → 6/21 158.94円/$
2024
06.14
【銅建値】変更要因!6月14日より 1万円下げ 157万円/t
変更要因
米国の主要経済イベントを通過し、銅相場はじわり下押し。
12日、注目されていた5月米CPIが発表され、2ヶ月連続で伸びが縮小したほか、市場予想を
下回る結果となった。これを受けてドルは大きく売られメタルの買いを支援。しかし、同日のFOMCでは
予想どおり金利据え置きが決定された一方で、経済予測では年内の利下げが1回にとどまるとの
見方に変更。このタカ派的内容に市場はリスクオフで反応、CPI軟化を受けて一時急伸した銅相場も
巻き戻されていった。また、CPIに続き昨日発表の同月PPIからもディスインフレの兆候が示されたが、
FOMC後の慎重ムードは続きドルも反発、銅は方向感見え難くもじわり下押しされた。
ドル円は米物価統計とFOMCを受けてボラティリティが高まった後、157円台前半に戻す展開。
CPI発表直後に155.73円まで急落したドルだが、FOMCの結果を受けて急反発。昨日も予想外の
PPIを受けた米金利低下で一時的に円買い・ドル売りが進むなど不安定な動きが見られるも、
その後は156円台後半~157円台前半で揉み合う展開となった。
LME・為替推移
6/11 $9,758.50/mt → 6/14 $9,668.50/mt
6/11 157.10円/$ → 6/14 157.12円/$
2024
06.11
【銅建値】変更要因!6月11日より 3万円下げ 158万円/t
変更要因
予想外に強い米経済指標を受けて銅は大幅下落。
先週末、注目されていた5月米雇用統計が発表され、雇用者数が大幅増となったほか、賃金の伸びも加速、
予想を上回る強い内容となった。これを受けて年内利下げ観測が後退し、米金利は急上昇、ドルが全面高で
急伸したことで銅は下押しされていった。また、週末の欧州議会選挙の結果に加え、仏下院解散などを嫌気し、
欧州市場はリスクオフムード。ユーロは大きく売られ、ドル高地合いが継続、メタルの重石となっている。
米利下げ見通しに関する不透明感は高まっており、週内に控える米CPI発表とFOMC結果が注目される。
力強い米雇用統計を受けてドル円は上昇。米金利低下を受けて弱含んでいたドル円だが、雇用統計を受けた
ドル全面高の中、対円でも157円台に急伸。週明けもドル高地合いを引き継ぎ、157円近辺で小動き。
一方、欧州での政治リスクの高まりによるユーロ下落は、クロス円主導での円下支えとなっている。今週は米国の
イベントに加え、日銀政策決定会合も控えており、様子見姿勢が強い。
LME・為替推移
6/7 $10,045.50/mt → 6/11 $9,758.50/mt
6/7 155.64円/$ → 6/11 157.10円/$
2024
06.07
【銅建値】変更要因!6月7日より 4万円上げ 161万円/t
変更要因
ECB政策決定後のドル安に支えられ、銅相場は上昇。
現物需要の弱さが警戒される中、先月の最高値から急速に下げ足を速めていた銅相場だが、
昨日は為替の動きに支えられる展開となった。ECBは、市場予想どおり米英に先駆けて利下げを決定。
しかし、追加緩和の見通しは示さず、インフレ予測を引き上げるなど、タカ派的な利下げとの見方。
これを受けて対ドルでユーロが上昇、ベースメタルは買い優勢に。その後、ユーロは騰勢を弱め、
銅もやや方向感見え難い地合いとなった。
米経済の減速を示すデータを材料に急落していたドル円は反発。労働市場や製造業活動の軟化を
受けた米金利急低下で大幅下落していたが、一昨日、サービス部門の景況指数が予想を上回る
好結果となると、高値156.48円まで上昇。ただ、昨日には米労働市場の鈍化を示す新たなデータを
材料にドルが売られ、155円台半ばまで戻した。米金融政策を占う上で重要な雇用統計の発表を
本日に控え、ドルの上値を抑えている。
LME・為替推移
6/5 $9,814.00/mt → 6/7 $10,045.50/mt
6/5 154.84円/$ → 6/7 155.64円/$
2024
06.05
【銅建値】変更要因!6月5日より 5万円下げ 157万円/t
変更要因
先月の過熱感から調整局面入りの銅相場は続落。
実需よりも相場上昇が先走りしているとの警戒が強い中、銅は調整売りが続く。中国国内の銅在庫は
2020年以来の高水準。通常、この時期は在庫が減少するのだが、先月の短期間での銅価上昇後、
急増する在庫が相場の下押し要因にもなっている。一方、週明けに発表された米経済指標の軟化を
受けたドル安に支えられる場面も見られたものの、買いは続かず、弱含む展開となった。
米利下げ期待の高まりと日銀の政策引き締めへの観測からドル円は大幅下落。月明けの3日、米国で
経済指標から製造業活動の減速が示されると、米金利が急低下、ドルは全面安の様相に。更に昨日発表
の指標からは労働市場の減速も確認され、市場では年内の利下げペース加速が織り込まれていった。
その中、国内では日銀副総裁による円安の影響に関する発言や、日銀が今月の政策会合で国債買入の
減額を検討する可能性があることが報じられ、円買いが加速。これらを材料にドル円は一時154.55円まで
下げ幅を広げた後、やや値を戻している。複数の米経済指標の発表を週内に控え、米金利の動向に
連れやすい状況。
LME・為替推移
6/3 $9,948.50/mt → 6/5 $9,814.00/mt
6/3 157.32円/$ → 6/5 154.84円/$
2024
06.03
【銅建値】変更要因!6月3日より 7万円下げ 162万円/t
変更要因
調整局面の銅相場は大幅下落。
2週間前の史上最高値更新から利益確定売りが続く銅は下値を切り下げていく展開。
31日には中国の5月製造業PMIが発表され、前月比で悪化、好不況の節目を割れる結果となり、
これが嫌気され相場を下押しした。低迷する不動産セクターへの支援策は打ち出されているものの、
同国の需要低迷が改めて示されたことでメタル全般の重石となっている。
ドル円は米景気鈍化が意識される中、下落して再び157円台へ。低調な米国債入札を受けた
米金利上昇に連れて、先週のドル円は157.71円まで上伸。しかし、Q1 GDP改定値が下方修正
されたほか、FRBが重視する米個人消費支出統計で4月のインフレデータが市場予想どおり鈍化、
実質個人支出は予想外に減少したことが示されると、年内の利下げ織り込みがやや進み米金利が
大きく低下、円は一時156円台半ばまで買われた。その後、ドルが買い戻され157円台に戻している。
LME・為替推移
5/29 $10,423.50/mt → 6/3 $9,948.50/mt
5/29 157.25円/$ → 6/3 157.32円/$
2024
05.29
【銅建値】変更要因!5月29日より 3万円上げ 169万円/t
変更要因
投機筋主導の動きによるボラティリティの中、銅相場は反発。
LME休場明けとなった昨日、銅はギャップアップで取引開始。その後、中国の不動産市場を支援する
新たな取り組みを受けて上値を伸ばした。上海市は住宅ローンの要件緩和を発表、中央政府の
同セクター支援策が大都市にも広がりを見せたことが好感された。投機筋主導と見られる動きの中で、
上昇後に利益確定売りが出るなど、相場のボラティリティは続いている。
ドル円は上げ幅を拡大。先週の建値下落後、米経済指標から堅調な企業活動とインフレ再加速を
示すデータが示されると、利下げ観測が再び後退、米金利は上昇の動きを見せた。昨日も好調な
データ発表のほか、米国債入札が軟調な結果となったことを背景に米金利が急伸、ドル買いが強まり、
157円台前半へと上伸した。また、英国では高水準で金利が据え置かれるとの観測から、円は対ポンド
でも下げ、16年ぶり安値を更新している。24日に日本の財務官から円安牽制が発せられたこともあり、
157円台では介入が警戒される水準ではあるが、他中銀のタカ派姿勢が注目される中で、海外との
金利差から円は全面安であり、目先はじり安の流れが続きそう。
LME・為替推移
5/23 $10,283.00/mt → 5/29 $10,423.50/mt
5/23 156.77円/$ → 5/29 157.25円/$
2024
05.23
【銅建値】変更要因!5月23日より 9万円下げ 166万円/t
変更要因
銅相場は調整地合いで大幅反落。
一昨日、史上最高値を付けたLME銅相場だが、その後は調整地合い。直近の急騰は需給逼迫を
見込む投機主導の上昇との指摘がされていたが、昨日は投機筋が利益確定売りに動いたほか、中国の
需要低迷の兆しも嫌気され、前日比約4%安と2年ぶりの大幅下落となった。最大消費国の中国では、
国内在庫が積み上がっており、一部の銅加工会社は販売不振を受けて減産または生産停止している
との情報も。実需と乖離した相場上昇に調整の動きが見られた。
ドル円は続伸。昨日、今月のFOMC議事要旨が公表されたが、これが想定以上にタカ派的な内容で
あったことから利下げ観測が後退し、米金利が上昇、ドルが買われる動きとなった。一方、円の長期金利が
11年ぶりに1%まで上昇しており、日銀の国債買い入れオペの動向が注目される。ただ、FRBが利下げを
急がない姿勢を示し、日米金利差が依然大きい中では、ドル売り・円買いは進み難い。
LME・為替推移
5/21 $10,883.00/mt → 5/23 $10,283.00/mt
5/21 156.36円/$ → 5/23 156.77円/$
2024
05.21
【銅建値】変更要因!5月21日より 10万円上げ 175万円/t
変更要因
銅相場は急伸し、史上最高値を更新。
銅は先週の堅調な流れを引き継ぎ上伸して週明けの取引を開始。17日に発表された中国経済指標は
引き続き消費関連や不動産セクターでの弱さが伺える内容となったが、同セクターへの支援策も同時に発表され、
これが好材料に。また、鉱工業生産における予想以上の加速も好気された。今年に入って高まっている
供給懸念に加え、中国の景気先行きに対する過度な不安が後退したことで、強いモメンタムに乗り遅れまいと
する投機筋による資金流入が相場を押し上げた模様。然しながら、ここもとの相場上昇は現在の需給ファンダ
メンタルズを反映したものではないとも見られ、過熱状態となっている。
ドル円は続伸。先週の米CPIを受けた米金利急低下の後、早期利下げに慎重姿勢を示すFRB高官らの
発言が連日相次いでおり、市場の利下げ観測に水を差している。米金利は反発、これを受けたドル買いの
流れに押されてドル円も上昇、昨日は156円台に上伸した。
LME・為替推移
5/17 $10,289.00/mt → 5/21 $10,883.00/mt
5/17 155.37円/$ → 5/21 156.36円/$
2024
05.17
【銅建値】変更要因!5月17日より 2万円上げ 165万円/t
変更要因
需要見通しの上向きとドル安地合いを好材料に銅相場は続伸。
15日、注目されていた4月米CPIが発表され、市場予想どおりインフレ鈍化が示された。
また、同日発表の小売関連データも予想比下振れ、金融市場では利下げ観測が強まりリスクオンに。
米金利は急低下、ドルは全面安となり、メタルの買いを後押しした。中国では、不況が続く不動産セクター
への新たな支援策が検討されているとの報道があり、これも好材料視された模様。供給懸念や需要
見通しの底堅さなど、種々の強材料を背景に投機筋の資金流入が進んでおり、相場を押し上げている。
ドル円は米経済指標の軟化を受けて急落するも反発。米CPIの伸び鈍化で利下げ観測が強まると、
米金利低下に連れてドル円も急落。円売りの巻き戻しが進み、安値153.60円まで下落した。
しかし、FRB高官からは昨日もインフレ警戒を緩めていない姿勢が示され、市場の年内利下げ織り込みが
やや後退、米金利反発が円の重石となり、155円台まで戻した。
LME・為替推移
5/14 $10,114.50/mt → 5/17 $10,289.00/mt
5/14 156.26円/$ → 5/17 155.37円/$
2024
05.14
【銅建値】変更要因!5月14日より 5万円上げ 163万円/t
変更要因
中国の新たな景気支援策がセンチメントを押し上げ、銅相場は大幅上昇。
週末に中国の各種経済指標が発表され、総じて軟調な内容となった。4月CPIは前年比+0.3%で
内需回復への期待となるもその上昇率は依然低く、またPPIは19ヶ月連続のマイナス。同月与信規模も
予想以上の縮小を見せた。これら振るわぬデータ公表を経た昨日、中国財務省は1兆元相当の超長期
特別国債の発行開始を発表。財政拡大で景気を下支えする姿勢が改めて確認されたことがメタルの買いを
支え、銅は2年ぶり高値に上昇した。
米インフレ圧力の根強さを背景にドル円は上昇。米労働市場の軟化が政策緩和への期待を後押しする一方、
FRB高官からは利下げに慎重な発言が連日相次いでおり、金利高止まりが意識されドルは堅調に推移している。
昨日は、米国のインフレ期待上昇がドル買いを促したほか、米財務長官から為替介入に対する牽制が
繰り返されたことで介入警戒感が後退、円売り圧力が一気に強まり、156円台前半まで上伸した。
市場では明日発表の米CPIを見極める姿勢が強い。
LME・為替推移
5/10 $9,838.50/mt → 5/14 $10,114.50/mt
5/10 155.32円/$ → 5/14 156.26円/$
2024
05.10
【銅建値】変更要因!5月10日より 2万円上げ 158万円/t
変更要因
米経済指標や中銀イベントを消化しながら銅相場は堅調を維持。
前回の建値上昇後、米国では重要経済指標の発表が続き、GDPや景況感データからは減速が見られた一方で、
インフレ圧力は依然続いていることを示すデータが相次いだ。これを受けてドル高進行の場面では上値が抑えられるも、
投機筋の資金流入が続く銅は月末にかけて概ね堅調に推移し、3ヶ月先物価格は節目の$10,000を突破。
注目されていたFOMCでは大方の予想どおり6会合連続の金利据え置きを決めたが、FRB議長は追加利上げを
示唆せず、市場が予想していたほどタカ派的スタンスではなかった。更には4月米雇用統計が下振れたこともあり、
月明けのドルは大幅下落。年内利下げ観測の再燃とドル後退を追い風に銅は方向感出にくくも高値圏で往来している。
日本の通貨当局による円買い介入実施との臆測が広がるドル円は乱高下の後、155円台半ばの値動き。
4/26の日銀会合で政策の現状維持が決定されると円売りが加速、米利下げ観測が後退する中で円売りドル買いは
歯止めがかからない状況に。160円台まで円が売られた4/29、本邦休場で流動性が低く値動きが大きくなりやすい
タイミングで介入実施したと見られ、円が急反発。FOMC後の5/2早朝にも円が突如上昇し、再び介入観測が浮上。
更に米雇用統計を受けた米金利低下で円は一段高で、151.86円まで買われた。週明けは、米金融当局者から
高金利長期化を支持する発言が相次いでいるほか、日銀総裁の発言も後押しとなり、155円台に戻している。
日米金利差を主因とした円安基調に変化は見られない中で、介入警戒感は燻っている。
LME・為替推移
4/23 $9,777.00/mt → 5/10 $9,838.50/mt
4/23 154.82円/$ → 5/10 155.32円/$
2024
04.23
【銅建値】変更要因!4月23日より 2万円上げ 156万円/t
変更要因
地政学リスクや主要国の金融政策を巡る不透明感にも関わらず、銅相場は上伸が続く。
米中の製造業活動改善の兆しが見られる中、対露制裁や供給面での懸念から投機筋主導の
資金流入が続いているとの見方が広がっている。先週末のイスラエルによるイランへの報復攻撃後には、
急激にリスクオフムードが広がり、銅も大きく値を下げたが、その後の報道から情勢悪化への懸念が
和らぐと市場の混乱は一服、強気な地合いを維持していった。週明けの昨日は、約2年ぶり高値を
更新する場面もあったが、主要国の金融政策に関する不透明感やドル高地合いが重石となる中で
上抜けとはならず、高値圏で往来する動き。
ドル円は緩やかなペースで上値を切り上げ。イスラエルによるイラン攻撃を受けた急速なリスク回避の
動きの中では、米金利の急低下に連れて円が一時153.59円まで買われたが、その後巻き戻されて
ドルが反発。週明けは特段の材料に欠けるも、リスク回避の巻き戻しもあり、センチメント改善から
徐々に上値を伸ばし、154.85円と34年ぶり高値を再び更新した。節目の155円を前に、引き続き
介入リスクが意識される。
LME・為替推移
4/19 $9,672.00/mt → 4/23 $9,777.00/mt
4/19 154.64円/$ → 4/23 154.82円/$
2024
04.19
【銅建値】変更要因!4月19日より 2万円上げ 154万円/t
変更要因
ドルの強さに押されながらも銅相場は上伸。
週明けの急伸後、中国の経済指標が軟調であったことや、FRB議長が利下げを急がないとの
姿勢を示したことによるドル高が重石となり、銅価は押し戻される動きが見られた。しかし、米英の
対露追加制裁の発表後、需給タイト化観測からアルミでは在庫キャンセルの動きが続いており、
昨日は銅でもまとまった在庫キャンセルを記録、相場は騰勢を強めている。
ドル円は154円台後半へと上昇。米利下げ見通しの後退はここ2週間で鮮明となっているが、
今週はFRB議長の発言を受けて更に後退。昨日は、強い米経済統計や連銀高官からタカ派
発言が相次いだことで米金利上昇、ドル高の流れを後押しし、154.68円まで上値を伸ばした。
一方、G20や日米韓の財相会合での動きが介入警戒感を高めており、155円を試す抵抗と
なっている。
LME・為替推移
4/16 $9,504.50/mt → 4/19 $9,672.00/mt
4/16 154.22円/$ → 4/19 154.64円/$
2024
04.16
【銅建値】変更要因!4月16日より 5万円上げ 152万円/t
変更要因
米英による対露追加制裁の報道を受けて銅相場は急伸。
週末に発表されたロシア産アルミ、ニッケル、銅の取引を禁じる米英の新たな制裁措置を受け、
週明けの銅相場は急伸して取引を開始。ただ、米英以外のバイヤーへの販売を妨げるものではない
ということもあり、買い一巡後は急落するなど荒い値動きとなった。昨日の米経済指標では、3月小売
売上高が市場予想を上回り、ドル買い進行が相場の重石に。それでも、制裁措置によるメタル市場
への影響が意識され、銅は上昇後の高値圏を保っている。
米経済指標の上振れを受けてドル円は続伸。週末の中東情勢緊迫化でドル・円ともに買われやすい
地合いとなっていたが、昨日の米小売関連データの上振れで米金利が大きく跳ね上がり、日米金利差を
意識した円売りドル買いが加速、一時154.45円まで上昇した。強い経済指標が相次ぎ、ここにきて
米利下げ観測の後ずれが鮮明となってきている。先週は米CPIの上振れを受けて、日本当局の介入
ラインとされていた152円を突破。新たな警戒水準として次は155円が意識されている。
LME・為替推移
4/15 $9,293.50/mt → 4/16 $9,504.50/mt
4/15 153.29円/$ → 4/16 154.22円/$
2024
04.15
【銅建値】変更要因!4月15日より 1万円上げ 147万円/t
変更要因
銅相場はドル上昇に上値を抑えられながらも高値圏を維持。
米金融政策の見通しを巡って注目されていた3月CPIは3ヶ月連続で市場予想を上振れ、インフレ圧力が
再度強まっていることが示唆された。またもや米利下げ後ずれの観測が強まったことに加え、ECBは利下げ開始への
布石を打っており、ドルは全面高の様相に。更に12日には、中東情勢の緊迫が高まったことで逃避需要からドル買い
の動きが加速。ドル上伸がメタルの上値追いを抑えたものの、依然ファンダメンタルズの強さが意識された銅は2022年
6月以来の水準まで買われる場面も見られ、高値圏を維持した。
また、この日の引け後、米・英が銅を含む露産メタルへの追加政策措置を発表しており、市場の反応に注意が必要。
ドル円は34年ぶり高値を連日更新。米CPIの上振れでドル全面高の中、対円でも節目と見られていた152円を
あっさりと突破し153円台へ。その後、日本の当局者の牽制発言で押し戻す場面が見られるも、ECB会合を受けた
ユーロ安の流れでドル高が対円にも波及し、高値153.39円まで上伸。ドルは米国と他主要国・地域の金融政策
の乖離にも支えられており、ドルの強さがドル円相場を動かしている。12日には、中東情勢エスカレートの報道に反応
して円が一時152.59円まで買われたが、FRB高官らのタカ派発言もあり、再び153円台を回復した。
LME・為替推移
4/10 $9,305.50/mt → 4/15 $9,293.50/mt
4/10 151.80円/$ → 4/15 153.29円/$
2024
04.10
【銅建値】変更要因!4月10日より 1万円上げ 146万円/t
変更要因
需要見通しの改善や供給懸念を背景に銅相場は堅調推移。
米経済の底堅さが続いていることに加え、改善が見られた中国製造業関連指標を受けて、
需要回復期待から銅相場は堅調な動きが続いている。また、鉱山サイドの供給懸念が続く中、
中国製錬大手が減産合意するなど、需給ファンダメンタルズの逼迫も市場の強気な見方を後押し。
銅はここ2ヶ月で15%超の上昇を見せ、1年3ヶ月ぶり高値付近で推移している。
ドル円は151円台後半に小幅高。地政学リスクの高まりが意識され、151円割れの場面も見られた
ドル円だが、先週末、3月米雇用統計が予想を大幅に上回る強さを示すと米金利が急伸、ドルは
大きく上伸。米金融当局者からはタカ派発言が相次いだこともあり、週明けには米長期金利が昨年
11月以来の水準に上昇し、ドルは節目の152円目前に迫った。昨日は日銀による物価見通し
上方修正の可能性が報じられたほか、米CPI発表を控え米金利上昇が一服したことが円を小幅に
押し上げ。年初からインフレ鈍化の動きが足踏みする中、米金融政策の見通しを巡って本日発表の
CPIに市場の注目が集まる。
LME・為替推移
4/5 $9,276.00/mt → 4/10 $9,305.50/mt
4/5 151.32円/$ → 4/10 151.80円/$
2024
04.05
【銅建値】変更要因!4月5日より 5万円上げ 145万円/t
変更要因
米経済指標と金融当局者の発言を受けたドル安が支援となり銅相場は大幅上昇。
堅調な経済指標を背景に市場が織り込む米利下げ観測が後退していた中、一昨日、非製造業部門の減速
を示すデータが出されると、FRBが金融緩和に軸足を移すとの見方が強まりドルが下落。更に、FRB議長の発言で、
様子見姿勢を強調しつつも年内利下げ開始の考えが再確認されたことで、利下げ先送りを過度に警戒する市場に
安堵感をもたらした。昨日は最新の雇用関連データからも軟化が見られ、ドル売りが継続、メタルの買いを支援し、
銅は1年2ヶ月ぶり高値に上昇した。
ドル円は151円台前半を推移。米金利上昇と介入警戒感に挟まれ上下動が続いていたが、一昨日、151.95円
へと一段高の動きを見せた。しかし、その後の経済指標の軟化とFRB議長の発言を受けて上げ幅を縮小。
昨日は、イスラエルによる在シリア イラン大使館攻撃を受けた中東情勢の緊迫化により安全資産に資金が動く中、
米金利が低下、一時151.12円まで下落する場面も。逃避需要からドル・円ともに買われたものの、米金利低下
により相対的に円買い圧力が優勢となった。
LME・為替推移
4/3 $8,920.50/mt → 4/5 $9,276.00/mt
4/3 151.57円/$ → 4/5 151.32円/$
2024
04.03
【銅建値】変更要因!4月3日より 2万円上げ 140万円/t
変更要因
米中の力強い製造業指標を手掛かりに銅相場は上昇。
LME休場中の月末月初、中国の3月製造業PMIが発表され、1年ぶりの高水準を記録した。
また、米国でも同月製造業景況指数が市場予想に反して活動拡大を示し、経済の健全さが伺える内容となった。
これら良好なデータを好感して需要先行きへの楽観から、休場明けのメタル相場は上昇してオープン。ユーロ反発も
手伝い、銅は連休前の下げを埋める動きとなった。その後、米利下げ観測後退を背景とした米株安が相場の重石
となったが、底堅く推移している。
ドル円は151円台半ば近辺で推移。月初の米経済指標から製造業や労働市場の底堅さが示されたほか、金融
当局者らが早期利下げに慎重な姿勢を維持していることもあり、FRBの緩和ペースに対する懐疑的な見方が強まって
いる。月明けの米金利は急伸、ドル買いを支えた。一方、152円を前に介入警戒感が円の下値を支える状況にあり、
151円台を上下する動きが続きそう。
LME・為替推移
4/1 $8,766.51/mt → 4/3 $8,920.50/mt
4/1 151.38円/$ → 4/3 151.57円/$
2024
04.01
【銅建値】変更要因!4月1日より 1万円上げ 138万円/t
変更要因
銅相場は材料難から動意に乏しくレンジ推移。
先週の建値下落後も銅はドルの動きに連れて$8,700台のレンジ相場が続いている。28日、中国主要製錬会社の
会合にて今年の生産計画を5-10%削減することが提案されたと報じられたが、市場では既に織り込み済みで反応は
限定的。欧米連休によるLME休場を控え、概して動意は薄かった。
ドル円は151円台前半で揉み合い。日米の金融政策会合を経て、米政策金利が高水準に維持され、利下げも
数ヶ月先と見られる中、円はなかなか下げ止まらず、日銀の政策が円を支える上では未だ緩和的過ぎることが示されている。
27日、円は一時151.97円と34年ぶり安値を付けたが、政府・日銀の三者会合を受けて介入警戒感から反転上昇。
その後、FRB高官からタカ派発言が流れたほか、パウエル議長も「利下げを急ぐ必要はない」と述べるなど、米国の早期
利下げ観測は後退し、ドル買いを後押し。一方、日本の通貨当局による円安牽制トーンは強まっており、引き続き
介入警戒感が円を下支えするとみられる。
LME・為替推移
3/26 $8,760.50/mt → 4/1 $8,766.51/mt
3/26 151.41円/$ → 4/1 151.38円/$
2024
03.26
【銅建値】変更要因!3月26日より 2万円下げ 137万円/t
変更要因
主要国中銀の政策決定を受けたドル高地合いの中、銅相場は調整する展開。
中国製錬会社の供給リスクを背景に月半ばから上昇していた銅相場だが、先週は主要国中銀の政策会合が相次ぐ中、
為替市場の動きとともに揉み合いとなった。注目されていたFOMCでは年内利下げの方向性が改めて確認されたこともあり、
会合後はドルが下落、銅をサポートする格好に。しかしその後、スイス中銀がFRBやECBに先んじて予想外の利下げを
決めたほか、英中銀も早々の利下げを示唆。FOMCが年内利下げ観測を補強したものの、欧州通貨が売られる中で
ドルを押し上げ。更には人民元の軟調も加わり、ドル高地合いが嫌気され銅は売り優勢となった。昨日は、中国人民銀が
人民元の基準レートを市場予想上回る高水準に設定し、自国通貨下支えの姿勢を示したことで、元高ドル安が相場を
サポートしたが、長続きせず、銅は上値重い展開が続いている。
日米政策会合を消化し、ドル円は続伸。先週の日銀会合ではマイナス金利解除を決めたものの、緩和的環境維持する
との見解が示されたことからハト派的利上げとも受け止められ、ドル円は急伸。FOMC後にはドル売り・円買いが先行する
場面が見られるも、低金利の円を売る動きは続き、年初来高値151.86円まで上昇した。約34年ぶりとなる152円台
に向けた円売り圧力が根強い一方、日本の当局者からの円安牽制発言を受けて介入も警戒され、膠着感がある。
LME・為替推移
3/19 $9,012.50/mt → 3/26 $8,760.50/mt
3/19 149.18円/$ → 3/26 151.41円/$
2024
03.19
【銅建値】変更要因!3月19日より 4万円上げ 139万円/t
変更要因
世界経済の見通しが明るさを増す中、ファンダメンタルズの強さにも目が向けられ、銅相場は続伸。
先週の中国製錬大手各社による減産合意の報道を受けた急伸後、銅相場は上昇の勢いが一服したものの、
上値を追う動きは継続した。金融政策の行方が注目される米国では、2月PPIが発表され、CPIに続き
予想を上回る強さで、インフレ鈍化の足踏みが確認された。これを受けて年内利下げ観測が後退、ドルが
大幅上昇し、銅の上値を抑えるかたちに。昨日は、中国の経済指標が強弱まちまちな結果で下押しされる
場面が見られるも、鉱山や製錬所に於ける供給リスクに目が向けられる中、節目の$9,000を突破し、
1年ぶり高値に上伸した。
日米の金融政策会合を控え、ドル円は続伸。先週、注目されていた春闘の賃上げ率は5%を上回り、
賃金と物価が揃って上昇という好循環が実現する確度が高まったと見られた。市場では本日の会合で
日銀がマイナス金利政策のほかYCCも撤廃し、大規模緩和の解除に踏み切るとの観測から円は
上振れる場面も見られたが、強い物価データを受けた米金利上昇、ドル全面高の中では円買いも続かず、
ドル円は149円台に上値を伸ばした。また、日銀はマイナス金利解除後も緩和的な姿勢を続けるとの
見方が強く、改めて日米金利差が意識され、再び円売り・ドル買いが強まるとの警戒感がある。
LME・為替推移
3/14 $8,842.50/mt → 3/19 $9,012.50/mt
3/14 147.68円/$ → 3/19 149.18円/$
2024
03.14
【銅建値】変更要因!3月14日より 5万円上げ 135万円/t
変更要因
中国の大手製錬会社による協調減産の報道を受けて銅相場は急伸。
主要国の金融政策の行方に注目が集まる中、米国の2月CPIからインフレ圧力の根強さが示されると、
ドルの上昇に連れて銅は下振れの動きを見せた。その中、昨日、中国の大手製錬各社が原料供給逼迫に
対応する為、協調減産の協議を実施。具体的な減産幅は決まっていないものの、採算割れの工場で減産を
行うことで合意した。これを受けて銅は大幅上昇、昨年後半以降続いていたレンジ相場を上抜けし、11ヶ月
ぶり高値を付けた。
ドル円は先週末の急落からやや値を戻す展開。今週に入り、日銀総裁が個人消費に弱めの動きが見られると
述べたことで円売り圧力がかかったほか、米CPIが予想を上回る強さを示したことで、ドル円は先週の急落から
反発し、一時148円台を回復する場面も見られた。一方、春闘の集中回答日となった昨日は主要企業の
積極的な賃上げ回答が続き、明日発表の集計結果が今年度を上回る賃上げになるとの期待が高まっている。
これを背景に来週の日銀会合でマイナス金利解除に踏み切るとの観測が高まっており、ドル円は上値重く、
147円台後半を方向感に欠く動き。
LME・為替推移
3/11 $8,486.50/mt → 3/14 $8,842.50/mt
3/11 146.80円/$ → 3/14 147.68円/$
2024
03.11
【銅建値】変更要因!3月11日より 1万円下げ 130万円/t
変更要因
主要国での金融政策転換の観測が高まったことを背景に銅相場は上昇。
銅相場の短期的見通しを左右する金融政策動向を巡り、先週も金融当局者の発言や経済指標に注目が集まった。
半期に一度の議会証言において、FRB議長は、利下げについて遠くない時点に確信を得られるとの認識を示した。
また、ECB総裁はインフレ鈍化の認識を示し、6月利下げ実施の可能性を示唆。金融政策が近く緩和されるとの
シグナルを主要中銀当局者がこれまでで最も強く発したことを受け、リスク資産は上昇。8日には注目の2月米雇用統計
が発表され、強弱まちまちの内容ではあったが、賃金インフレ鈍化の状況に市場では年内利下げ観測が強まり、米金利が
低下、ドルは続落しメタルの買いを後押しした。
日米金融政策転換の観測からドル円は大幅下落。FRB議長が利下げシナリオに近づいていることを示唆したことで
米金利が約1ヶ月ぶり水準に低下した一方、国内では政策正常化への機運が高まり、先週は円売りを巻き戻す動きが
広がった。8日、雇用統計を受けた米金利低下に加え、日銀が今月の政策決定会合でマイナス金利解除の方向に
傾いているとの報道により、ドル円は147円を割り込んで下落。日銀が重視する今年の春闘での要求賃上げ率が
30年ぶりの高水準となり、賃金上昇加速が見込まれることが背景にあるが、その政策判断のヤマ場となる春闘を週内に控え、
円買い・ドル売り圧力が継続しそう。
LME・為替推移
3/1 $8,386.50/mt → 3/11 $8,486.50/mt
3/1 150.17円/$ → 3/11 146.80円/$
2024
03.01
【銅建値】変更要因!3月1日より 1万円下げ 131万円/t
変更要因
中国の需要に対する不透明感とドル強含みにより銅相場は上値重く推移。
週明けから中国国内の銅在庫増加が確認される中、春節後の需要回復が鈍いとの見方から大半のメタルが下落。
また、中国不動産大手の債権者が清算を申し立てたとの報道で同国不動産セクターを巡る懸念が再燃、銅はじり安の動きとなっていった。1月CPI・PPIから根強いインフレ圧力が確認されていた米国では、金融政策の判断においてFRBが重視する物価指標の発表を控え、警戒感が高まっていた。そして、昨日発表された同指標は前月比伸びがここ1年で最大となった。利下げに慎重な当局の姿勢をサポートする内容にはなったものの、予想どおりの結果であったことから、インフレ上振れを警戒していた市場に安堵感をもたらした。これを受けてドルはやや不安定な動きに。
指標発表直後のドル売り局面では銅の上伸が見られたが、その後ドル高に転じると再び上値を抑えられた。
日銀高官の発言と米物価指標を受けてドル円は下落。米国債入札や強弱入り混じる経済指標を受けた米金利の動きに連れて、今週のドル円は150円台半ばでの揉み合いが続いていた。昨日、日銀高官による政策正常化に向けた前向きな発言に反応し円買いが強まると、一気に150円を割り込んだ。更に、1月米PCEコア価格指数が市場予想どおりの結果となったことからドル売りが加速し、149.21円まで下落。その後、月末需給に伴うドル買いで円は伸び悩み、再び150円台に戻して推移している。
2024
02.22
【銅建値】変更要因!2月22日より 1万円上げ 132万円/t
変更要因
ドル軟化と米国の対露追加制裁への警戒感から銅相場は上昇。
根強いインフレ圧力を背景に強含んでいたドルだが、今週は軟調推移。ドル後退がベースメタルの買いを支える中、
20日、ロシア反体制派指導者の獄死を受けて米大統領が大規模な対露制裁パッケージを発表することを明らかにした。
対象となる産業への言及はなかったものの、金属が標的となり供給混乱が起こりかねないとの臆測からアルミとニッケルが
急上昇。影響は限定的となるも、銅も連れ高で上値を伸ばした。昨年12月に英国が独自の制裁措置を発表するまで
広範な制裁を免れてきた露産メタルへの新たな規制が警戒されている。
ドル円は材料がない中で米金利の細かい動きに連れて方向感なく推移。昨日は米国債入札低調や1月FOMC
議事要旨で時期尚早な利下げに懸念が示されたことが影響し米金利が上昇、ドル円は強含んだ。また、大型ハイテク株
が主導する米株高期待、そして日本株相場への追い風から、リスク選好の円売り優勢となりやすい。一方、150円台後半
では介入警戒感も強く、円が下支えされる。
LME・為替推移
2/19 $8,404.50/mt → 2/22 $8,477.50/mt
2/19 150.17円/$ → 2/22 150.50円/$
2024
02.19
【銅建値】変更要因!2月19日より 4万円上げ 131万円/t
変更要因
ドル高後退と中国の不動産分野への追加支援期待により銅相場は大幅上昇。
利下げ観測が一段と後退している米国では、1月小売関連データが市場予想を下回る大幅な落ち込みを見せた。
CPIの上振れで市場に衝撃が走った後だっただけに個人消費の過熱に対する不安が和らぎ、ドルが幅広い通貨に
対して売られ銅相場をサポート。しかし、その翌日発表された1月PPIはCPIに続いて予想比強い伸びとなり、
根強いインフレ圧力が浮き彫りに。ドル買いの動きは小幅に留まったものの、インフレ高止まりへの懸念が持続的な
金利低下を阻んでいる。一方、中国勢の戻りを控えて需要回復の期待が高まる中、同国の不動産開発融資への
支援策に関する進展が報じられた。これを好感した市場は買い戻しの勢いを強め、銅は春節前のレベルを回復した。
ドル円は米金利に連れた動きが継続。CPI発表後に急伸したドル円だが、米小売関連統計の軟化を受けて149円台
半ばまで急落する場面が見られた。しかし、16日のPPIを受けて米金利が上昇すると150.65円まで反発。日本の
通貨当局から相次ぐ牽制発言が円を下支えする中、150円台前半のレンジで推移している。米物価統計の上振れで
利下げに対する確信が揺らぎ、日本では2四半期連続のマイナス成長によって日銀のマイナス金利解除後の追加利上げ
に対する不透明感が強まっており、市場では日米金利差によるドル買い円売りが続くとの見方に変わってきている。
LME・為替推移
2/15 $8,118.50/mt → 2/19 $8,404.50/mt
2/15 150.53円/$ → 2/19 150.17円/$
2024
02.15
【銅建値】変更要因!2月15日より 1万円上げ 127万円/t
変更要因
中国勢不在で薄商いとなる銅相場は、米物価統計の上振れを受けて売られる展開。
先週の建値下落後も米金融当局者からは利下げを急がない姿勢を示す発言が相次ぐ中、
重要経済指標の発表を控え小動きとなっていた。13日、米国の1月CPIが発表、予想外の
大幅上昇が示された。インフレの根強さが改めて意識され、金融市場全般がリスクオフに。
米金利は年初来の高水準に急伸し、年央までの利下げ観測が大きく後退、全面高となったドルは
3ヶ月ぶり高値を付け、銅相場を下押しした。昨日はドル買いが一服したものの、英CPIの下振れ
を受けたポンド売りから再びドルが上昇。銅は方向感に欠け、レンジ内を往来している。
米CPIを受けてドル円は急伸。先週の日銀副総裁の発言により円売り安心感が広がっていた中、
CPI発表後の米金利急伸に連れて対円でもドル買いが進行、節目の150円を上抜けると
150.89円まで上伸した。この急激な円安進行を受けて日本の財務省高官が警戒姿勢を示した
こともあり、介入への警戒感から昨日は150円台半ばで揉み合いとなった。
LME・為替推移
2/9 $8,131.00/mt → 2/15 $8,118.50/mt
2/9 149.39円/$ → 2/15 150.53円/$
2024
02.09
【銅建値】変更要因!2月9日より 2万円下げ 126万円/t
変更要因
米金利高によるドル高地合いと中国の需要懸念が嫌気され銅相場は続落。
早期利下げ観測が後退する米国では、今週も金融当局者らによる利下げに慎重な発言が相次いでいる。
昨日発表された失業保険統計からも労働市場の底堅さが確認されており、強まるドル高圧力がメタルの上値
を重くしている。そして昨日、中国の1月物価統計が発表された。CPIが2009年9月以来の大幅低下と
なったほか、PPIも16ヶ月連続のマイナス。デフレ圧力は依然続くと見られ、同国の景気減速を巡る懸念が
強まり、銅は売り優勢となった。
米金利動向に左右される展開が続くドル円は、日銀副総裁の発言を受けて急伸。昨日、日銀副総裁は、
マイナス金利解除後も緩和的な金融環境を維持する姿勢を示した。これがハト派寄りと受け止められ、
円は全面安に。その後の米失業保険統計を受けて米金利が上昇したこともあり、ドル円は一時149.48円と
昨年11月以来の高値に上伸した。ただ、市場の円売りは過剰反応との声も聞かれ、節目の150円を前に
円が下げ渋る可能性もある。
LME・為替推移
2/6 $8,262.24/mt → 2/9 $8,131.00/mt
2/6 148.62円/$ → 2/9 149.39円/$
2024
02.06
【銅建値】変更要因!2月6日より 2万円下げ 128万円/t
変更要因
米利下げ観測の更なる後退により銅相場は下落。
先週の建値上昇後、軟調な経済指標や米地銀の健全性を巡る懸念が再燃したことでドルが弱含み、
銅は一時$8,700を上抜ける場面も見られた。しかし、月明け、1月米雇用統計から労働市場が
予想外に再び勢いを増していることが示されたほか、非製造業関連でも底堅いデータが示されると
米金利が急騰、ドルは急伸した。政策金利据え置きを決めた1月末FOMCでは、3月利下げの
可能性は低いとするFRB議長の発言が出たことに加え、昨日も金融当局者から利下げに慎重な見解が
出ており、早期利下げ観測が一段と後退。ドル高進行が嫌気され、銅は2週間ぶり水準に売り押されている。
ドル円は米金利の動きに連れて下落するも戻す展開。米金利低下によるドル売り・円買いの流れから
一時は145.90円まで下値を広げたが、雇用統計を受けて反転上昇、148円台に戻した。昨日も
予想を上回る経済指標を背景に米金利が一段上昇する中、ドル買いが更に強まり高値148.90円まで
上値を伸ばした。一方、金利高を受けて米株が下落しており、リスク回避の円買いも見られる。金利の大幅
上昇に比べてドル円の上昇は抑えられている。
LME・為替推移
1/29 $8,529.00/mt → 2/6 $8,262.24/mt
1/29 148.22円/$ → 2/6 148.62円/$
2024
01.29
【銅建値】変更要因!1月29日より 2万円上げ 130万円/t
変更要因
中国の金融緩和策と米経済の底堅さを好感し銅相場は上昇。
先週の建値上昇後、中国人民銀行が預金準備率の引き下げを発表した。市場の流動性拡大に向けた
この措置が好感されメタルは買い優勢、元高ドル安が進行したことも相俟って、銅は一気に上値を伸ばした。
米国では、Q4 GDPが予想を上回る伸びとなったほか、12月の企業景況感や個人消費のデータからも
米経済の底堅さが示された。リセッション予想を覆すこうした堅調さはFRBが利下げを急がないとの見方を
補強するものではあるが、基調的なインフレ指標は鈍化を示しており、ソフトランディング観測からセンチメントが改善。
銅は上昇一服後は揉み合いが続くも、下値は支えられている模様。今週は米英の金融政策会合を控えるが、
主要国の金融政策は引き続き主な材料となる。
堅調な米経済指標や早期利下げ観測の後退を背景にドル円は底堅く推移。先週の日銀会合後、日本の
長期金利が0.7%台に乗せたこともありドル円はじり安に推移、146.65円まで下げる場面も見られたが、
その後の米経済指標を受けた米金利上昇に連れて148円台を回復した。米経済の底堅さや早期利下げ
観測の後退からドル高基調が続きやすいと見られ、また、地政学リスクによる原油高からも円売りドル買い需要が
高まりやすい。
LME・為替推移
1/24 $8,340.00/mt → 1/29 $8,529.00/mt
1/24 148.36円/$ → 1/29 148.22円/$
2024
01.24
【銅建値】変更要因!1月24日より 1万円上げ 128万円/t
変更要因
中国による株式市場安定化策の検討が好感され銅相場は上昇。
主要国の金融政策会合や経済指標発表を控えて金融市場では様子見姿勢が続き、銅も方向感見え難い
展開が続いていた。昨日、中国当局が低迷する株式市場の安定に向けて下支え策を検討していると報じられると、
市場はこれを好感。その効果や継続性については懐疑的な見方も広がったが、中国株の上昇に追随して銅も上昇。
その後は戻り売りも見られ、売り買い交錯したものの、堅調に推移して引けた。
ドル円は日銀政策会合を経て急落するも反発。昨日の日銀会合では現状の緩和政策維持を決定したが、
展望レポートや総裁会見ではマイナス金利解除に向けて前向きな認識が示された。これを受けて一時147円割れ
に急落する場面があったが、マイナス金利解除後の引き締めについては慎重な姿勢で、円買い圧力は高まらず、
ドル円は下げ幅を消す展開。その後も米金利上昇によるドル買い、米株高を受けたリスクセンチメント改善からの
円売りの流れが続いた。ただ、日銀の政策正常化を織り込む動きは今後強まっていくと見られ、円の下支えになりそう。
LME・為替推移
1/19 $8,225.80/mt → 1/24 $8,340.00/mt
1/19 148.06円/$ → 1/24 148.36円/$
2024
01.19
【銅建値】変更要因!1月19日より 1万円上げ 127万円/t
変更要因
中国経済への不透明感とドル高地合いを背景に銅相場は上値重い展開。
一昨日、中国の主要経済指標が発表された。2023年GDPは前年比5.2%増と政府目標を達成。
12月データでは鉱工業生産が予想を上回る伸びを示したものの、小売関連が大きく減速したほか、
不動産市況も弱さを見せた。依然として続く同国経済への不透明感が失望を誘い、ベースメタルを下押した。
一方、米国ではFRB高官が市場の利下げ期待を牽制する発言をしたことで米金利が急伸する中、
小売や雇用関連で堅調な指標が相次ぎ、早期利下げ観測が更に後退、ドル高が進行した。銅は安値
拾いでは買い戻しが入るも、上値は限定的。
米利下げ観測の更なる後退でドル円は急伸。16日、FRB高官の発言を受けて利下げ時期とペースについて
見直す動きが広がり、米金利が急上昇、ドル買い戻しの動きが広がる中、底堅い米経済指標も相俟って、
ドル円は一時148.52円と昨年11月以来の高値まで上伸した。一方、来週の日銀政策決定会合での
マイナス金利解除の観測は剥落しており、政策転換は4月予想へ収れんが進む。日米金融政策の織り込み
修正が進む中でドル高円安基調が強まっている。
LME・為替推移
1/16 $8,300.50/mt → 1/19 $8,225.80/mt
1/16 145.79円/$ → 1/19 148.06円/$
2024
01.16
【銅建値】変更要因!1月16日より 2万円上げ 126万円/t
変更要因
銅相場はレンジ内を往来しながらじわり上昇。
先週の建値下落後も、銅は往って来いのレンジ相場が続く。注目されていた12月米CPIは市場予想を
上回る伸びを示し、市場では早期利下げ観測が再び後退、ドル高進行と共に銅は下押しされた。
一方、中国発の経済指標は同国の成長の弱さを浮き彫りにする内容となったが、金融緩和への期待が
相場をサポート。その中、昨日、中国人民銀は主要金利の据え置きを決定。市場の期待に反した格好と
なったものの、当局が更なる支援策を講じるとの観測は続いている。
日銀の政策修正観測後退と堅調な米経済指標を背景にドル円は上昇。先週、日本の賃金データから
大幅鈍化が確認されると、日銀による緩和策終了が難しくなるとの見方からドル円が急伸。更には米CPIを
受けて146.41円まで上値を伸ばした。その後、米PPIの下振れがドルの重石となったが、日銀の早期政策
修正観測が後退する中で円を買い進む理由も乏しく、円の軟調が続く。
LME・為替推移
1/10 $8,236.00/mt → 1/16 $8,300.50/mt
1/10 144.56円/$ → 1/16 145.79円/$
2024
01.10
【銅建値】変更要因!1月10日より 1万円下げ 124万円/t
変更要因
銅相場はドル高に押され軟調。
年末の相場上昇を支えた米国の早期利下げ期待が後退していく中、先週末発表された12月米雇用統計では
予想外の強さが示された。しかし、その後発表された非製造業関連データからは減速が確認されるなど、強弱入り混じる
経済指標にドルは乱高下気味となり、銅は下げては小幅に戻す展開に。昨日もドル上昇が重石となり、下値を切り下げた。
12月米CPI発表を明日に控え、市場全般で様子姿勢が広がり、動意薄い地合い。
ドル円は年末年始の乱高下をこなし、144円絡みで推移。堅調な米雇用統計を受けて一時は146円台に迫る場面も
見られたが、米金利低下に伴い143円台まで戻すなど荒い値動きとなった。米国の早期利下げ期待が後退しているほか、
日銀の政策修正も後ずれするとの観測で、円への重石となっている。
LME・為替推移
1/4 $8,433.00/mt → 1/10 $8,236.00/mt
1/4 143.01円/$ → 1/10 144.56円/$
2024
01.04
【銅建値】変更要因!1月4日より 3万円下げ 125万円/t
変更要因
米国の早期利下げ期待にサポートされていた銅相場は、その観測が後退したことで反落。
前回の建値上昇後、米経済指標から弱いデータが相次ぐと、2024年に想定より早期かつ大幅な利下げが
実施されるとの見方が強まった。米金利は低下、ドル売り地合いが継続し、銅は5ヶ月ぶり高値に上伸。
年末を控えた利益確定売りに押される場面も見られたが、底堅さを保って越年した。ところが、2024年を迎えた
市場では、欧米主要中銀が大幅利下げに踏み切るとの見方が後退。米金利が上昇したほか、地政学的緊張
の高まりでリスク選好が弱まったことも相俟ってドルが大幅上昇、これを嫌気しベースメタルは総じて下落となった。
ドル円は年末に水準を切り下げるも、米金利上昇に連れて反発。総じてドル売りが強まった年末、対円では
一時140.25円まで軟化。しかし、年明けに米長期金利が4%台に戻す中、ドル買い・円売り地合いに反転し、
3日には143円台を回復した。また、能登半島地震発生により、日銀によるマイナス金利の早期解除は困難
との見方が出ている。
LME・為替推移
12/20 $8,507.00/mt → 1/4 $8,433.00/mt
12/20 143.97円/ → 1/4 143.01円/
2023
12.20
【銅建値】変更要因!12月20日より 3万円上げ 128万円/t
変更要因
リスクオンの流れとドル安地合いが引き続きサポートし、銅相場は上昇。
先週のFOMC以降、米金融当局者からは市場の早期利下げ期待を牽制する発言が相次いでいるが、
米株は上昇を維持するなど市場のリスクオンムードは続いている。昨日は円を除く主要通貨に対して
ドル安が進行したことも支援となり、銅は急伸を見せた。
日銀会合を受けてドル円は上昇。昨日の政策決定会合にて日銀は大規模緩和の維持を決定。
政策正常化については慎重に見極めたいとし、緩和からの具体的な出口対応を示さなかった。早期の
マイナス金利解除を警戒していた市場では円売りが進み、一時144.96円まで上昇。一方、米金融
政策側では来年の利下げの織り込みが進んでいることがドル売り材料となっており、145円目前で
上値を抑えられた後は円が強含んだ。
LME・為替推移
12/18 $8,443.50/mt → 12/20 $8,507.00/mt
12/18 142.39円/ → 12/20 143.97円/
2023
12.19
【銅建値】変更要因!12月18日より 2万円上げ 125万円/t
変更要因
米国の早期利下げ観測を背景としたリスクオンの流れとドル安にサポートされ銅は急伸。
先週のFOMCにおいて、引き締め政策の終了がこれまでで最も明確に示された。従来の見通し以上に
積極的な利下げを来年実施することも示唆され、金融市場ではリスク選好が急速に進んだ。一方、ECBも
2会合連続で金利据え置きを決めたものの、利下げについては時期尚早とし、FRBとのトーンの差が明らかに。
ユーロ買い・ドル売りも進み、ドルは大幅下落。世界的なリスクオンの流れとドル安進行の中で、メタルは総じて
上昇となった。その後、欧州の弱い経済指標やFRB高官の発言を受けたドル反発が重石となったが、中国発
の経済指標に改善が見られたことも好感され底堅さを保っている。
ドル円はFOMCを受けたドル売り地合いが継続。FRB議長が利下げ開始時期を議論したことを明らかにした
ことで米金利が低下していく中、ドル円は一時141円割れに下げ幅を拡大。その後、FRB高官が早期利下げ
期待を牽制したことでドルがやや強含み、142円台前半まで持ち直した。一方、本日から日銀の金融政策決定
会合が始まる。今会合では政策据え置きが予想されているが、年明け以降のマイナス金利解除が示唆されるとの
警戒感も強く、円が下支えされやすい。
LME・為替推移
12/14 $8,264.00/mt → 12/18 $8,443.50/mt
12/14 142.78円/$ → 12/18 142.39円/
2023
12.14
【銅建値】変更要因!12月14日より 2万円下げ 123万円/t
変更要因
中国の景気刺激策への失望から銅相場は上値重い展開。
米金融政策転換への楽観に支えられていた銅相場であったが、先週の建値変更後、11月米雇用統計が
堅調な内容となったほか、同月CPIは十分なインフレ減速を示すものとならず、市場の緩和転換期待に対する
疑念を生じさせていた。その中、中国では2024年の経済運営方針を決める重要会議が開かれたが、共産党
指導部からは具体的な景気刺激策が示されることはなかった。新たな刺激策を期待していた投資家の失望を誘い、
メタルは下落。その後NY時間には、注目されていたFOMCの政策判断がハト派色の強い内容と受け止められた
ことでドルが急落、銅のサポートとなったが、上値を追う動きには至らなかった。
FOMCを受けてドル円は再び急落。米金融当局は大方の予想通り3会合連続で金利据え置きを決めたが、
来年の利下げ見通しが拡大されると、米金利が急低下、ドル売り・円買いが強まり、一時142.65円まで
下げ幅を拡げた。日銀による早期政策修正観測を材料に先週のドル円は急落、その後は見方が後退したことで
146円台まで戻していたが、ドル要因で再び下げた格好。市場の注目は来週の日銀政策会合に移る。
LME・為替推移
12/8 $8,299.50/mt → 12/14 $8,264.00/mt
12/8 144.23円/$ → 12/14 142.78円/$
2023
12.08
【銅建値】変更要因!12月8日より 2万円下げ 125万円/t
変更要因
銅相場はドル安と中国の経済指標にサポートされる展開。
一昨日の建値変更後も、米雇用関連データから労働市場の冷え込みが改めて示唆されると、FRBの政策の行方を
見極める展開となった。昨日もドル売りが進み、銅相場をサポートした模様。また、中国では11月貿易統計が発表され、
輸出が市場予想比で上振れ、7ヶ月ぶりに増加したことも材料視された。
ドル円は急落。日銀正副総裁の発言をきっかけに、早期にマイナス金利を解除するとの観測が高まり、円の買い戻しが
膨らんだ。ドル円は昨年12月のYCC政策修正以来の騰落率で、一時141円台まで急落、その後144円台まで
持ち直した。今月の日銀会合に向けて早期政策シフトの観測が円高圧力になりやすい。また、明日以降に米国の
重要指標発表を控える中、データ下振れというドル要因があれば、再び円高ドル安の動きが加速する可能性もある。
LME・為替推移
12/6 $8,272.50/mt → 12/8 $8,299.50/mt
12/6 147.27円/$ → 12/8 144.23円/$
2023
12.06
【銅建値】変更要因!12月6日より 3万円下げ 127万円/t
変更要因
米国の金融政策転換への期待を背景に銅相場は上昇するも、中国経済の先行きを巡る懸念により反落。
先週の建値上昇後も、米景気の緩やかな減速が確認されていく中、FRBが来年早期に利下げに踏み切る
との楽観が強まっていた。1日、FRB議長は講演の中で市場の利下げ観測への牽制を試みたが、その発言
はこれまでよりタカ派姿勢が薄れたと受け止められドルが下落、銅は騰勢を強め、4ヶ月ぶり高値を付けた。
しかしその後、利下げを織り込む動きは行き過ぎとの見方が広がりドルが全面的に買い戻されたことで、銅相場
の上昇もその大部分が反転。更に昨日、格付け大手が、地方政府の債務増加と不動産市場の縮小を理由に
中国の信用格付け見通しを引き下げ。同国の債務水準を巡る懸念が強まったことで銅は続落となった。
米金利低下に連れてドル円は更に水準を切り下げ。先週、米金融当局者の間では政策金利の先行きを巡り
異なる見解が示されたが、米金利は水準を切り下げていった。1日のFRB議長の発言後には来年の金融緩和
観測が強まり、146.66円まで下落。昨日は米労働指標の低迷を受けて円買いが進むも、ドルは景気懸念
に対する逃避需要にも支えられた。ただ、週末に米雇用統計の発表を控え、労働需給が緩んできている流れの
中、ドルの重石になると見られる。
LME・為替推移
11/27 $8,341.25/mt → 12/6 $8,272.50/mt
11/27 149.59円/$ → 12/6 147.27円/$
2023
11.27
【銅建値】変更要因!11月27日より 1万円上げ 130万円/t
変更要因
米利上げ終了観測と供給逼迫懸念を背景に銅相場は上昇。
前回の建値上昇以降も一連の経済統計から米景気が減速しつつあることが示され、利上げ終了観測を補強、
ドルは年初来の上げを消し後退していった。ファンダメンタルズでは、南米鉱山での抗議活動やストライキによる
供給懸念が台頭。これらを材料に銅は騰勢を強め、$8,400を上抜け。その後のドル売り一服で小幅に戻すも、
新たに中国の不動産セクター支援策が検討されているとの報道が好気され上昇、9月以来の水準を回復している。
ドル円は水準を切り下げ。経済データ軟化とインフレ鈍化を受け、米金融政策が来年には利下げ方向にシフトする
との見方が強まる中、米金利が水準を切り下げるに連れてドル売り円買いが進行。好調な入札結果を受けた
米長期債上昇も相俟って、先週は一時147円台前半まで下落。ドル売り一巡後は149円台半ばまで値を戻した。
クロス円での円売り圧力は根強いが、全体的にドルが軟調なため、ドル円の上値も重い。
LME・為替推移
11/16 $8,200.50/mt → 11/27 $8,341.25/mt
11/16 151.35円/$ → 11/27 149.59円/$
2023
11.10
【銅建値】変更要因!11月10日より 1万円下げ 127万円/t
変更要因
中国の景気回復への懸念と米金融政策を巡る楽観後退により銅相場は下落。
今週、中国の10月貿易統計が発表され、強弱入り混じる結果が示された。そして昨日発表の同月物価統計では、
前年比でCPIが3ヶ月ぶりのマイナス、PPIは13ヶ月連続下落と、デフレ懸念が再燃、内需の弱さを示す内容となった。
同国の経済回復は引き続き脆弱であり、需要の先行き不透明感が意識されたことで、メタルは総じて調整色の強い地合いに。
先週のFOMCと雇用統計を受けて利上げ終了観測が高まっていた米国では、金融当局者やFRB議長から市場の
ハト派姿勢期待を牽制する発言が相次いだ。利上げ終了バイアスに傾く市場に冷や水を浴びせ、ドルが上昇、銅相場の重石となった。
米金利の動きに連れてドル円は上昇。先週の急低下から米金利が持ち直すに連れて、150円台を回復したドル円はじり高に推移。
昨日は、FRB 議長のタカ派発言に加えて米国債入札が低調だったこともあり、米金利が急上昇、ドル円は151.39円まで
上値を伸ばした。10月末に付けた年初来高値が迫る中、介入警戒感は強まるが、日銀総裁は政策正常化には距離がある
とする一方、FRB議長は一段の引き締めも躊躇しないとの考えを示しており、その政策スタンス差は明らかである。
LME・為替推移
11/7 $8,166.74/mt → 11/10 $8,038.61/mt
11/7 150.02円/$ → 11/10 151.37円/$
2023
11.07
【銅建値】変更要因!11月7日より 1万円上げ 128万円/t
変更要因
米金融政策のタカ派的トーン後退を背景に銅相場は上昇。
先週の建値上昇後、注目のFOMCにおいて、9月に引き続き金利据え置きが決定された。FRB議長は次回会合での
追加利上げの可能性は排除しなかったものの、引き締め局面が終了した可能性も認めたことで、市場では予想していた
ようなタカ派的見送りではないとの受け止めが広がった。ここに3日発表の雇用統計から労働市場の軟化が確認されると、
利上げ終了観測が高まるとともに、来年の利下げ開始前倒しをも織り込まれる展開に。これを受けて米金利は大幅低下、
ドル売りが加速する中、メタルの買いをサポートした。
先週の日銀会合後に年初来高値を更新していたドル円は反落。FOMCと米財務省の国債四半期入札発表を受けて
米金利が大幅低下する中、日本当局の口先介入トーンの引き上げで警戒感が高まったこともあり、円の買い戻しを促した。
その後の米雇用統計の軟化に反応して一気に150円を割り込むと、149円台前半まで下げ幅を拡大。昨日は、米債券
市場の需給懸念から米金利が小幅反発したことでドル売りの流れが一服、ドル円は再び150円台に戻している。
LME・為替推移
11/1 $8,051.00/mt → 11/7 $8,166.74/mt
11/1 151.43円/$ → 11/7 150.02円/$
2023
11.06
【銅建値】変更要因!11月16日より 2万円上げ 129万円/t
変更要因
米物価統計を受けたドル安と中国の経済指標にサポートされ銅相場は上昇。
先週、FRB議長が市場の利上げ終了期待を牽制したことでセンチメントが損なわれていたが、今週発表された
10月米物価統計からは、CPIが予想以上の減速を見せたほか、PPIは予想外の前月比低下を示した。積極的な
引き締め局面が終了したとの見方を補強する結果に、米金利は急低下、ドルは全面安に。一方、昨日発表された
中国の10月経済統計からは、不動産関連で依然低迷が確認されたものの、鉱工業生産や小売関連では予想を
上回る改善が見られた。これら材料がサポートし、銅は6週間ぶり高値まで上値を伸ばした。
ドル円は米物価統計を受けて下落後に反発。インフレ圧力緩和の新たな兆候にドルは大幅下落、一時150円台
前半まで下げ幅を拡げた。しかし、昨日発表された米小売関連データは市場予想ほど落ち込まず、米経済は底堅さを
維持との見方から急反発。また、ユーロ円が15年ぶりの高値を付けており、クロス円での円売りが主導して円を押し下げた。
LME・為替推移
11/10 $8,038.61/mt → 11/16 $8,200.50/mt
11/10 151.37円/$ → 11/16 151.35円/$
2023
11.01
【銅建値】変更要因!11月1日より 2万円上げ 127万円/t
変更要因
中東情勢を巡る懸念後退と中国の景気支援策への期待感から銅相場は堅調。
イスラエルによるガザ地上侵攻が報じられたことで金融市場ではボラティリティが高まっていたが、週明けには
紛争拡大への懸念が後退、市場全体のセンチメントが改善し、他のリスク資産の上げに追随して銅も上昇した。
また中国では、歳出拡大を可能にするため、年度途中での異例の予算修正が行われた。この大規模な財政出動
を伴う経済支援強化への姿勢が好感され、メタル相場をサポート。一方、新たな指標からは、同国の製造業活動が
10月に縮小したことが示された。政府による景気支援姿勢が好気されているものの、一段の措置が必要ということが
示唆された格好。銅は$8,100を上抜け4週間ぶり高値を付けるも、中国の軟調な経済データを受けて反落した。
日銀の政策再修正を受けてドル円は急伸。昨日の政策会合で日銀はYCC政策の一段の柔軟化を決定。
しかし、その内容は想定内と受け止められたことに加え、緩和姿勢を維持したことで、より踏み込んだ修正を見込んで
いた投資家の売りが膨らみ、円は全面安へ。また、150円の節目が為替介入の警戒ラインとして意識されていた中、
財務省が10月の介入実績ゼロを発表すると、円買いポジションの巻き戻しが進んだ。ドル円は年初来高値を更新し、
151.71円まで上値を伸ばした。
LME・為替推移
10/25 $8,024.00/mt → 11/1 $8,051.00/mt
10/25 149.95円/$ → 11/1 151.43円/$
2023
10.25
【銅建値】変更要因!10月25日より 1万円上げ 125万円/t
変更要因
堅調な米経済指標と米金利の上昇一服により銅相場は上昇。
中東紛争エスカレートへの懸念によるリスクオフの動きの中、銅も上値重い地合いが続いていた。
安全逃避先としての需要の高まりと金融引き締め長期化観測に揺れる米債券市場ではボラティリティが高まり、
米長期金利は16年ぶりに5%を超える場面も。これも材料となり、銅はレンジ下限を割り込み、昨年11月以来
の安値を付けた。しかし、米金利上昇が一服したほか、米国発の堅調な経済指標が新たに示されたこともあり、
センチメントが改善、ドルが上昇する中でも銅は他のリスク資産と共に反転上昇した。
ドル円は149円台後半で推移。米金利のボラティリティが高まる中、150円を上抜ける場面が見られるも、
介入警戒感からすぐに押し戻された。昨日は予想を上回る米経済指標を背景にドルが買い戻されたが、米金利の
上昇一服や原油価格の下落、更には来週の日銀会合を控え政策再修正への警戒感が高まっていることもあり、
ドル円は綱引き状況が続いている。
LME・為替推移
10/19 $7,992.00/mt → 10/25 $8,024.00/mt
10/19 149.75円/$ → 10/25 149.95円/$
2023
10.19
【銅建値】変更要因!10月19日より 1万円上げ 124万円/t
変更要因
銅相場は引き続き$8,000付近のレンジ相場で推移。
米金融当局者のハト派寄り発言を受けて、先週は追加利上げ観測の後退によるドル下落が好感されていたが、
その後、米経済の底堅さを示すデータが相次ぐと、再び高金利長期化の見方が意識される地合いに。米金利上昇に
連れてドル買い優勢となる中、銅の上値を抑えている。一方、中国ではQ3 GDPが予想を上回る伸びを示した。
中国経済の底打ち感も見られるが、不動産市況は依然弱い状況。その中、中東情勢は悪化しており、外交的解決への
期待も萎んできている。紛争拡大への懸念から、金融市場全般がリスクオフ姿勢に。中国経済指標が好感されるも、
銅は一時の上げを消し、方向感見え難い動きが続いている。
予想比強い米経済指標を受けてドル円はじり高。9月CPIや小売・製造業関連データ等から予想外の上振れが確認
されると、下落を見せた米金利が反転上昇。中東情勢の緊迫化を受けたリスク回避地合いではドル、円ともに選好されるが、
米景気の上振れが続く中、原油価格の上昇も相俟って、FRBが引き締め政策を長期間維持するとの見方が強まっており、
ドル円は上値追いが続く。ただ、節目の150円を前に日本の当局による介入警戒感も燻る。
LME・為替推移
10/12 $7,940.00/mt → 10/19 $7,992.00/mt
10/12 149.12円/$ → 10/19 149.75円/$
2023
10.12
【銅建値】変更要因!10月12日より 1万円上げ 123万円/t
変更要因
米金融政策の見通しや中国の新たな景気刺激策への観測を見極める展開の中、銅相場は小幅高。
先週は米国の高金利長期化観測が拡がったことで5月以来の安値に下落していた銅相場だが、
週明け、複数の金融当局者から、最近の長期金利上昇を背景とした金融環境の引き締まりを踏まえて
慎重な政策アプローチを示唆する発言が相次いだ。これを受けて年内の追加利上げは見送られるとの見方が
強まり、米金利は急低下、ドル高地合いも後退した。景気低迷が続く中国では、政府がインフラ投資を支える
ための大規模な国債発行を伴う新たな景気刺激策を検討しているとの報道が伝えられた。しかし、信用不安
が高まる不動産市場では新たなデフォルトリスクが浮上し、同セクターの低迷深刻化が再燃。これら強弱材料
を背景に、銅は$8,000を挟んだレンジが続いている。
金融当局者らのハト派的発言を背景にドル円は上値を抑えられるも底堅く推移。FRB高官による利上げ
慎重発言が相次いだことで米金利が低下したことに加え、中東情勢の緊迫化を受けた安全逃避の動きにも
支えられ、円は一時148円台前半まで買われた。一方で、米利上げ観測の後退を好感した株高による
リスク選好が円売り圧力にもなっており、ドル円は一方的に下がる流れでもない。本日は米CPI発表を控え、
伸び鈍化が予想されているが、当局者の慎重姿勢を補強する内容となるか注目。
LME・為替推移
10/6 $7,826.00/mt → 10/12 $7,940.00/mt
10/6 148.56円/$ → 10/12 149.12円/$
2023
10.06
【銅建値】変更要因!10月6日より 2万円下げ 122万円/t
変更要因
引き続き高水準に留まる米金利とドルが材料視され、銅相場はじり安。
一昨日の建値下落後、米国では強弱入り混じる経済指標を受けて米金利とドルの上昇は一服。しかし、なお
高止まりしており、市場は金融引き締めの長期化に身構えている。FRBがECBやその他中銀よりタカ派姿勢を
維持する限り、ドルの上昇圧力は続き、メタル相場を圧迫する。昨日の銅はじわり下げたが、本日の米雇用統計
発表を控えた警戒感もあり、$7,900を挟んだレンジを往来している。
米金利上昇の一服でドル円は下落。米国の各種指標を消化する中で、4日に16年ぶり高水準を更新していた
米長期金利の上昇が一服。米国債相場が落ち着くのに合わせてドルは売られ、対円でも148円台前半まで軟化
した。ただ、日米金利差を意識したドル買い・円売りも根強く、この水準では円が伸び悩んだ。一方、先日の150円
付近での荒い値動きから介入への警戒感もあり、方向感を欠く展開。
LME・為替推移
10/4 $7,944.50/mt → 10/6 $7,826.00/mt
10/4 149.26円/$ → 10/6 148.56円/$
2023
10.04
【銅建値】変更要因!10月4日より 4万円下げ 124万円/t
変更要因
米金利上昇を背景としたドル高の進行により銅相場は下落。
9月末には調整売りの動きを見せたドルであったが、米議会の土壇場でのつなぎ予算成立で米政府機関閉鎖を回避したことや、
金融当局者によるタカ派発言が相次いだことで、追加利上げ観測が高まり債券売りが加速、米金利急伸を追い風にドルは反転上昇した。
更には、同国の製造業景況感の改善と底堅い労働需要を示すデータが発表されると、FRBの高金利長期化姿勢に再び市場の焦点が
集まり、ドル買いが加速。金利高止まりが市場のリスクオフ地合いを強める中、銅は5月以来の$8,000割れに下落した。
米長期金利は16年ぶり高水準を更新しており、引き続きドル円の上昇圧力となっている。昨日、予想外に強い結果となった米求人件数
データが発表されると、ドル円は節目の150円を突破。しかし、その直後に一転して147.43円まで急落し、また149円台に戻すなど
荒い値動きとなった。突然の相場反転に日本当局による介入実施との見方も流れている。しかし、米金利の上昇や高止まりが円の持続的
上昇を阻んでいる。
LME・為替推移
10/2 $8,228.50/mt → 10/4 $7,944.50/mt
10/2 149.64円/$ → 10/4 149.26円/$
2023
10.02
【銅建値】変更要因!10月2日より 2万円上げ 128万円/t
変更要因
高金利長期化観測が市場センチメントを悪化させる中、国債や為替市場の動きに連れて銅相場は下落するも反発。
先週は、米金利高止まりの見通しや中国不動産セクターのデフォルト懸念が引き続き相場の重石となっていた。米国では
引き締め長期化見通しに加え、原油が1年ぶり高値を付けるとインフレ圧力への懸念から米金利が16年ぶり高水準に
上昇、ドル全面高の様相となり、銅は$8,100割れへと下値を切り下げた。その後、米Q2 GDP確定値において個人消費
の伸びが大幅に下方修正されたほか、個人消費関連の物価データから鈍化が確認されると、過度なインフレ懸念が後退、
ドル高の動きが反転しメタルの買いを支えた。
日米の金融政策格差が意識され、ドル円は149円台に急伸。両国の金融政策会合以降、原油高も相俟って米国債が
売り浴びせを受けると、米金利が急速に上昇、ドル円は年初来高値を更新し149円台後半まで上伸した。日本の財務相
による牽制発言や米金利上昇一服で反落する場面が見られるも、底堅く推移している。
LME・為替推移
9/26 $8,150.50/mt → 10/2 $8,228.50/mt
9/26 148.77円/$ → 10/2 149.64円/$
2023
09.26
【銅建値】変更要因!9月26日より 1万円下げ 126万円/t
変更要因
先週の主要国中銀による政策決定を受けたリスクオフムードの中、中国不動産セクターを巡る懸念も相俟って銅相場は下落。
注目されていたFOMCでは予想通り金利据え置きを決定。一方で、年内あと1回の追加利上げとその後は高水準の金利を
より長期に渡って維持する公算が大きいことを示唆した。このタカ派姿勢を受けて、景気減速懸念で市場のセンチメントが悪化
しているほか、より高くより長くの政策金利観測から米金利は2007年以来の高水準に上昇、これに伴うドル続伸がメタル相場
を下押ししている。また中国では、不動産セクターを巡る不安が続く。経営再建中の不動産開発大手 中国恒大集団は、新規
債券発行の要件を満たせないとの声明を出したほか、オンショア債の元利支払いを履行できなかったことを公表。同社の債務危機
が再燃し、不動産企業の株価が急落、鉄鉱石やベースメタルは総じて下落する展開となった。
日米の金融政策決定会合を受けてドル円は急伸。FRBのタカ派姿勢に加え、米連邦政府が財政赤字拡大への対応を迫ら
れる中で国債供給が増えるとの見通しから米金利が上昇を続ける一方、日銀は大規模緩和の維持を決定、早期政策修正
観測を打ち消す発言を出している。日米金融政策の乖離から円売り・ドル買い圧力が強まり、昨日は149円に迫る水準まで上昇した。
LME・為替推移
9/20 $8,266.00/mt → 9/26 $8,150.50/mt
9/20 147.85円/$ → 9/26 148.77円/$
2023
09.26
【銅建値】変更要因!9月26日より 1万円下げ 126万円/t
変更要因
先週の主要国中銀による政策決定を受けたリスクオフムードの中、中国不動産セクターを巡る懸念も相俟って銅相場は下落。
注目されていたFOMCでは予想通り金利据え置きを決定。一方で、年内あと1回の追加利上げとその後は高水準の金利を
より長期に渡って維持する公算が大きいことを示唆した。このタカ派姿勢を受けて、景気減速懸念で市場のセンチメントが悪化
しているほか、より高くより長くの政策金利観測から米金利は2007年以来の高水準に上昇、これに伴うドル続伸がメタル相場
を下押ししている。また中国では、不動産セクターを巡る不安が続く。経営再建中の不動産開発大手 中国恒大集団は、新規
債券発行の要件を満たせないとの声明を出したほか、オンショア債の元利支払いを履行できなかったことを公表。同社の債務危機
が再燃し、不動産企業の株価が急落、鉄鉱石やベースメタルは総じて下落する展開となった。
日米の金融政策決定会合を受けてドル円は急伸。FRBのタカ派姿勢に加え、米連邦政府が財政赤字拡大への対応を迫ら
れる中で国債供給が増えるとの見通しから米金利が上昇を続ける一方、日銀は大規模緩和の維持を決定、早期政策修正
観測を打ち消す発言を出している。日米金融政策の乖離から円売り・ドル買い圧力が強まり、昨日は149円に迫る水準まで上昇した。
LME・為替推移
9/20 $8,266.00/mt → 9/26 $8,150.50/mt
9/20 147.85円/$ → 9/26 148.77円/$
2023
09.20
【銅建値】変更要因!9月20日より 2万円下げ 127万円/t
変更要因
今週は一連の主要国中銀の政策発表を控え市場が様子見姿勢となる中、リスク資産は調整地合いとなり、
銅相場もじり安の展開。
本日から始まるFOMCでは政策金利据え置きが予想されているが、当局のタカ派を勢いづかせるような米経済過熱の
兆候が依然存在しているほか、供給逼迫懸念からくる原油価格上昇がインフレ圧力再燃への警戒感を高めている。
今会合での焦点は、年内追加利上げの見込みと来年はどれほどの緩和が予想されるかに移る。市場では、高い政策
金利が長期に渡り維持される可能性が意識されているが、そうなればメタル相場の下押し材料となる。
ドル円も日米の金融政策会合を控え方向感に欠ける動きで、レンジ内をじわり上昇。昨日は、最近の原油高やカナダの
予想外のインフレ悪化を受けて、高金利長期化の市場認識を反映した米金利が2007年以来の高水準を付けると、
ドル円は148円に接近するも届かず。今朝、米財務長官が円のボラティリティを滑らかにする必要性に理解を示した
こともあり、日本の当局による介入への警戒感が重石となって147円台後半の値動きが続いている。
LME・為替推移
9/14 $8,392.50/mt → 9/20 $8,266.00/mt
9/14 147.43円/$ → 9/20 147.85円/$
2023
09.14
【銅建値】変更要因!9月14日より 1万円上げ 129万円/t
変更要因
銅相場は今週に入って中国経済を巡るセンチメント改善とドル高地合いの後退を背景にじわり上昇。
先週末、中国8月CPI・PPIが発表され、若干のデフレ緩和が示された。また、同月与信指標からは中国経済全体の
ファイナンス規模が予想を上回ったことが明らかに。同国経済へのセンチメント悪化で低迷していた銅相場は、景況悪化の
底打ち感を材料に買い戻され上伸。更には、中国人民銀が人民元の基準値を予想以上に元高方向に設定し、投機を
強く牽制する口先介入を実施したほか、日銀総裁が早期政策正常化の観測を高めるコメントを発言。両国中銀が自国
通貨の防衛を強化する姿勢を示したことで、連騰していたドルが急落、全面安となった。これらがメタルの買いをサポートするも
勢いは続かず、昨日発表の8月米CPIへの反応も限定的で、銅は$8,400を挟んでレンジ内を小幅推移している。
日銀総裁の発言を受けてドル円は急落するも、その後反発。先週末、植田総裁は物価目標の達成が可能と判断されれば
マイナス金利解除の選択肢もありと発言。これを受けて日本の長期金利は2014年1月以来の水準に急上昇、ドル円は
145円台まで下げ幅を拡げた。しかし、円買い一巡後はドルが買い戻され反発。昨日の米CPIはまちまちの内容で、来週
FOMCでの金利据え置きのコンセンサスに変わりはないものの、今後の政策見通しに対する確信を強めるものにはならなかった。
ドル円は統計発表直後に一時上昇したが、米利上げ観測を再燃させるには至らず、日米ともに方向感を生み出す新たな
材料に欠く状況の中、147円台を中心としたレンジが続いている。
LME・為替推移
9/8 $8,307.00/mt → 9/14 $8,392.50/mt
9/8 147.47円/$ → 9/14 147.43円/$
2023
09.08
【銅建値】変更要因!9月8日より 2万円下げ 128万円/t
変更要因
中国経済への懸念とドル高地合いが引き続き重石となり銅相場は下落。
8月の中国貿易統計が発表され、輸出入いずれも前年比減少を示した。減少幅は前月より縮小しているものの、
同国の経済回復への懸念は依然続いている。またこの統計を受けた元安ドル高進行も銅の下落を加速させ、
$8,200台半ばまで下落。その後小幅に持ち直すも、LME在庫の急増が売り材料となったこともあり、相場への
下押し圧力に。そしてドルは堅調に推移、年初来の高水準に近づいており、銅の上値を抑えている。米経済指標
からサービスセクターや労働市場の底堅さが再び浮き彫りとなり、金融引き締めスタンスを支える格好となった。
ドル高地合いが続く中、対円相場は下落。昨日は欧州債が買われる流れを引き継ぎ、米金利も低下。日本の
当局による円買い介入への警戒感も上値を抑える要因となり、ドル円は安値147.05円まで下落した。
一方で、日米金利差を意識したドル買い・円売りが相場をサポートしている。
LME・為替推移
9/6 $8,484.00/mt → 9/8 $8,307.00/mt
9/6 147.50円/$ → 9/8 147.47円/$
2023
09.06
【銅建値】変更要因!9月6日より 2万円上げ 130万円/t
変更要因
月明けの銅相場は中国の景気回復への期待から上伸してスタートするも、その後に反落。
1日、中国製造業関連の指数が発表され、好不況の節目を上回る水準を示した。また、当局による
不動産セクターへの追加支援策や人民元下支え策が打ち出されたことも好感され、銅は$8,500台後半へと
上値を伸ばした。ところが、昨日はサービス業関連の指標が弱含むと、これまでの景気刺激策の効果に疑念が
抱かれ、楽観が後退。人民元売りも下押し材料となり、$8,300台後半まで下げ幅を広げた。更に同日発表
されたユーロ圏の経済指標も振るわず、ユーロ売り・ドル買いが進む展開に。銅はその後に買い戻しが見られるも、
中国景気支援策への楽観後退とドル高地合いで上値は重い。
ドル円は急伸。米国の社債発行増加や原油高によるインフレ懸念の高まりを背景に、昨日は米金利が上昇。
中国・欧州の低調な経済指標を受けてドル買いが加速したことも相俟って、一時147.80円と10ヶ月ぶり高値
まで上昇した。今朝、財務省高官からは円安牽制発言が出るもその口先介入効果は薄く、足元147円台半ば
で推移している。
LME・為替推移
9/1 $8,429.00/mt → 9/6 $8,484.00/mt
9/1 145.56円/$ → 9/6 147.50円/$
2023
09.01
【銅建値】変更要因!9月1日より 1万円上げ 128万円/t
変更要因
米金融政策見通しの手掛かりとなる経済指標を見極める展開の中、銅はレンジ相場が続いている。
注目されていた25日の講演でFRB議長は、必要に応じて追加利上げの用意があると述べる一方、
データ次第で慎重に政策を進める考えを強調、市場の予想と概ね一致する内容であった。その後発表された
各種経済指標では米景気の減速を示すデータが相次ぎ、追加利上げ観測が後退。ドル売りが進行し銅相場を
サポートした。FRBは政策決定はデータ次第との姿勢を強調、神経質な展開が続いており、市場の関心は
本日発表の米雇用統計に移る。
また景気低迷が続く中国では、8月の製造業景況指数が前月比小幅改善するも依然縮小圏を示した。
一方で住宅ローン規制の緩和が発表される等、当局による不動産セクターへの支援姿勢も見られ、相場の
下支え要因となっている。
ドル円は下落。今週は経済指標の下振れと堅調な国債入札を受けて米金利が低下、ドル円を下押しした。
昨日には、ユーロ圏のスタグフレーション懸念が広がったことによる欧州金利低下の流れを引き継ぎ米金利も下げ、
ドル円は145円台半ばに水準を切り下げた。
LME・為替推移
8/25 $8,342.00/mt → 9/1 $8,429.00/mt
8/25 146.11円/$ → 9/1 145.56円/$
2023
08.25
【銅建値】変更要因!8月25日より 1万円上げ 127万円/t
変更要因
本日のFRB議長講演を控えた様子見姿勢で銅相場は小動き。
米金融引き締めの長期化観測が広がる中、23日発表の欧米経済統計から民間部門の経済活動が
縮小していることが示された。これを受けて追加利上げの織り込み具合が後退。欧州の軟調データに対して
ユーロが一時大きく下げたものの、その後の米統計発表後には米金利が大幅低下、ドルが下落に転じると
銅価は上値を伸ばした。しかし、昨日は米雇用の堅調さを示すデータを手掛かりにドル買いが進むと反落。
レンジ相場での往来が続いている。
ドル円は米金利の動きにつれる展開。一昨日は経済統計の軟化を受けた米金利の急低下で144円台
まで急落したが、その後はFRB議長講演でのタカ派発言を警戒した金利上昇にも押し上げられ145円台
後半まで値を戻した。本日はFRB議長のほか、ECB総裁と日銀総裁の発言も予想される。米金利上昇を
受けたドル堅調地合いがドル円を支えると見られるが、要人発言を控えて様子見ムードが強まる。
LME・為替推移
8/22 $8,266.00/mt → 8/25 $8,342.00/mt
8/22 146.28円/$ → 8/25 146.11円/$
2023
08.22
【銅建値】変更要因!8月22日より 1万円上げ 126万円/t
変更要因
先週の建値下落後も、米経済の堅調さを背景としたドル高地合いと中国経済の不振から銅相場は上値重い動き。
各種データから経済の底堅さを見せる米国では、政策金利がピークアウトするとの見方が後退している。先週公表された
7月FOMC議事要旨からは利上げ継続が必要になり得るとの見解が示され、市場では引き締め策の長期化が意識
されており、金利上昇がセンチメントの重石となると共に強含むドルが上値を重くしている。
そして不動産市況の悪化や個人消費の伸び悩みに直面する中国では、人民銀行が先週、政策金利である中期貸出
制度 (MLF) の1年物金利を予想外に引き下げたほか、昨日は最優遇貸出金利 (LPR) の引き下げを決定。しかし、
住宅ローン金利に連動する5年物LPRを据え置いたことで市場の失望を誘った。不動産市場低迷に歯止めをかける
政府のアプローチに懸念が広がっている。
米金利の上昇に連れてドル円は続伸。一連の利上げがリセッションを引き起こすとの見方に反して米経済は堅調さを示しており、
米国債が世界的な債券売りを主導している。昨日には米長期金利が16年ぶり水準に押し上げられており、ドル買いが進行、
年初来高値146.56円に迫った。先週は日本の財務相による円安牽制発言もあったが、切迫したトーンではないと受け止め
られ反応は限定的。市場の注目は25日の年次会合でのFRB議長講演に集まる。タカ派的メッセージが示されると予想されて
おり、米金利上昇圧力に繋がっている。
LME・為替推移
8/15 $8,267.00/mt → 8/22 $8,266.00/mt
8/15 145.57円/$ → 8/22 146.28円/$
2023
08.15
【銅建値】変更要因!8月15日より 1万円下げ 125万円/t
変更要因
米国の金融引き締め政策が続くとの根強い見方と中国経済に対する新たな懸念を背景に銅相場は下落。
前回の建値下落後、米金融政策見通しに関する手掛かりを求めて注目されていた7月物価指標が発表された。
CPIは前月に続き低い伸びに留まった一方、PPIは予想を上回り伸びが加速。ソフトランディング期待が意識された市場では、
9月FOMCでの利上げ見送りの論拠が強まったが、年内追加利上げの観測も根強い。米金利上昇に連れてドルが続伸し、
銅価の重石となった。
中国では、7月貿易統計の予想比下振れやデフレの兆候が確認されたほか、新たに不動産開発大手や信託大手の
債務問題が浮上、金融市場全般が不安定な動きに。これら悪材料を嫌気し、ベースメタルは総じて弱含みの展開となった。
日米金利差拡大が意識されドル円は急伸。強弱入り混じる米物価指標に引き締め政策継続の観測が強まり米金利は上昇。
米国債市場の需給悪化による金利押し上げも相俟って、ドル円は高値145.57円へと上伸した。
LME・為替推移
8/8 $8,473.50/mt → 8/15 $8,267.00/mt
8/8 142.68円/$ → 8/15 145.57円/$
2023
08.08
【銅建値】変更要因!8月8日より 1万円下げ 126万円/t
変更要因
金融市場が夏季休暇入りと見られる中、銅相場は動意薄く小動き。
4日発表された7月米雇用統計は強弱入り混じる内容となったが、市場では利上げ期待が後退、ドル売りが進んだことで
銅相場をサポートするも、先週の下げを埋めるには至らなかった。米金融当局者からはハト派・タカ派両発言が相次いでいる。
週明けの昨日は、FRB高官らが追加利上げを示唆したほか、景気抑制的スタンスを当面維持する必要ありとの見解を示した
こともあり、銅はじり安に推移。金融政策の見通しに関する手掛かりを求めて、今週末にかけて発表を控える米物価関連統計
に注目が集まる。
米雇用統計を受けてドル円は下落。先週は日銀が臨時オペで長期金利の上昇ペースを抑える姿勢を示したことに加え、
米金利が上昇を続けたことでドル円は一時143.89円の高値を付けたが、同統計を受けた追加利上げ期待の後退により
141円台半ばまで反落。週明け、米株と金利が反発する中、センチメント改善から円が全面安となり、ドル円も持ち直した。
本日からの米国債入札を控えた金利上昇がドル買い要因となっているほか、リスク環境の落ち着きから円は弱含む展開となるか。
LME・為替推移
8/3 $8,495.50/mt → 8/8 $8,473.50/mt
8/3 143.48円/$ → 8/8 142.68円/$
2023
08.03
【銅建値】変更要因!8月3日より 4万円下げ 127万円/t
変更要因
銅相場は週明けの急伸から一転、中国の弱い経済指標と米信用格付け引き下げによるリスクオフで反落。
3ヶ月ぶり高値を付けていた銅相場だが、中国の製造業や住宅関連指標から同国の景気回復が失速していることが
改めて示され、売り優勢の地合いとなった。ここ数ヶ月の景気浮揚に向けた措置が未だ実効性を伴っていないことを
示した格好だ。そして米国では、格付け大手が米国債の格下げを発表。市場ではリスクオフムードが拡がり、世界的に
株式相場が下落、メタルも連れ安に。更には、その後発表された堅調な雇用データや米財務省による中長期債の
発行規模引き上げが材料視され米金利が上昇、ドル高が進行し銅は下げ幅を拡大した。
一方、ドル円は続伸。米国債格下げを受けて一旦は急落したが、売り一巡後は143円台まで反発。その後も国債の
供給拡大に加え、雇用市場の底堅さが改めて鮮明になったことを背景に米金利が昨年11月以来の水準に上昇すると
ドル買い圧力が強まった。日本の長期金利も上昇しており、YCC運用を柔軟化した日銀がどう対応するかに注目。
LME・為替推移
8/1 $8,818.00/mt → 8/3 $8,495.50/mt
8/1 142.48円/$ → 8/3 143.48円/$
2023
08.01
【銅建値】変更要因!8月1日より 5万円上げ 131万円/t
変更要因
米金融引き締めサイクルが終了に近づいているとの期待と中国の需要回復への楽観から、銅相場は3ヶ月ぶり高値に上伸。
先週のFOMCでは市場予想どおり0.25%の利上げを決定。今後の利上げについてはデータ次第と強調しつつも、これまでの
タカ派姿勢からは変化が見られ、市場では利上げ圧力後退が意識された。一方、一連の経済指標からは米経済の底堅さと
インフレ鈍化を示すデータが相次いでおり、これらを受けて米経済のソフトランディングシナリオが広がりセンチメントが改善している。
不動産セクターのてこ入れ方針が報じられている中国では、当局から更なる支援策が示された。昨日発表の経済データからは
同国の経済活動が7月も勢いを失ったことが示されたが、景気支援強化への期待は高まり、メタル相場をサポートしている模様。
ドル円は中銀イベント後の乱高下を経て続伸。政策修正リスクが懸念されていた日銀は、28日の会合でYCCの運用柔軟化
を決定。ドル円は安値138.05円まで急落するも、堅調な米経済指標を受けたリスク選好の流れの中で持ち直し、3円近い
大きな乱高下を見せた。昨日、長期金利の実質的な上限引き上げを受けて円金利が9年ぶり水準に上昇すると、日銀が
臨時の国債買い入れオペを通知。政策修正後も金利抑制姿勢を示したことが円売り材料と受け止められ、ドル円は3週間
ぶりに142円台を回復した。
LME・為替推移
7/25 $8,509.50/mt → 8/1 $8,818.00/mt
7/25 141.66円/$ → 8/1 142.48円/$
2023
07.25
【銅建値】変更要因!7月25日より 3万円上げ 126万円/t
変更要因
中国が低迷する不動産セクターへの追加支援を表明したことを好感し、銅相場は上昇。
米欧中銀の政策会合を控え様子見ムードが広がる中、先週はドルの強含みも重石となり、レンジ相場が続いていた。
経済の失速感が漂う中国では、当局が大規模な刺激策を見送るとの思惑からメタル市場は積極的な買いに欠く地合いが
続いていた。昨日、共産党指導部は政治局会議において、不動産セクターの政策緩和を表明。内需を拡大し、地方債務
のリスク解消を図る方針も示唆した。これを受けて市場のセンチメントが改善、銅は昨日アジア~LDN明け時間の下げを
消すかたちで上昇を見せた。
日銀総裁のハト派コメントを受けた円安の流れを引き継ぎドル円は急伸。今週FOMCでの利上げ観測と金利の持ち直しが
ドルを下支えする一方、日銀のYCC政策修正は見送られるとの見方から円への売りがかさみ、ドル円は一時142円目前に
迫った。ただ、日銀が2023年の物価見通しを大幅に上昇修正する公算大との報道も出ており、政策修正リスクも依然燻っている。
LME・為替推移
7/19 $8,468.50/mt → 7/25 $8,509.50/mt
7/19 139.13円/$ → 7/25 141.66円/$
2023
07.19
【銅建値】変更要因!7月19日より 2万円下げ 123万円/t
変更要因
中国の景気回復の足取りの鈍さを示す新たな指標が材料となり、銅相場は反落。
先週は米インフレ指標の減速を背景に、利上げサイクル終了観測とドル下落に支えられ急伸を見せた銅相場だが、
週明け、中国の第2四半期GDPや不動産関連指標から同国の経済回復の減速が新たに示された。当局からは
消費喚起による景気押上げ策が出されているが、インフラ投資や不動産セクター支援といったメタルの需要懸念を
払拭する大規模な政策には欠けている。米インフレ鈍化によるドル安地合いは続いているものの、銅は売りが先行する
格好となった。
一方、ドル円は反発。先週のドル売り一服後は動意に欠き、狭いレンジ取引となっていた。昨日発表の6月米小売
関連指標は強弱入り混じる内容となったが、消費の底堅さが示唆されたことでドル買いを後押し。更には、日銀総裁が
金融緩和維持の姿勢を示したことが伝わると、来週の会合での政策修正観測が後退した。政策修正を織り込んだことで
先週は137円台まで下落する局面が見られたが、総裁の発言を受けて円売りの流れとなった。
LME・為替推移
7/14 $8,713.00/mt → 7/19 $8,468.50/mt
7/14 138.16円/$ → 7/19 139.13円/$
2023
07.14
【銅建値】変更要因!7月14日より 3万円上げ 125万円/t
変更要因
米インフレ鈍化の兆候を背景に銅相場は急伸。
注目されていた6月米CPIは前年同月比3%上昇と急激な鈍化を示し、市場予想も下回る結果となった。
これに続き昨日発表の同月PPIも約3年ぶりの低い伸びを示すと、市場では利上げサイクルが終わりに近付いている
との見方が強まり、株高、コモディティ高とリスク資産が買い優勢に。米金利急低下を受けたドル安加速にもサポートされ、
銅を含むベースメタルは総じて上昇した。今月FOMCでの利上げ再開は尚も可能性が高いと見られているが、その後の
更なる追加利上げの観測は後退している。
米利上げ打ち止め観測の高まりからドル円は急落。米CPI・PPIの発表後、米金利急低下を嫌気してドルは売りが膨らみ、
全面安の様相に。対円でも売られ、昨日は安値137.92円まで下げ幅を拡大した。一方、日銀のYCC政策修正への
警戒も高まっており、先週以降、円金利が上昇している。金融政策格差から圧力を受けていた円だが、ここにきて円売りに
なりづらくなっている模様。
LME・為替推移
7/12 $8,333.50/mt → 7/14 $8,713.00/mt
7/12 140.24円/$ → 7/14 138.16円/$
2023
07.12
【銅建値】変更要因!7月12日より 2万円下げ 122万円/t
変更要因
米インフレ鈍化への期待によるドル下落と中国の景気支援策を好感し、銅相場はじり高の展開。
先週の建値下落後、6月米雇用統計が発表され、市場予想を下回る雇用者数の伸びが確認されると
ドルが幅広い通貨に対して大幅下落。FRB高官らからは年内の追加利上げを支持しつつも利上げピークが
近いとの見解が示されており、ドル売りを後押しした。市場では今月のFOMCでの利上げ再開は既定路線
として織り込まれているが、その後の金融当局の動きを巡っては、本日発表の6月米CPIに注目が集まる。
また昨日、中国では不動産企業への支援策強化が報じられた。これがメタル相場上昇を持続的に支えるか
については依然懐疑的だが、低迷する同セクターへの支援強化が期待されている。
一方、ドル円は続落し1ヶ月ぶり安値を更新。先週は米金利上昇を背景に続伸していたドルだが、インフレ鈍化
への期待から米金利は低下しており、日銀による政策修正観測も相俟って、日米両方の要因から円売りポジション
を巻き戻す動きが優勢となっている。本日正午時点、節目となる140円を割り込んで139円台半ばで推移中。
LME・為替推移
7/7 $8,275.50/mt → 7/12 $8,333.50/mt
7/7 144.07円/$ → 7/12 140.24円/$
2023
07.07
【銅建値】変更要因!7月7日より 2万円下げ 124万円/t
変更要因
主要国の金融引き締め継続の見通しと中国の景気回復が勢いを失う中、銅相場は引き続き上値重い地合い。
前回の建値下落後もFRB議長が利上げ継続の方針を再び強調、これを受けたドル高により銅は約4週間ぶり
安値水準に下落していた。その後反発するも、週明けには中国の製造業・サービス業の活動を測る指数から6月の
拡大ペース鈍化が示されると再び軟化。最大需要国での景気回復の弱さが需要見通しに依然として影を落としている。
そして昨日、米国では6月の民間雇用データが予想比大幅に強い結果となったほか、非製造業景況指数も予想外の
高水準に。労働市場の強さと景気の底堅さを示す内容に、市場では年内の追加利上げ観測が高まりドル高が進行、
銅の上値を重くしている。
ドル円は144円を挟んで揉み合い。内外政策スタンス差が意識され、先週は145円を突破する場面もあったが、
当局による介入への警戒感もあり高値定着せず、その後の各種米経済指標を消化するかたちで往来した。昨日は
堅調な指標を受けた米金利急騰につれて144円台後半まで上昇するも、その後日銀副総裁の政策修正に関する
発言が伝わると反落。金利上昇を嫌気して米株は続落しており、これを受けた円買いと金利上昇を追い風にした
ドル買いが拮抗している。
LME・為替推移
6/28 $8,380.00/mt → 7/7 $8,275.50/mt
6/28 143.93円/$ → 7/7 144.07円/$
2023
06.28
【銅建値】変更要因!6月28日より 2万円下げ 126万円/t
変更要因
主要国中銀の利上げ継続とそれに伴う景気減速への懸念が引き続き市場センチメントを重くしている。
前回の建値上昇後、欧州各国からは新たに弱い経済指標が示された。これがリセッション懸念を煽ったほか、ユーロ・ポンドが
売られドルが上昇、銅相場は下げ足を速める展開に。そして昨日は、米国発の各種経済指標が軒並み市場予想を上回る
強い結果となった。米経済の底堅さが改めて示された内容ではあったものの、今月の会合で金利を据え置いたFRBが利上げ
を再開するとの観測が高まっている。欧米の金融当局者からは追加引き締めの必要性への言及も続いており、これらが市場
全体で意識されている。
一方、ドル円は続伸。急速に進む円安を受けて日本の当局者による牽制発言が伝わると、一時は143円を割り込んだが、
昨日は再び円売りが加速。ECB総裁のタカ派発言でクロス円での円売りが優勢となったほか、堅調な米経済指標を受けて
米金利が上昇したことを追い風にドル円は144円を突破した。ドル高というよりは日銀と他主要国中銀との政策スタンス差
による円売りが要因であるが、145円に接近する中、日本の当局による為替介入に対する警戒感が続く。
LME・為替推移
6/23 $8,591.00/mt → 6/28 $8,380.00/mt
6/23 143.06円/$ → 6/28 143.93円/$
2023
06.23
【銅建値】変更要因!6月23日より 1万円上げ 128万円/t
変更要因
銅相場は、引き続き中国の景気刺激策への期待と在庫の減少に下支えされる一方、主要国中銀のタカ派姿勢が重石となっている。
景気回復がもたつく中国では包括的な支援策の導入が緩やかなペースに留まっているが、更なる金融緩和等、追加支援策への期待が続いている。
また、LME在庫の取り崩しが進んだことを背景に銅は上げ幅を拡大。一方、根強いインフレ圧力と各国中銀の引き締めスタンス継続が市場全般を
リスクオフムードに。FRB議長が議会証言で年内2回の追加利上げの可能性に言及したほか、英中銀は予想外に利上げペースを加速、一段の
引き締め姿勢も示した。主要国の金融引き締め継続による景気への影響が意識されたことに加え、ドルが強含み、銅相場の上値を重くした。
世界的に金利上昇圧力がかかる中、各国中銀と日銀の政策格差からドル円は続伸。昨日は英国をはじめ欧州主要国中銀が相次いで利上げに
踏み切ったほか、FRB議長が利上げ継続姿勢を改めて表明したことで円は再び全面安へ。議長発言を受けて米金利は急騰、ドル円は昨年11月
以来の143円台に上値を伸ばした。昨年9月の円買い介入時の145円も近づいており、急速な円安に日本の当局による介入への警戒も高まる。
LME・為替推移
6/19 $8,587.00/mt → 6/23 $8,591.00/mt
6/19 141.97円/$ → 6/23 143.06円/$
2023
06.19
【銅建値】変更要因!6月19日より 3万円上げ 127万円/t
変更要因
ドル安地合いと中国の景気支援策への期待が支えとなり銅相場は上伸。
先週は、米・欧・日の中銀による政策会合が相次いだ。FRBは市場予想どおり過去1年余り続けてきた利上げを見送るも、
年内の追加利上げを示唆。一方、ECBは0.25%利上げを決定し、ラガルド総裁は7月追加利上げの公算が大きいとの
見解を発した。これを受けてユーロ高・ドル安が進行、銅を含むメタルの買いを支えた。
中国では、経済活動の不振を示す新たな指標が出された。同国経済の回復の鈍さは顕著であるものの、景気支援策への期待が
銅の買いを支えている模様。中国人民銀は15日、短期金利に続き、政策金利と位置付ける中期貸出金利の引き下げも決定した。
利上げバイアスを維持する米欧中銀との政策格差が意識され円は全面安。タカ派姿勢を崩さないFRB、ECBに対し、日銀は
16日の会合で大規模緩和政策の維持を決定。日銀総裁からも慎重な発言が出ており、早期に政策修正には動かないとの思惑のなか
円売りが加速、ドル円は142円に接近した。円は対ユーロでも売られ、2008年以来の安値に下落。今週は英・スイスでも利上げ決定が
予想されており、円安への警戒感が続く。
LME・為替推移
6/14 $8,450.00/mt → 6/19 $8,587.00/mt
6/14 140.28円/$ → 6/19 141.97円/$
2023
06.14
【銅建値】変更要因!6月14日より 3万円上げ 124万円/t
変更要因
6月に入り上昇の動きを見せた銅相場は、先週、中国の5月貿易統計や物価統計から内外需要の弱さが再び示されると、
景気支援策への期待が台頭し、$8,300を挟んだ展開が続いていた。そして昨日、中国人民銀が短期金利を予想外に引き下げたことに加え、
当局が国内企業への広範な支援措置を発表。今後の更なる支援策強化も意識されベースメタルは総じて上昇。
LDN時間以降には、予想を上回る強い英雇用統計を受けたポンド高とユーロ連れ高、更には5月米CPIからインフレ鈍化のトレンドが
示されたことによるドル下落がサポートとなり、銅相場は急伸した。
昨日の米CPIを受けてドルは大半の主要通貨に対して下げた一方、対円では上昇。統計発表後、米金利低下に連れてドル円は
139円台前半まで下落する場面もあったが、依然として目標を上回るインフレ水準にFRBの引き締め長期化観測が強まる中、金利が反発、
140円台に乗せる荒い値動きとなった。市場では本日のFOMCでタカ派的な金利据え置きになるとの織り込みが進んでいる。7月以降の
追加利上げの思惑が強まっており、今後の利上げ見通しを巡って本日の会合結果が待たれる。
LME・為替推移
6/6 $8,338.00/mt → 6/14 $8,450.00/mt
6/6 139.48円/$ → 6/14 140.28円/$
2023
06.06
【銅建値】変更要因!6月6日より 3万円上げ 121万円/t
変更要因
6月に入り銅相場は反転上昇。月初、中国製造業景況感に関する民間指標が
予想比強い結果となったことが好感され、下落が続いていたベースメタルは上昇に転じた。
そして、昨日発表された5月米非製造業景況データは予想外に低下し、リセッションへの
懸念を高める内容となったが、これを受けて週明けに買われていたドルが反落、銅は上値を
伸ばす展開となった。
ドル円は139円台半ばで小動き。月初発表の米製造業統計から7ヶ月連続の活動縮小
が示されドルは大幅下落。その後、注目されていた5月米雇用統計が強弱まちまちの内容
となったことで強含む場面も見られたが、昨日の非製造業景況感の鈍化を受けた米金利低下
に連れてドル円も下落となった。来週のFOMCでの利上げ期待は一段と後退している。
LME・為替推移
6/1 $8,104.50/mt → 6/6 $8,338.00/mt
6/1 139.21円/$ → 6/6 139.48円/$
2023
06.01
【銅建値】変更要因!6月1日より 1万円下げ 118万円/t
変更要因
米債務上限問題を巡り基本合意に達したことで市場のリスクセンチメントは改善したものの、
中国の需要回復期待の剥落とドル高地合いが依然として銅相場の上値を重くしていた。
そして、昨日発表された中国の5月製造業PMIは市場予想を下回る弱い結果となり、
このデータで示された2ヶ月連続の活動縮小は同国の景気回復の鈍さを浮き彫りにした。
これを受けて銅は売り優勢の展開に。その後FRB高官による6月利上げ見合わせを示唆
する発言を受けたドル売りに支えられ反発する場面が見られるも、方向感出ず伸び悩んだ。
ドル円は下落。米債務上限合意が議会で可決されるとの期待から米金利が大幅低下、
ドルは140円を割り込んだ。昨日は米雇用関連で強いデータが示されたことで一旦は
140円台前半まで戻したが、その後のFRB高官の利上げ停止発言で金利が更に低下、
ドル円は反落し振れ幅が大きい展開となった。
LME・為替推移
5/29 $8,106.00/mt → 6/1 $8,104.50/mt
5/29 140.88円/$ → 6/1 139.21円/$
2023
05.30
【銅建値】変更要因!5月29日より 3万円上げ 119万円/t
変更要因
中国の経済回復の鈍さが意識される中、政府からは大規模な景気刺激策が打ち出されておらず、
前回の建値下落後の銅相場は約半年ぶりに$8,000/mtを割り込む展開となった。ところが26日、
懸念されていた米債務上限交渉が基本合意に近づいているとの見方が強まり(その後週末に与野党
首脳の原則合意に達した)、市場センチメントが改善、株価上昇と共に銅も反転上昇した。
ドル円は続伸。米債務上限交渉が近く妥結するとの期待が広がる中、Q1の米GDP改定値や
個人消費関連データから米景気の底堅さや根強いインフレ圧力が示され、金融引き締め政策が
継続するとの観測が強まっていった。米金利は上昇、日米金利差拡大の思惑からドル買い・円売りが
加速し、26日のドル円は昨年11月以来の140.73円まで強含んだ。
LME・為替推移
5/24 $8,027.50/mt → 5/29 $8,106.00/mt
5/24 138.66円/$ → 5/29 140.88円/$
2023
05.24
【銅建値】変更要因!5月24日より 2万円下げ 116万円/t
変更要因
需給の緩みが意識され銅相場は軟化が続く。
先週の建値下落後、FRB議長のハト派寄りの発言を手掛かりにドルが下落をしたことを受けて
ベースメタルは買い支えられたものの、中国の需要回復の鈍さが依然として嫌気され反落。
各種統計から示されている同国の景気回復の停滞に加え、トレーダーからも現地での需要の
弱さが伝えられており、銅相場を下押ししている。
ドル円は底堅い動き。FRB議長の発言や米債務上限問題の行き詰まりが意識されドル円は
弱含みを見せたが、他のFRB高官からは連日タカ派発言が相次いでおり、米金利上昇と共に
ドル買いの材料となっている。昨日は一時138.91円と、昨年11月以来の高値を付けた。
LME・為替推移
5/19 $8,128.00/mt → 5/24 $8,027.50/mt
5/19 138.76円/$ → 5/24 138.66円/$
2023
05.19
【銅建値】変更要因!5月19日より 1万円上げ 118万円/t
変更要因
中国の経済回復の弱さとドル高地合いを嫌気し、銅相場は上値重い展開が続く。
前回の建値変更後も経済指標から中国の経済回復の弱さが浮き彫りとなった。また、LME在庫は増加が続き
昨年10月以来の高水準。中国の需要先行き不透明感と現物需要の低迷が売り材料となっている。
米国では、各種指標から依然として経済の力強さが示されており、FRB高官らからはタカ派発言が連日相次いで
いるほか、債務上限協議での合意が近いとの楽観が広がっていることでドルは3日続伸、銅価を下押ししている。
堅調な米経済指標と金利上昇に支えられドル円は続伸。強い内容となった統計や当局者の発言を受け、追加
利上げと高い金利水準の長期維持の見方が広がり米金利は続伸、ドル高が進行している。また、3四半期ぶりに
プラス成長となった日本の2023年1-3月期GDPを好感してリスク選好が強まったほか、米デフォルト回避の楽観
から逃避先通貨としての円売りが強まった。昨日のドル円は年初来高値を更新し138.75円まで上値を伸ばしている。
LME・為替推移
5/16 $8,235.00/mt → 5/19 $8,128.00/mt
5/16 136.14円/$ → 5/19 138.76円/$
2023
05.16
【銅建値】変更要因!5月16日より 1万円下げ 117万円/t
変更要因
先週の建値下落後、中国の需要回復期待の剥落とドル高地合いに押されて銅相場は続落。
中国の4月物価指標が発表され、CPIがゼロ近くに鈍化したほかPPIはマイナス幅が拡大、内需の伸び悩みが
示唆された。製造業関連データや貿易統計に続き弱い指標が相次いだことで、同国の経済回復への失望を誘い、
銅価は一気に下げが加速、$8,200/mtを割り込んだ。昨日は中国人民銀が流動性供給に動いたことが好感され
反発したが、本日も主要経済指標の発表を控えており、再び弱い結果となれば市場の懸念は高まる。
米国では消費関連データからインフレ期待が予想外に加速。追加利上げ観測が再燃しドルを押し上げ、相場の重石となった。
ドル円は上昇し、135円台後半~136円台前半で推移。インフレ期待の上振れで米金利が上昇すると、ドル円も
水準を切り上げ。昨日は経済指標が軟化したこともあり急落する場面も見られたが、米金融当局者が市場が織り込む
年内利下げ期待を牽制する姿勢を示したことでドルは底堅さを保った。膠着状態の米債務上限問題を巡っては、
交渉協議が本日予定されており、進展が見られるかに注目。
LME・為替推移
5/11 $8,462.50/mt → 5/16 $8,235.00/mt
5/11 134.21円/$ → 5/16 136.14円/$
2023
05.11
【銅建値】変更要因!5月11日より 3万円下げ 118万円/t
変更要因
米地銀の信用不安、リセッションへの懸念、連邦債務上限問題等、米経済を巡る懸念と
中国の需要回復の弱さから今週の銅相場は上値が重い。
先週の会合で予想通りの利上げを決定したFRBは、利上げ打ち止めの可能性も示唆した。
その後の雇用統計から労働市場の底堅さが示されたことでハト派転換の見方が後退したが、
昨日発表された4月米CPIではインフレ鈍化の兆候が表れる結果に。これを受けてドルが下落、
銅は買われる場面が見られるも、間もなく反落し下値を切り下げた。
また、中国では4月貿易統計に減速が見られた。同国の経済回復が期待ほど力強くないことが
示されセンチメントが悪化。銅輸入は大幅に落ち込んでおり、国内需要の弱さから中国スメルターは
輸出を加速、LME在庫は4月半ば以降増加傾向が続いている。
ドル円は先週の米雇用統計を受けて135円絡みで推移していたが、昨日の米CPI発表後の
米金利低下に連れて下落。CPIの結果自体は市場予想通りであったものの、雇用統計の強さを
背景に上振れ懸念もあったためか、米金利の反応は大きく、ドル円は一時134.11円まで下げた。
LME・為替推移
5/8 $8,590.50/mt → 5/11 $8,462.50/mt
5/8 135.14円/$ → 5/11 134.21円/$
2023
05.11
【銅建値】変更要因!5月11日より 3万円下げ 118万円/t
変更要因
米地銀の信用不安、リセッションへの懸念、連邦債務上限問題等、米経済を巡る懸念と
中国の需要回復の弱さから今週の銅相場は上値が重い。
先週の会合で予想通りの利上げを決定したFRBは、利上げ打ち止めの可能性も示唆した。
その後の雇用統計から労働市場の底堅さが示されたことでハト派転換の見方が後退したが、
昨日発表された4月米CPIではインフレ鈍化の兆候が表れる結果に。これを受けてドルが下落、
銅は買われる場面が見られるも、間もなく反落し下値を切り下げた。
また、中国では4月貿易統計に減速が見られた。同国の経済回復が期待ほど力強くないことが
示されセンチメントが悪化。銅輸入は大幅に落ち込んでおり、国内需要の弱さから中国スメルターは
輸出を加速、LME在庫は4月半ば以降増加傾向が続いている。
ドル円は先週の米雇用統計を受けて135円絡みで推移していたが、昨日の米CPI発表後の
米金利低下に連れて下落。CPIの結果自体は市場予想通りであったものの、雇用統計の強さを
背景に上振れ懸念もあったためか、米金利の反応は大きく、ドル円は一時134.11円まで下げた。
LME・為替推移
5/8 $8,590.50/mt → 5/11 $8,462.50/mt
5/8 135.14円/$ → 5/11 134.21円/$
2023
05.08
【銅建値】変更要因!5月11日より 3万円下げ 118万円/t
変更要因
米地銀の信用不安、リセッションへの懸念、連邦債務上限問題等、米経済を巡る懸念と
中国の需要回復の弱さから今週の銅相場は上値が重い。
先週の会合で予想通りの利上げを決定したFRBは、利上げ打ち止めの可能性も示唆した。
その後の雇用統計から労働市場の底堅さが示されたことでハト派転換の見方が後退したが、
昨日発表された4月米CPIではインフレ鈍化の兆候が表れる結果に。これを受けてドルが下落、
銅は買われる場面が見られるも、間もなく反落し下値を切り下げた。
また、中国では4月貿易統計に減速が見られた。同国の経済回復が期待ほど力強くないことが
示されセンチメントが悪化。銅輸入は大幅に落ち込んでおり、国内需要の弱さから中国スメルターは
輸出を加速、LME在庫は4月半ば以降増加傾向が続いている。
ドル円は先週の米雇用統計を受けて135円絡みで推移していたが、昨日の米CPI発表後の
米金利低下に連れて下落。CPIの結果自体は市場予想通りであったものの、雇用統計の強さを
背景に上振れ懸念もあったためか、米金利の反応は大きく、ドル円は一時134.11円まで下げた。
LME・為替推移
5/8 $8,590.50/mt → 5/11 $8,462.50/mt
5/8 135.14円/$ → 5/11 134.21円/$
2023
04.25
【銅建値】変更要因!4月25日より 2万円下げ 122万円/t
変更要因
米金融引き締めによるリセッション懸念が燻る中、中国の需要を巡る不透明感もあり、銅相場は続落。
直近の米経済指標から弱い結果が出たことで市場ではリセッション懸念が広がっている。指標軟化により
利上げ終了の見方が材料視されるところだが、金融当局者らは依然タカ派姿勢を維持、金融市場の
重石となっている。今週この後に発表される重要指標や来週のFOMCを控え、市場では米金融政策
の軌道を見極めようと様子見姿勢となっている模様。また、中国では需要回復が想定していたほど進んで
いないと見られ、メタルの上値を抑えている。
ドル円は134円台前半で推移。昨日、日銀新総裁が国会答弁で金融緩和の継続姿勢を示したことで
円売りが加速、一時134.73円まで円安が進んだが、その後発表された低調な経済指標を受けて米金利
が低下、134円台前半に押し戻された。米経済軟化や銀行の信用不安を背景とした米金利低下が
ドル円の重石となる一方、日銀の緩和姿勢が相場を支えている。今週は新総裁の下で初めての日銀会合
が開催されるが、政策修正の期待感は薄れている。
LME・為替推移
4/21 $8,882.00/mt → 4/25 $8,736.50/mt
4/21 134.07円/$ → 4/25 134.14円/$
2023
04.25
【銅建値】変更要因!4月25日より 2万円下げ 122万円/t
変更要因
米金融引き締めによるリセッション懸念が燻る中、中国の需要を巡る不透明感もあり、銅相場は続落。
直近の米経済指標から弱い結果が出たことで市場ではリセッション懸念が広がっている。指標軟化により
利上げ終了の見方が材料視されるところだが、金融当局者らは依然タカ派姿勢を維持、金融市場の
重石となっている。今週この後に発表される重要指標や来週のFOMCを控え、市場では米金融政策
の軌道を見極めようと様子見姿勢となっている模様。また、中国では需要回復が想定していたほど進んで
いないと見られ、メタルの上値を抑えている。
ドル円は134円台前半で推移。昨日、日銀新総裁が国会答弁で金融緩和の継続姿勢を示したことで
円売りが加速、一時134.73円まで円安が進んだが、その後発表された低調な経済指標を受けて米金利
が低下、134円台前半に押し戻された。米経済軟化や銀行の信用不安を背景とした米金利低下が
ドル円の重石となる一方、日銀の緩和姿勢が相場を支えている。今週は新総裁の下で初めての日銀会合
が開催されるが、政策修正の期待感は薄れている。
LME・為替推移
4/21 $8,882.00/mt → 4/25 $8,736.50/mt
4/21 134.07円/$ → 4/25 134.14円/$
2023
04.21
【銅建値】変更要因!4月21日より 2万円下げ 124万円/t
変更要因
前回の建値上昇後、米金融引き締め継続の観測が高まったことによるドル上昇を背景に銅相場は下落基調。
今週、米国の消費関連、インフレ期待、製造業景況感のデータから予想比強い結果が示された。更に米金融
当局者からはタカ派発言が相次ぐと、追加利上げ観測が高まりドルが上昇。市場ではリスク資産が下押しされて
いく中、ドル高も嫌気され、銅はじり安の展開に。昨日は、軟調な米経済指標を受けたドル反落で買い先行の
場面が見られるも、需要後退が意識されたことで再度売り込まれた。
米追加利上げ観測の高まりによるドル高地合いの中、ドル円も上昇。国内では日銀政策会合が来週予定され
ているが、ここでの政策修正に慎重論が広がっているとの報道に反応して、一時は高値135.13円まで上値を
伸ばした。昨日は複数の米経済指標軟化を受けて米金利低下を手掛かりに反落するも、134円割れには
至らなかった。
LME・為替推移
4/14 $9,091.00/mt → 4/21 $8,882.00/mt
4/14 132.58円/$ → 4/21 134.07円/$
2023
04.14
【銅建値】変更要因!4月14日より 2万円上げ 126万円/t
変更要因
労働市場の堅調さを背景に来月FOMCでの利上げが織り込まれている中、注目されていた米国の
3月物価統計(CPIとPPI)が発表された。何れも予想を下回る結果に、インフレ圧力の緩和と
受け止めた市場では米利上げサイクルが終了に近づきつつあるとの見方が強まりドルが急落、銅は上伸し
$9,000/mtを突破した。また、中国では3月貿易統計から輸出の伸びが確認され、同国の需要回復
期待がメタルのサポート材料となった模様。
一方、ドル円は反落。米CPIに続きPPIからもインフレ鈍化が確認されるとドル売り圧力が加速、
昨日には安値132.02円まで下げ幅を拡大した。ただ、欧州の利上げ継続観測を背景にドル売りの
相方としてユーロが買われており、対円でのドル安の勢いは鈍い。
LME・為替推移
4/11 $8,880.50/mt → 4/14 $9,091.00/mt
4/11 133.65円/$ → 4/14 132.58円/$
2023
04.11
【銅建値】変更要因!4月11日より 4万円上げ 124万円/t
変更要因
各種経済指標に見られる景気減速への懸念から上値が抑えられていた銅相場だが、前回の
建値下落後はドル軟化が好感されてか買い戻しが見られた。その後7, 10日はLME休場。
ドル円は急伸。7日、注目されていた3月米雇用統計から堅調な内容が示されると、追加
利上げ観測が強まり米金利が急伸、ドル円も上昇した。市場では次回5月FOMCでの
利上げが織り込まれていく中、昨日、就任会見に臨んだ日銀新総裁が長短金利操作政策や
マイナス金利政策の現状維持が適当との認識を示したことで、円は一時133.87円まで
売り込まれる展開に。ドル高円安の流れが銅建値を押し上げた。
LME・為替推移
4/5 $8,745.25/mt → 4/11 $8,880.50/mt
4/5 131.54円/$ → 4/11 133.65円/$
2023
04.05
【銅建値】変更要因!4月5日より 5万円下げ 120万円/t
変更要因
中国、米国の軟調な製造業指数を受けて銅相場は大幅下落。
3日発表された中国の3月製造業PMIは市場予想を大きく下回る結果となった。同国の需要回復期待が
年初の相場上昇を牽引したものの、期待先行に対してその後は調整地合いとなっていた。今回のデータはその
期待を後退させた格好だ。更には、米国の3月製造業景況指数も予想比下振れる結果に。景気後退懸念
が意識され、銅は売り優勢となった。また、週末のOPECプラスによる追加減産のサプライズ決定はインフレ懸念
を再燃させ、更なる利上げ懸念などマクロ環境の不透明感がセンチメントを悪化させている。
ドル円も大幅下落。OPECプラスの減産決定を受けて週明けのドル円は水準を切り上げ、高値133.75円まで
上伸していたものの、その後の米製造業指数の軟化と更に昨日は米雇用関連データも悪化を示したことで米金利
が急低下、ドルは一時131円台前半まで売り込まれた。先月の金融不安以降、米景気への悲観的な見方が
残っており、今回の経済指標にも金利が大きく反応している。今週は他にも経済データの発表を控えており、弱い
指標が続けば一段のドル下落の可能性もあり。
LME・為替推移
4/3 $9,015.00/mt → 4/5 $8,745.25/mt
4/3 133.33円/$ → 4/5 131.54円/$
2023
04.03
【銅建値】変更要因!4月3日より 2万円上げ 125万円/t
変更要因
米欧の銀行セクターの混乱で減退していたリスクテーク意欲は回復してきているものの、マクロ環境は
依然不透明感が強く、方向感見え難い地合い。先月相次いだ銀行破綻にも関わらず、米金融当局者
らは一段の政策引き締めが必要だと発言している。中国では31日、製造業・非製造業の景況指標
から順調な経済回復と受け止められるデータが示された。アジア株はこれに反応して上昇したが、銅は
月・期末のポジション調整もあってか軟調な動きとなった。
金融不安の後退に伴う逃避需要の弱まりで円を手放す動きが広がったほか、年度末のフローによる
ドル買いも重なり、ドル円は上昇。その後発表された米インフレ指標が予想外の鈍化を示すと、利下げ
サイクル終了への思惑から米金利が低下、ドル円も反落するも、依然円安・ドル高が進んでいる。
LME・為替推移
3/28 $8,990.00/mt → 4/3 $9,015.00/mt
3/28 131.39円/$ → 4/3 133.33円/$
2023
03.28
【銅建値】変更要因!3月28日より 1万円上げ 123万円/t
変更要因
先週の建値上昇後も銀行セクターの信用不安が燻る中、注目されていたFOMCでは
市場予想どおり0.25%の利上げが決定された。FRB議長が物価安定への決意を改めて
表明したにもかかわらず、当局の声明をハト派的と受け止めた市場では引き締めサイクルの
終了が意識され、ドルが下落、銅相場は底堅い展開となった。金融安定の確保に向けた
当局の対応により、この混乱が本格的な危機に発展するとの懸念は和らいでいるが、依然
警戒感は続き、レンジ内で反発と反落を繰り返す地合いとなっている。
FOMC後に利上げ長期化観測が弱まる中でドル円は断続的に下落。24日には、欧州での
金融不安再燃でリスク回避が強まったことも相俟って、米金利が低下、ドル円は一時130円台
を割り込む場面も見られたが、その後、米地銀の救済買収の決定を受けてリスクオフの巻き戻し
が進んだ。しかし、金融不安や景気減速への警戒感が燻り、ドルの上値は重い。
LME・為替推移
3/22 $8,794.50/mt → 3/28 $8,990.00/mt
3/22 132.70円/$ → 3/28 131.39円/$
2023
03.22
【銅建値】変更要因!3月22日より 3万円上げ 122万円/t
変更要因
一連の銀行セクターを巡る不安が市場の混乱を招いていたが、大手銀行による米地銀の支援措置、
政府当局も介入したスイス金融大手の救済買収といった迅速な対応が取られたことで、本格的な
金融危機に波及する事態は回避された。昨日21日には米財務長官が政府による預金者保護の
姿勢を表明、金融危機への懸念が一段と後退し、欧米株や銅を含むリスク資産は上昇。欧州銀行株
の上昇につれたユーロ高も銅の買いをサポートした。しかし、本日、明日と米英の金融政策会合を控え、
利上げの行方に注目が集まっており方向感は見え難い。
リスク回避の円買いにより一時は130円台半ばまで下落したドル円は、欧米の金融不安を巡る懸念が
一服する中で132円台に持ち直し。一方で、米金利のボラティリティは高く、本日のFOMCを控え
様子見ムードは続く。わずか数週間前までは利上げ再加速が予想されていたが、一連の金融不安を受けて、
前回と同じ0.25%の利上げを行う公算が大きいと見られている。
LME・為替推移
3/16 $8,548.25/mt → 3/22 $8,794.50/mt
3/16 132.61円/$ → 3/22 132.70円/$
2023
03.16
【銅建値】変更要因!3月16日より 4万円下げ 119万円/t
変更要因
米銀破綻に端を発する金融危機への不安が広がり、銅を含むリスク資産は全面安。相次ぐ米地銀破綻の
余波が広がる中、新たにスイス金融大手の経営悪化問題が浮上した。再びリスク資産の売りに拍車が掛かり、
欧米株や銅、原油などのコモディティは大幅下落。安全資産への逃避の動きから米金利は急低下しており、
市場では金融政策の方向性を見直す動きが急速に進んでいる。一方、物価指標(2月米CPI, PPI)からは
強弱入り混じる結果が示された。急速な利上げがもたらすリスクが浮き彫りとなる中、来週のFOMCでの利上げ
継続の是非が注目されるが、高止まるインフレと金融セクターの混乱を天秤にかけて不透明感が広がっており、
リスク敬遠の動きが続いている。
リスク回避の動きは為替市場でも強まり、円買いが優勢。こうした安全逃避が続く中、債券需要が強まっているほか、
予想外に弱い結果となった米PPIも後押しし、米金利は急低下。FRBによる追加利上げの観測は一段と後退
しており、ドル円は下げ幅を拡大している。
LME・為替推移
3/13 $8,772.00/mt → 3/16 $8,548.25/mt
3/13 134.74円/$ → 3/16 132.61円/$
2023
03.13
【銅建値】変更要因!3月13日より 3万円下げ 123万円/t
変更要因
米金融政策に対する強い警戒感の中、先週の銅相場は各種イベントを消化しながらじり安の展開。
7日、半期に一度の議会証言に臨んだFRB議長はタカ派姿勢を強めた。金利が一段と高い水準に
引き上げられるとの観測が強まった市場ではセンチメントが悪化、米金利とドルが大幅上昇し、リスク資産
を下押しした。その後10日に発表された注目の2月米雇用統計は強弱まちまちの内容となり、利上げ
再加速の見通しが後退、ドルは総じて下落し銅相場には支援材料となったが、同日報じられた米銀の
経営破綻を受けたリスク回避の動きにより反落となった。
また、開幕中の中国全人代では2023年成長率目標が控えめな水準に設定されたほか、期待されていた
新たな景気刺激策が打ち出されておらず、失望を誘っている。
FRB議長のタカ派発言と日銀政策会合の結果に反応してドル円は急伸したが、米雇用統計と米銀破綻
を受けて反落。10日の政策会合で日銀は大規模緩和の現状維持を決めた。市場の一部では政策修正
の思惑も燻っていたがサプライズはなく、円を売り直す動きが優勢となった。ところが、同日発表の米雇用統計
と米銀の破綻報道を受けて、利上げへの過度な警戒感後退と安全資産への逃避から米金利が急低下、
ドルは一時134.12円の安値まで下落。また米銀の破綻は逃避先としての円買いにも繋がった。
LME・為替推移
3/6 $8,897.00/mt → 3/13 $8,772.00/mt
3/6 135.95円/$ → 3/13 134.74円/$
2023
03.06
【銅建値】変更要因!3月6日より 2万円下げ 126万円/t
変更要因
中国の景気回復が下支え材料となる一方、欧米の利上げ長期化観測がリスク資産の重石となり、
銅相場は強弱材料の綱引きで方向感見え難い地合い。1日、中国の2月製造業PMIが発表され、
約10年ぶり高水準を記録、予想を上回る改善を見せた。同国の経済活動活発化を期待したコモディティ
の買いが見られ、銅も上伸。一方、米国でも物価や景況感を巡る強い指標が示され、FRBによる利上げ
継続を織り込む動きが強まった。中国の需要回復期待が支えるも、長期化する利上げへの警戒から上値を
追い難く、レンジ相場が続いている。市場では、昨日開幕した中国全人代への注目が集まる。当局による
景気刺激策が発表されれば、コモディティ相場を支えるとの期待が強い。
ドルは騰勢を弱めている。米経済の底堅さを示すデータを受けてピーク金利見通しの上方修正が進むと
長期金利が4%台に切り上げ、ドル円は一時137.10円まで上伸するも、その後の米金利低下につれて
ドル高・円安の流れも一服。今週はFRB議長の議会証言や米雇用統計の発表、日銀の政策会合といった
イベントが控えており、様子見姿勢が広がっている。米利上げ長期化を織り込む動きはこの1ヶ月で切り上が
ったが、強いデータが出ればドル買いが更に進む可能性も排除できない。
LME・為替推移
3/1 $8,970.00/mt → 3/6 $8,897.00/mt
3/1 136.28円/$ → 3/6 135.95円/$
2023
03.01
【銅建値】変更要因!3月1日より 1万円下げ 128万円/t
変更要因
米国の利上げ継続観測が市場センチメントを悪化させる中、ベースメタル相場の重石となっている。
先週の建値変更以降も米国では主要経済指標から根強いインフレ圧力や労働市場の底堅さが示され、
FRBが望むような形でインフレ鈍化が進んでいないことが認識される展開となった。政策金利がより高く、
より長く維持されるとの見方が強まり、米金利が上昇、ドル高進行が嫌気され、銅相場を下押し。昨日は
欧州のインフレ指標上振れを背景としたユーロ・ポンドの上昇に支えられて買いが進んだが、上値は重い。
米利上げ長期化観測を背景にドル円は続伸。先週の米経済指標から個人消費の強さが継続している
ことが示されたことで、米金利が一段上昇、ドル円は136円台に乗せた。昨日は欧州金利に連れた上昇で
137円目前まで試すも伸び悩み、その後は小動きとなっている。来週には米雇用統計発表と日銀会合を
控えており、目先はレンジ推移となりやすい。
LME・為替推移
2/22 $9,162.50/mt → 3/1 $8,970.00/mt
2/22 134.91円/$ → 3/1 136.28円/$
2023
02.22
【銅建値】変更要因!2月22日より 3万円上げ 129万円/t
変更要因
中国の需要回復期待と米国の利上げ長期化観測に挟まれ、銅はレンジ相場が続いている。
昨日、欧州主要国の2月PMI速報値が発表され、企業活動の好調さが示されると、ユーロやポンドが上昇、
ベースメタルの買いを後押しし、銅は3週間ぶり高値圏に上昇した。しかし、米国の同月PMIからも景気の
底堅さが示唆されており、FRBによる利上げ予想が強まる中、リスク資産の重石となっている。市場では中国
経済の回復期待を先行して織り込んでいるが、その兆候を見極めようとしている。
米金利上昇につれてドル円も続伸。強い米経済指標を材料にドル上昇が続く中、昨日の2月PMIを受けて
米金利が年初来の高水準に急伸、ドル円は一時135.23円を付け2ヶ月ぶり高値を更新した。一方、国内
長期金利は日銀の許容変動幅を2日連続で上回っており、円の支援材料となっている。目先の米景気後退
リスク低下やピーク金利見通しの上方シフトでドル高方向に進んでいるが、今後のデータやイベント次第で
センチメントは変わり得る。今週はFOMC議事要旨公表や日銀次期総裁候補の所信聴取を控えており、
その内容次第ではドル円も上下しやすいと予想。
LME・為替推移
2/17 $9,039.00/mt → 2/22 $9,162.50/mt
2/17 134.22円/$ → 2/22 134.91円/$
2023
02.17
【銅建値】変更要因!2月17日より 3万円上げ 126万円/t
変更要因
米国の金融政策軌道を見極めようとする中、注目されていた1月米CPIは市場予想を
上回る伸びを見せた。更には個人消費関連データやPPIも予想比強い結果となり、市場では
インフレ長期化とFRBによる利上げ継続、金利高止まりが意識されドル高が進行、銅相場には
下押し圧力が続いた。一方、ファンダメンタルズ面では供給混乱を巡る懸念が高まったものの、
根強いインフレがもたらす懸念の方が材料視されている。その後のドル高一服に伴い、銅は買い
戻される動きとなった。
強い米経済指標を受けてドル円は急伸。今月初めの雇用統計発表後台頭する米国の金融
引き締め長期化観測で米金利は大幅上昇、ドル高地合いが継続している。その後も根強い
インフレ圧力を示すデータに加え、米金融当局者からは利上げ加速を示唆する発言が出たことで
ドル買いに拍車をかけた。本日もドル円は上げ幅を拡大している。
LME・為替推移
2/14 $8,941.75/mt → 2/17 $9,039.00/mt
2/14 132.34円/$ → 2/17 134.22円/$
2023
02.14
【銅建値】変更要因!2月14日より 1万円上げ 123万円/t
変更要因
中国の需要回復と米国の金融政策軌道を見極めようとする中、銅相場は方向感が見え難い地合い。
中国のゼロコロナ政策転換後、経済回復期待が先行して投機筋主導で大きく買われたとも見られているが、
春節が明けて実需に焦点が移る中で調整が入っている模様。期待感と実需回復の見極めが続いている。
今月始めに利上げ減速を決めた米国では、予想を上回る力強い雇用統計が発表された。労働市場の
堅調さが示されたことでFRBによる利上げ停止見通しが後退。更には金融当局者からタカ派発言が相次ぐと、
市場は引き締め政策が長期化するとの見方にシフト、米金利は急伸しドル上昇が銅相場の重石となった。
米雇用統計を受けてドル全面高の中、ドル円も急伸。その後、日銀総裁の後任人事を巡る報道で乱高下
する場面も見られた。次期総裁への起用が報じられている植田氏が現行の緩和政策は妥当と発言したことが
伝わると、日銀の政策転換への思惑が後退し円売りが加速、昨日のドル円は132.91円の高値を付けた。
市場では本日の1月米CPI発表を控えて慎重な動き。依然根強い数字になる可能性も警戒されており、
米金融引き締め維持の観測が更に高まればドル回復も継続する可能性あり。
LME・為替推移
2/3 $9,025.00/mt → 2/14 $8,941.75/mt
2/3 128.82円/$ → 2/14 132.34円/$
2023
02.03
【銅建値】変更要因!2月3日より 4万円下げ 122万円/t
変更要因
中国春節明け、年初来の上昇からの売り調整が見られた銅相場は、米欧中銀の政策決定を受けた
為替の動きに連れて不安定な地合い。
FRB、ECB、英中銀は何れも市場予想通りの利上げを決定。利上げ減速を決めたFRBは追加利上げの
可能性を示唆しつつもインフレ抑制に進展があったとの見解を示し、これを好感した市場は一気にリスクオン
ムードでドルは全面安へ。メタルの買いをサポートするも、続いてECBと英中銀も昨日の政策発表で引き締め
サイクルが終了に近いことを示唆。これを受けてユーロ、ポンドが下落、ドルがFOMC後の下げから持ち直すと、
銅相場を下押しした。
FOMCの結果を受けてドル円は下落。ディスインフレの局面に入ったとの見解を示したFRB議長の発言が
ハト派的と受け止められると、米金利が低下、ドル全面安の中、対円では128円台半ばまで急落した。
その後のユーロ、ポンド売り主導のドル反発の流れの中でも、円は堅調な動きとなった。
LME・為替推移
2/1 $9,271.50/mt → 2/3 $9,025.00/mt
2/1 130.21円/$ → 2/3 128.82円/$
2023
02.01
【銅建値】変更要因!2月1日より 1万円下げ 126万円/t
変更要因
春節明けで戻った中国勢の動きに注目が集まっていた銅相場は、期待に反して弱含みの展開。
同国の経済回復期待で先月は買いが先行していたが、行き過ぎ感から調整が入った模様。
また、今週は欧米中銀の政策決定を控えており、様子見姿勢から上値は重く、$9,200/t を
挟んだレンジ推移となっている。
本日のFOMCを前にドル円も方向感に欠け、130円を挟んだ動き。今回の政策会合では
0.25%に利上げペースを落とすとの見方が大勢だが、その先の政策に向けたトーンが重要になる。
インフレ鈍化の兆候は示されてきているものの雇用と成長は依然力強い為、FRBは警戒を解かず、
ハト派的なメッセージとはならないと見られる。
LME・為替推移
1/24 $9,345.00/mt → 2/1 $9,271.50/mt
1/24 130.73円/$ → 2/1 130.21円/$
2023
01.24
【銅建値】変更要因!1月24日より 2万円上げ 127万円/t
変更要因
中国勢が不在で薄商いの中、銅相場はレンジ内を往来し方向感見え難い展開。
インフレ鈍化が顕著となっている米国ではFRBによる利上げペース減速の観測が広がっている一方、
昨日ECBは現状の引き締め路線維持を表明。ユーロ買いが進行し、ドル安地合いがメタルの支え
となった。これに加え、中国の経済再開、ペルーの反政府デモ激化を背景とした供給不安も銅相場の
下支え材料となっている。
利上げ減速期待から軟化していたドルだが、対円では上昇。先週の政策会合で資金供給策の拡充
を決めた日銀は昨日、共通担保オペを実施。これにより円の長期金利は低下した。また、米連邦債務
上限を巡る懸念が広がる中で米金利が上昇したことを背景にドルが強含んだことも手伝い、ドル円は
130.89円まで上値を伸ばした。
LME・為替推移
1/19 $9,309.50/mt → 1/24 $9,345.00/mt
1/19 128.71円/$ → 1/24 130.73円/$
2023
01.19
【銅建値】変更要因!1月19日より 3万円上げ 125万円/t
変更要因
堅調地合いが続く銅相場は、昨日18日、日銀の政策決定を受けた円急落で小幅下押しされるも、
それが一服するとユーロやポンドも買われる流れに反応して上伸。その後発表された米経済指標が予想以上の
軟化を示したことで、FRBによる利上げペース減速の思惑からドル安地合いが進行、銅価は約7ヶ月ぶりとなる
$9,500/tを一時突破した。また、中国の経済回復期待は引き続きメタル相場の支えとなっている。
日銀会合を受けて円は急落後に反発。日銀の政策修正への期待の高まりから円は上昇していたが、大規模
緩和策の現状維持を決定したことで円は全面安となり、対ドルでは131.58円まで急落。円売り一巡後は
下げ幅を縮小し、軟調な米経済指標を受けた米金利低下も相俟ってドル円は128円台後半まで戻した。
LME・為替推移
1/17 $9,106.50/mt → 1/19 $9,309.50/mt
1/17 128.45円/$ → 1/19 128.71円/$
2023
01.17
【銅建値】変更要因!1月17日より 1万円下げ 122万円/t
変更要因
先週の建値上昇後も中国の経済再開による需要回復期待からリスクオン地合いを維持、
銅相場は上値を伸ばし約半年ぶりに$9,000/tを突破。翌12日には12月米CPIが発表され、
市場予想通りの結果ではあったが一段のインフレ鈍化が示された。
インフレピークアウトの兆しが確かになる中、市場ではFRBが引き締めサイクルの
終了に向かいつつあるとの見方が強まりドルは大幅下落、銅価の上昇をサポートした。
週明けはドル買いの調整も入り上値の重さが見られるも、高値圏を保っている。
一方、ドル円は大幅下落し国内建値を押し下げた。米CPI鈍化を受けてドル売り優勢と
なる中、対円でも下げ幅を拡大。更には日銀の政策決定会合を控え、先月に続く追加
政策修正への思惑が強まり、金利先高感から円は全面高へ。ドル円は約7ヶ月ぶりの
安値まで下落した。
LME・為替推移
1/11 $8,915.50/mt → 1/17 $9,106.50/mt
1/11 132.17円/$ → 1/17 128.45円/$
2023
01.11
【銅建値】変更要因!1月11日より 6万円上げ 123万円/t
変更要因
中国の成長期待とドル安地合いを背景にLME銅相場は急伸。
中国政府はゼロコロナ措置を事実上終了させたほか、低迷する不動産セクターへの刺激策を
相次いで打ち出す等、景気浮揚に向けた民間企業への支援強化を表明、需要見通しが
改善している。また、6日発表の12月米雇用統計から賃金の伸び鈍化が確認されると、
FRBによる利上げペースが更に減速するとの見方から市場はリスクオンに傾き、ドルは大幅な
全面安へ。これらがベースメタルの買いを支え、銅は4日続伸、6ヶ月ぶりの高値を付けている。
米雇用統計を受けたドル後退が続く中、ドル円も下落。12月米CPIの発表を明日に控え、
更なるインフレ鈍化で利上げペース減速への論拠が強まるとの見方が広がっている。引き続き
米金融当局者らのタカ派発言が市場の楽観に水を差しているが、 CPIが市場予想より弱ければ
一段のドル売りとなり得る。直近2回は市場予想を下回り、米金利低下、ドル下落に繋がった。
LME・為替推移
1/6 $8,442.00/mt → 1/11 $8,915.50/mt
1/6 133.45円/$ → 1/11 132.17円/$
2023
01.06
【銅建値】変更要因!1月6日より 3万円上げ 117万円/t
変更要因
年末年始の銅相場は方向感見え難く推移。LME休場明けの12/28、中国のゼロコロナ緩和の動きを受けて
ベースメタル市場では全般で買い優勢となった。しかし、短期的なセンチメント改善となった一方で、感染拡大の
影響や中国の経済回復が世界的な金融引き締め維持を促すようなインフレリスクを誘発するとの懸念も広がった。
年明けの取引は急伸してスタートするも、ドル全面高の地合いを背景に反落。その後も強弱まちまちの米経済指標
を受けて反発、反落を繰り返しながら、米雇用統計発表を前に様子見ムードに。1/5には、中国政府による
不動産セクター支援策への期待から大幅高となった。
ドル円は荒い値動き。日銀は12月会合での政策調整について金融緩和の持続性を強化するもので出口では
ないと強調、年末は134円を挟んだ推移が続いた。ところが年明けの1/3、今月の政策会合で引き締めが実施
される可能性が意識された円が一時129.51円まで買われる展開に。その後ドル全面高の流れで反転上昇した
ドル円は、12月FOMC議事要旨のタカ派的内容や米経済指標から労働市場の底堅さが示されたことを受けて
上げ幅を拡大した。
LME・為替推移
1/4 $8,321.00/mt → 1/6 $8,442.00/mt
1/4 131.31円/$ → 1/6 133.45円/$
2023
01.04
【銅建値】変更要因!1月4日より 2万円下げ 114万円/t
LME・為替推移
12/21 $8,352.25/mt → 1/4 $8,321.00/mt
12/21 131.71円/$ → 1/4 131.31円/$
2022
12.21
【銅建値】変更要因!12月21日より 2万円下げ 116万円/t
変更要因
米欧中銀のタカ派姿勢が金融市場の重しとなる中、今週に入ってからの銅相場は、
中国指導部が消費喚起と民間セクターへの支援により来年の景気てこ入れを図る
方針を打ち出したことを背景に買い優勢となった。その後反落するも、昨日、日銀が
長期金利の許容変動幅を拡大するというサプライズ決定を発表すると、金利上昇が
世界的に波及、欧州通貨が上昇しコモディティ価格のサポートとなった。
この日銀による政策調整を事実上の利上げと受け止めた市場では円が急伸。
日銀総裁は政策転換を否定したが、他の中銀が引き締めを減速させているタイミングでの
予想外の行動に円は全面高へ。対ドルでは一時130.58円まで上げ幅を拡大した。
LME・為替推移
12/19 $8,285.5/mt → 12/21 $8,352.25/mt
12/19 136.50円/$ → 12/21 131.71円/$
2022
12.19
【銅建値】変更要因!12月19日より 1万円下げ 118万円/t
変更要因
インフレ指標の鈍化を手掛かりにした楽観でサポートされていた銅相場だが、景気抑制策を続ける
米欧中銀の姿勢を嫌気して反落。先週、FRBとECBは大方の予想通り利上げ幅縮小を決定
したが、インフレとの闘いで引き締め政策を続ける姿勢を強調した。一方、足元の経済指標からは
景気減速の兆候が示されており、両中銀は2023年経済成長率の見通しも下方修正している。
経済成長を犠牲にしてでもインフレを抑制する構えを緩めないこうした姿勢が、政策転換を期待して
いた金融市場に冷や水を浴びせ、リスク資産の打撃に。また、このリスク回避の流れにFRB高官の
タカ派発言も相俟ってドルが急伸、コモディティ相場の重しとなった。
世界的なリスク回避の流れとFRBのタカ派スタンスを手掛かりにドルは幅広い通貨に対して急伸。
ドル円も大幅上昇したが、その後、米企業活動関連指数が低調な結果を示すと、同国景気の
後退懸念が強まりドルは後退した。
LME・為替推移
12/14 $8,432.5/mt → 12/19 $8,285.5/mt
12/14 135.67円/$ → 12/19 136.50円/$
2022
12.14
【銅建値】変更要因!12月14日より 1万円下げ 119万円/t
変更要因
前回の建値上昇後も中国のコロナ規制緩和の動きが好感されるとともに、当局が不動産セクターへの
支援策を打ち出したことで、同国経済の回復への期待が意識され銅相場を下支えしていた。その後、
ゼロコロナ政策の急転換により感染が急拡大、需要見通しへの不安が相場の重石となるも、昨日の
11月米CPI発表を受けて反発。この指数が市場予想を下回る伸びを示したことで今後の利上げペース
減速の楽観が強まり、ドルが急落、リスク資産全般に買いが入った模様。
昨日のCPIを受けて米金利が急低下、ドル円は急落し、一時134円台を試した。米金利先高観が
後退する中、本日のFOMCの結果が待たれる。今回の会合では利上げ幅縮小が既定路線となっているが、
インフレ抑制姿勢を維持する当局がCPI鈍化を受けてこれまでの利上げ効果の感触を示唆するかに注目。
LME・為替推移
12/8 $8,485.00/mt → 12/14 $8,432.5/mt
12/8 136.43円/$ → 12/14 135.67円/$
2022
12.08
【銅建値】変更要因!12月8日より 1万円上げ 120万円/t
変更要因
中国のゼロコロナ政策緩和への動きが広がる中、需要回復が意識された銅相場は堅調推移。
一方、米国の11月雇用統計や景況指標から米景気の堅調維持が示唆されると、FRBによる
政策引き締め長期化の観測が強まりセンチメントが悪化、ドル上昇も相俟ってメタルの重石となった。
しかし、昨日7日には中国政府がゼロコロナの措置を更に緩和し、経済を下支えすることを決定
しており、この政策転換姿勢は好材料と見られる。
前月末のFRB議長の発言を受けて、月明けよりドルは売り優勢、対円でも下げ幅を拡大した。
その後の米経済に関する堅調なデータに反応して急伸するも、リセッション懸念が燻ぶる中、米金利
低下に連れてドルは再び売られる展開となった。
LME・為替推移
12/1 $8,290.50/mt → 12/8 $8,485.00/mt
12/1 137.53円/$ → 12/8 136.43円/$
2022
12.01
【銅建値】変更要因!12月1日より 3万円上げ 119万円/t
変更要因
先週から続く中国でのゼロコロナ政策への抗議活動を受け、この厳格な規制を巡って政府が
スタンスを軟化させる兆しがあるとの見方が広がった。これを好感した市場ではリスク選好に傾き、
昨日のベースメタルは上伸、銅も上値を伸ばした。その後、欧州の物価統計や米国の雇用関連
統計等、一連の経済指標を受けたドルの動きに反応するも、$8,200/mt台の高値圏で11月
の取引を終えた。
ドル円は急落。昨日、FRB議長の講演において、早ければ今月12月にも利上げペースを減速
させることが示唆された。この発言を受けて米金利は急低下、ドル売り・円買いの流れとなった。
インフレ鈍化や労働需給緩和が確認されれば、もう一段のドル売り勢いが強まる可能性もあり、
今後発表される米経済指標が注目される。
LME・為替推移
11/28 $7,983.50/mt → 12/1 $8,290.50/mt
11/28 139.47円/$ → 12/1 137.53円/$
2022
11.28
【銅建値】変更要因!11月28日より 1万円下げ 116万円/t
変更要因
米国の利上げペース減速への期待と中国のコロナ感染拡大による経済の不透明感に挟まれ、
銅価格は$8,000付近のレンジ相場が続いている。
先週、11月FOMCの議事要旨が公表され、会合参加者の多くが引き締めペース減速の方向に
傾いていることが明らかになった。これを受けてセンチメントが上向き、ドルは下げ幅を拡大、リスク資産
の買いを支えた。一方、中国では全土に及ぶコロナ感染急拡大と主要都市での新たな制限措置で
経済回復を損なうとの懸念が増している。その中、中国人民銀は今年2回目の預金準備率引き下げ
を発表。流動性供給により実体経済への支援を強化する目的だが、今後のゼロコロナ政策堅持の姿勢
が修正されるかが鍵となる。
ドル円は下落。米国の利上げペースが減速するとの観測から米金利が低下したほか、企業活動関連
指数が予想を下回って悪化したこともあり、ドル売りが進んだ。その後、中国の成長懸念などでリスク選好
が後退したことにより反発する場面も見られたが、週間ベースでは弱含んでいる。
LME・為替推移
11/22 $7,855.00/mt → 11/28 $7,983.50/mt
11/22 142.12円/$ → 11/28 139.47円/$
2022
11.22
【銅建値】変更要因!11月22日より 2万円下げ 117万円/t
変更要因
米国の物価統計下振れを好感して先週は強含んだ銅相場だが、FRB高官らは利上げペース減速には
言及しつつも利上げ停止は否定するというタカ派発言を相次いで出しており、政策転換を期待した市場の
リスクテイクムードを押し下げている。また中国では、コロナ感染死者が6ヶ月ぶりに報告されるなど各地で
感染拡大が伝えられる中、規制措置が再び強化されており、需要への懸念が再燃、センチメントが悪化
している。逃避買いのドル上昇も重石となり、銅相場は値を切り下げた。
中国のコロナ規制措置強化への懸念からドルが買われる地合いの中、ドル円も上昇。OPECプラスの
増産協議を巡る報道を受けた原油価格の乱高下で反落する場面も見られたが、142円台まで上伸した。
LME・為替推移
11/18 $8,109.00/mt → 11/22 $7,855.00/mt
11/18 140.31円/$ → 11/22 142.12円/$
2022
11.18
【銅建値】変更要因!11月18日より 3万円下げ 119万円/t
変更要因
米国のインフレ緩和を好感したレンジ相場が続いていた銅相場だが、昨日はじり安の地合い。
16日に発表された同国の小売統計から、市場予想を上回る伸びが確認された。物価統計からは
インフレ鈍化の兆しが示されていたが、再び堅調なデータが出たことで、引き締めペース減速が近い
との思惑が後退。更には、FRB高官がピーク金利の引き上げについて言及するなどタカ派姿勢を
改めて示したことで、リスク資産全般を下押し。ドルは強含み、メタル相場の重石となった。
ドル円は反発。堅調な小売統計のほか、FRB高官が引き締め継続の姿勢を表明したことで
米金利が上昇、ドル円も140円を上抜けた。
LME・為替推移
11/16 $8,357.25/mt → 11/18 $8,109.00/mt
11/16 139.30円/$ → 11/18 140.31円/$
2022
11.16
【銅建値】変更要因!11月16日より 3万円下げ 122万円/t
変更要因
米国のインフレ鈍化の兆候を受けた急伸から、週明けの銅相場は売り戻り圧力も強く、レンジ内を往来する動き。
昨日、中国の各種経済指標が発表され、ゼロコロナ政策の長期化により広範なセクターで打撃を受けていることが
鮮明になった。足元では感染拡大も伝えられており、政策堅持による同国経済への懸念が相場の重石となっている。
その後米国時間には10月PPIが発表され、先週のCPIに続きインフレ圧力の緩和が示された。これを好感して
ドルが下落、銅は買われる流れとなるも勢い続かず、在庫増加が嫌気されたこともあり、上値は重い。
ドル円は続落。CPI鈍化を受けたドル売り進行後、FRB高官が引き締め政策維持の姿勢を強調したことで反発
するも、昨日の米PPIを好感したドル売り優勢により、ドル円も下値を伸ばした。
LME・為替推移
11/14 $8,628.5/mt → 11/16 $8,357.25/mt
11/14 139.61円/$ → 11/16 139.30円/$
2022
11.14
【銅建値】変更要因!11月14日より 2万円上げ 125万円/t
変更要因
ドル安地合いで底堅さを保っていた銅相場は、米国のインフレ鈍化の兆候と中国のコロナ規制緩和を背景に急伸。
10日、注目されていた10月米CPIが発表され、前年比伸びが市場予想を下回ったほか、前月比でも減速が確認された。
このインフレ鈍化の兆候に、FRBによる利上げペース減速の可能性が意識され、広範な金融資産が大幅上昇、ドルは急落し、
市場はリスクオンムードに。更にはその翌日、中国が一部のコロナ規制緩和を発表すると、これを好感したコモディティ市場は
総じて上昇。ドル安と需要回復への期待が銅を含めたメタルの買いを誘った。
一方、米CPIを受けてドル円は急落。利上げペース減速への期待から米金利が急低下、ドルは全面安の様相となった。
日米金利差拡大が転換するとの思惑から円買いが強まったほか、中国コロナ規制緩和もリスク選好のドル売りを後押し、
ドル円は8月以来となる138.46円まで下げ幅を広げた。
LME・為替推移
11/9 $8,096.50/mt → 11/14 $8,628.5/mt
11/9 145.51円/$ → 11/14 139.61円/$
2022
11.09
【銅建値】変更要因!11月9日より 2万円下げ 123万円/t
変更要因
先週、中国がゼロコロナ政策を緩和するとの報道を受けて急反発した銅相場は、一転、
中国当局が厳格な政策を堅持する姿勢を改めて表明したことで、リスクラリーに拍車を
かけていた期待が剥落。週明けの相場は反落するも、米国の中間選挙投開票と10月CPI
発表を控え、市場には様子見ムードが広がっていた。その米中間選挙では共和党優勢が
伝えられており、政権と議会のねじれ状態により政策が中道寄りになるとの見方から、昨日は
米金利が低下、ドルは続落。更には、Brexitを巡るヘッドラインを好感したポンド・ユーロ高で
ドル売りが加速、メタルの買いを誘い、銅も底堅さを保った。
一方、米金利低下を受けてドル円は続落。米中間選挙の動向と米金利を睨みながらの
一進一退の展開となっている。
LME・為替推移
11/7 $8,196.00/mt → 11/9 $8,096.50/mt
11/7 146.93円/$ → 11/9 145.51円/$
2022
11.07
【銅建値】変更要因!11月7日より 8万円上げ 125万円/t
変更要因
中国のゼロコロナ政策緩和への期待とドルの大幅後退により銅相場は急伸。
先週の建値下落後、注目されていたFOMCでは、大方の予想通り0.75%の大幅利上げを決定、
利上げペース減速の可能性に触れつつも、FRB議長の会見では引き締めの長期化が示唆され、引き続き
タカ派姿勢が明白になった。これを受け、市場全般はリスクオフ、ドル買いも進行し、メタル相場を下押し。
ところが翌日4日、中国がゼロコロナ政策を緩和する方針と報じられると、需要回復への期待からコモディティ
全般で買い優勢となった。リスクセンチメントが改善した市場ではドルが売られる展開に。また、米国時間に
発表された10月米雇用統計は強弱入り混じる内容となったが、来月の利上げ幅縮小の可能性が意識され
ドルが下げ足を速めると、銅もサポートされ、$8,000/mtの節目を突破した。
FOMCを受けたドル高が一服した為替相場では、リスク資産全般が上昇する中、ドルが2020年3月以来の
大幅下落。米雇用統計発表後には金融当局者らが利上げペース縮小の可能性を示唆したこともあり、
ドル円も軟化していった。
LME・為替推移
11/1 $7,542.00/mt → 11/7 $8,196.00/mt
11/1 148.84円/$ → 11/7 146.93円/$
2022
11.01
【銅建値】変更要因!11月1日より 3万円下げ 117万円/t
変更要因
先週はドル下落を追い風に上伸した銅相場だが、その後、下げていた米金利とドルが上昇に転じ、
メタルの売りを誘った。欧米の経済指標からは依然として高いインフレ圧力が示されており、ECBは
前回に続き0.75%の利上げを決定、FRBも本日、明日の政策会合で再び大幅利上げを決定する
と見られている。
また中国では、製造業・非製造業の景況感を測る指数が10月に何れも縮小を示した。ゼロコロナ政策
堅持により同国経済の先行きに懸念が高まる中、これら弱いデータが銅相場にも重くのしかかった模様。
介入への警戒感が広がっていたドル円は、先週末の日銀政策決定会合後に荒い値動きとなった。
政策内容自体にサプライズはなかったものの、その後の日銀総裁の会見で大規模な緩和策が当面必要
であるとの立場を明確にすると、市場では円売り材料と見なされる展開に。昨日もドル円は強含み、
FOMCでの大幅利上げを控え、米金利とドルの巻き戻しが進んだ。
LME・為替推移
10/27 $7,889.50/mt → 11/1 $7,542.00/mt
10/27 146.41円/$ → 11/1 148.84円/$
2022
10.27
【銅建値】変更要因!10月27日より 1万円上げ 120万円/t
変更要因
3日前の建値変更から銅相場は続伸。異例の3期目続投が決まった中国習政権下での
政策への不安から市場リスクが意識され、銅は下落する場面が見られた。しかし、その後、
米国で低調な経済指標の発表が相次ぎ、金融引き締めの影響が経済に現われつつあることが
示唆された。FRBが利上げペースを減速させる可能性が意識されると、米金利は低下、ドルは
3週間ぶり水準に後退。また、英国では経済安定化を重視する新首相が就任したことで、
ポンドやユーロは大幅高へ。これらによるドル下落が銅を含むメタル相場を押し上げた。
一方、ドル円は下落。ポンド買いの進行や米経済指標の悪化を受けたドル売り地合いの中、
ドル円も下げ幅を広げた。24日朝方には、政府・日銀が前週末に続き再び覆面介入を実施
したとも疑われており、介入への警戒感から、円売り投機筋が手控えているとの見方もある。
LME・為替推移
10/24 $7,773.50/mt → 10/27 $7,889.50/mt
10/24 149.64円/$ → 10/27 146.41円/$
2022
10.24
【銅建値】変更要因!10月24日より 2万円上げ 119万円/t
変更要因
前回の建値下落後、英首相の辞任発表を受けた対ポンド・ユーロでのドル売り優勢を背景に銅相場は反発した。
21日には、一部米メディアが利上げ減速の見通しを報じたことで米金利が下げに転じたほか、日本政府・日銀が
再び円買いドル売り介入に踏み切ったと見られ、ドル安が進行。これに支えられて銅相場も騰勢を強める格好となった。
米金利上昇を背景に連日高値更新したドル円は、152円に接近した21日のNY時間、政府・日銀による
覆面介入で146円台前半まで急反落。しかし、その後に値を戻し、週明けは円の戻り売りが先行、荒い値動きと
なっている。主要各国が利上げを進める一方で日銀が超緩和的な政策を維持する限り、介入の効果は限定的と見られる。
LME・為替推移
10/19 $7,462.00/mt → 10/24 $7,773.50/mt
10/19 149.92円/$ → 10/24 149.64円/$
2022
10.20
【銅建値】変更要因!10月20日より 2万円下げ 117万円/t
変更要因
金融引き締めによるリセッション懸念とドル高地合いが重石となる中、銅相場は下落。
先週の米CPIに続き、英国やユーロ圏でも加速するインフレ圧力が示され、大幅利上げ継続による
経済の更なる減速懸念が高まった。ポンドとユーロは下落、進行するドル高がメタル相場を下押し。
また、共産党大会開催中の中国では、ゼロコロナ政策堅持を主張しているほか、Q3 GDP発表が
延期されている。党大会中にネガティブな統計が発表されるのを避けたとの憶測も広がっており、
中国の需要見通し弱含みが軟化材料となっている。
一方、ドル円は高値を連日更新。世界的に根強いインフレ圧力が示され、経済のハードランディング
懸念が広がる中、米金融当局者のタカ派発言も続き、米金利は一段と上昇、ドル買いが強まっている。
ドル円は節目となる150円に迫り、介入への警戒感も高まる。
LME・為替推移
10/14 $7,676.00/mt → 10/19 $7,462.00/mt
10/14 148.64円/$ → 10/19 149.92円/$
2022
10.17
【銅建値】変更要因!10月17日より 2万円上げ 119万円/t
変更要因
主要国の金融政策引き締めによる景気後退懸念から銅相場は上値が重い一方、ドル円の上昇圧力が
国内建値を押し上げた。
前回の建値上昇以降、米国では金融引き締め継続への見通しを後押しする経済指標が相次いだ。
堅調な雇用統計とインフレ圧力の根強さを示す指標は、一段と積極的な利上げを迫る内容となり、
FRBによる方向転換のタイミングは先送りされるとの見方が強まった。大幅利上げ継続の公算による
ドル高地合いに加え、リスク資産全般の売りに押されるかたちで銅相場も上値が重い。
インフレピークアウトの兆しが見えない中、米金利が上昇、ドル円は急伸。米金融当局者からはタカ派発言
が相次ぐ一方、日銀総裁は緩和継続を改めて表明、ドル高円安を加速させている。先週14日には、
英国の大型減税案を巡る混乱を嫌気したドル買い進行に加え、米インフレ期待の上昇がデータで示された
こともあり、ドル円は一時148.86円と32年ぶりの高値を更新。本邦当局者からは円安牽制発言が出て
おり、介入への警戒感はあるものの、政策スタンスの差は堅い。
LME・為替推移
10/4 $7,796.50/mt → 10/14 $7,676.00/mt
10/4 144.11円/$ → 10/14 148.64円/$
2022
10.05
【銅建値】変更要因!10月5日より 2万円上げ 117万円/t
変更要因
世界的な金融引き締めへの流れとそれに伴う景気後退懸念から弱いセンチメントが続いていた銅相場だが、
米国の製造業・雇用関連指標で軟調な結果が出たことを受けて、FRBが利上げ継続姿勢を緩めるのでは
との見方が浮上。米金利低下、ドル急落、株式も大幅反発するなどリスクオン地合いとなった。更には、豪中銀が
予想外に利上げ幅を縮小するというハト派サプライズも手伝い、金融引き締め減速への思惑からドル売りが加速。
このドル大幅下落とセンチメント改善がサポートし銅相場は上値を伸ばした。
利上げペース後退への期待から強まったドル売り地合いでドル円も下落。しかし、日米金利差拡大の流れ自体は
変わらず、ドルの動きは底堅い。
LME・為替推移
9/30 $7,639.00/mt → 10/4 $7,796.50/mt
9/30 144.93円/$ → 10/4 144.11円/$
2022
10.03
【銅建値】変更要因!10月3日より 2万円上げ 115万円/t
変更要因
主要国中銀の積極的な利上げ政策と欧州のエネルギー危機で世界的な景気後退懸念が高まっていたところに、
英新政権による財源裏付けのない大型減税案発表で、先週の市場はリスクオフ一色。その後、英中銀が国債購入
の介入を発表すると、金融市場は一先ず落ち着きを取り戻した。米国債も買い戻しが活発化、2008年以来の
水準に達していた米金利は急低下しドルが全面安、銅相場を押し上げた。また、LMEがロシア産金属の取引停止
を協議するとの報道が出るとメタル相場は軒並み上昇する展開となった。しかし、その後に発表された9月ユーロ圏
CPIは前年比10%と大幅上昇を示しており、ECBによる利上げ圧力は高まっている。英中銀の動きも長続きしない
リリーフラリーであり、インフレ高進や利上げ懸念により市場のセンチメントは弱気なままである。
英国債・ポンド売りを背景にドル高地合いとなる中、英中金の介入を受けて一旦はドル円も下落。しかし、米金融
当局者からは利上げ継続のサインが発信されており、米経済指標からもFRBの引き締め継続をサポートする内容が
伺われた。米金利も反転上昇しており、ドル買い優勢となっている。
LME・為替推移
9/23 $7,550.50/mt → 9/30 $7,639.00/mt
9/23 143.53円/$ → 9/30 144.93円/$
2022
09.26
【銅建値】変更要因!9月26日より 4万円下げ 113万円/t
変更要因
先週は各国中銀の政策決定が行われ、注目されていたFOMCでは大方の予想どおり3会合連続となる
0.75%の大幅利上げが決定された。欧州、アジアの複数国でも利上げ決定が相次ぎ、金融当局者らが
経済成長を犠牲にしてでもインフレ抑制を優先する姿勢が改めて鮮明になった。景気後退懸念から、金融
市場ではリスク資産が売られ、ベースメタルも総じて下落。幅広い金融資産が下げる中、ドルは逃避需要を
集めて全面高へ。欧州では、経済指標から同域経済の不振が改めて示されるとユーロが大きく売られた。
更には、英国が大規模な減税策を打ち出すと財政悪化への懸念からポンドが一気に売り込まれる展開に。
高まるリスクオフムードとドル全面高に押され、銅相場は大幅下落となった。
各国の金融政策決定で為替相場は大きく動揺した。主要国の利上げが相次ぐ一方、22日、日銀が金融
緩和継続を決めるとドル円は146円に迫る水準に上昇。これを受けて政府・日銀は24年ぶりの円買いドル売り
介入に踏み切り、一時は5円近くの下落を見せたが、まもなく反発。その後も英国の大規模減税方針を受けて
ポンドが急落する中、米金利の上昇も相まってドル買いが強まり、ドル円も高値圏に戻している。
LME・為替推移
9/20 $7,822.00/mt → 9/23 $7,550.50/mt
9/20 143.69円/$ → 9/23 143.53円/$
2022
09.21
【銅建値】変更要因!9月21日より 1万円下げ 117万円/t
変更要因
8月米CPIを受けた先週の急落後、市場のリスクオフムードは続き、本日のFOMC会合結果を控えて銅相場も方向感見え難い動き。
市場では0.75%利上げが織り込まれており、米金利は上昇、ドル高地合いがコモディティ相場を圧迫している。
FRBによる大幅利上げの見通しから米金利が上昇する中、ドル買い優勢は続き、対円でも上げ幅を広げている。
今週は米国のほか、欧州の複数国でも政策決定が予定されており、利上げが実施される見込み。
一方、22日の日銀政策決定会合では緩和政策の維持が見込まれており、各国の利上げを受けて
一段の円売りが進行した場合、日本の金融当局による対応が注目される。
LME・為替推移
9/14 $7,906.50/mt → 9/20 $7,822.00/mt
9/14 142.99円/$ → 9/20 143.69円/$
2022
09.15
【銅建値】変更要因!9月15日より 3万円下げ 118万円/t
変更要因
米金融政策の先行きを巡る手掛かりとして注目されていた8月CPIが13日に発表され、
市場予想を上回る伸びが確認された。インフレピークアウトかとの楽観も出ていただけに、
意表をつく結果に来週FOMCでの大幅利上げが確実視され、市場は株価急落、ドル独歩高に。
好転していたセンチメントは一気に冷え込み、銅を含むベースメタルも急速に売り込まれた。
昨日は若干のドル後退や8月米PPIの伸び鈍化が確認されたことで、銅は$7,800台の
レンジ推移となったが、景気後退への警戒感から上値は重い。
ドル円は急伸後に反落。米CPIの結果を受けて再び145円に迫る展開となったが、
昨日、財務省当局者らの口先介入や日銀がレートチェック実施との報道もあり円が
買い戻される地合いとなった。
LME・為替推移
9/12 $8,171.00/mt → 9/14 $7,906.50/mt
9/12 142.74円/$ → 9/14 142.99円/$
2022
09.13
【銅建値】変更要因!9月13日より 2万円上げ 121万円/t
変更要因
現物市場のタイト感は意識されつつも方向感見え難い地合いが続いていた銅相場だか、ドル下落を背景に続伸。
8日にECBが大幅利上げを決定し、その後も当局者のタカ派発言が相次ぐと、欧州の利上げ継続が意識され
ユーロが大幅上昇。更には、急速な円安に対する日銀総裁からの牽制発言で円には買い戻しが見られた。
これら動きによりドル指数は先週つけた過去最高水準から反落、メタル相場をサポートした。しかし、来週予定されている
FOMCでの政策決定を前に重要指標となる8月米CPIの発表を本日に控え、様子見姿勢から上値は限定的。
ドル円は反落。日銀総裁による円安牽制発言で円買いが進んだほか、米インフレがピークに近付いているとの楽観や
ユーロ買い優勢も相俟ってドルの重しとなった。
LME・為替推移
9/8 $8,000.50/mt → 9/12 $8,171.00/mt
9/8 143.99円/$ → 9/12 142.74円/$
2022
09.09
【銅建値】変更要因!9月9日より 3万円上げ 119万円/t
変更要因
インフレ圧力や主要国中銀の政策引き締め観測によるリセッション懸念が引き続きメタル相場の
重石となる中、銅も方向感が見え難い地合いが継続。昨日はECBが予想どおり大幅利上げを
決定したことに加え、FRB議長がインフレ抑制への強いコミットを改めて示し、市場を再びリスクオフに
傾かせている。一方、銅の現物需給は引き締まりが意識され、期先物に対する現物のプレミアムが
急拡大。経済への逆風にも関わらず、現物市場の堅調さが示された。
一昨日、145円に迫る急伸を見せたドル円は、昨日の財務省・日銀・金融庁による三者会合実施
との報道で円が買い戻される場面があった。しかし、FRB議長のタカ派発言を受けて米金利が上昇、
ドル買い圧力が戻り堅調さを保った。
LME・為替推移
9/6 $7,750.50/mt → 9/8 $8,000.50/mt
9/6 143.32円/$ → 9/8 143.99円/$
2022
09.07
【銅建値】変更要因!9月7日より 4万円上げ 116万円/t
変更要因
米欧主要国中銀の大幅利上げ観測、更には深刻化する欧州のエネルギー供給不安による
景気後退懸念からドル高地合いが続き、依然としてメタル相場の上値を抑えている。
昨日は欧州通貨の買い戻しでドルが一時後退したほか、中国政府がインフラ投資による
景気支援策強化を示したことが好感されたこともあり、銅相場は$7,700/mt台に乗せた。
しかし、その後のドル反発に押されて上値重く、小幅レンジを往来する動きとなった。
ドル円は24年ぶり高値を連日更新し143円台に到達。昨日は豪中銀が追加利上げを決定、
このあとにECB、カナダ、FRBの政策決定を控え、いずれも大幅利上げが予想されている。
緩和スタンスを維持する日銀との金利差拡大が意識され、円は独歩安の展開に。為替介入には
距離があると見られ、円売りの流れは止まらず、円の年初来下落率は20%を超えている。
LME・為替推移
9/2 $7,626.00/mt → 9/6 $7,750.50/mt
9/2 140.50円/$ → 9/6 143.32円/$
2022
09.05
【銅建値】変更要因!9月5日より 2万円下げ 112万円/t
変更要因
FRB議長がインフレ抑制を実現するまで利上げを継続するとの姿勢を鮮明にして以降、ドル高進行と共に
リスク資産には下げ圧力がかかっていた。更に中国では、四川省成都市のロックダウン入りが発表され、同国の
経済動向、需要への懸念からメタル全般が売り優勢に。銅も大きく売られ、1ヶ月ぶり安値付近まで下落。
その中、注目されていた8月米雇用統計が発表。労働需給逼迫の緩和期待を示す結果であったことから、
FRBによる積極的利上げ観測が幾分後退、銅は買い戻される場面も見られた。しかし、景気後退懸念は
依然根強く、上値重いままレンジ内を往来する動きとなった。
一方、米金利上昇が続く中、底堅い経済指標にも支えられ、ドル円は140円を上抜けて続伸。米雇用統計
を受けて、その比較的穏当な内容から一時は下落するも、FRBのタカ派姿勢に対する見方は大きく変わらず、
1998年以来の高値140.80円まで反発する動きを見せた。
LME・為替推移
8/31 $7,853.00/mt → 9/2 $7,626.00/mt
8/31 139.29円/$ → 9/2 140.50円/$
2022
09.01
【銅建値】変更要因!9月1日より 3万円下げ 114万円/t
変更要因
8/26、注目されていた年次シンポジウムにおいて、FRB議長は金融引き締め継続の姿勢を明らかにし、
近く方針転換されるとの市場の見方を牽制した。景気抑制的な政策が必要であることを改めて認識
させたことで市場はリスク資産全面安、ドル大幅高で反応。その後も米欧金融当局者のタカ派発言が
相次ぐと、利上げの加速・長期化観測から資源需要を削ぐとの懸念が強まり非鉄全般で売り優勢、
銅相場も続落となった。米欧の金融引き締めや欧州のエネルギー危機、更には中国の長引くゼロコロナ
政策がコモディティの弱材料となっている。
米金融政策の引き締め継続が示されたことでドル円は急伸。米金利が上昇する中、金融緩和を続ける
日銀との内外政策格差を意識した円売りが強まり、139円台に乗せている。
LME・為替推移
8/25 $8,196.00/mt → 8/31 $7,853.00/mt
8/25 136.68円/$ → 8/31 139.29円/$
2022
08.26
【銅建値】変更要因!8月26日より 1万円上げ 117万円/t
変更要因
本日開催される年次シンポジウムでのFRB議長の発言を控え、今週に入り方向感見え難く
レンジ推移が続いていた銅相場だが、昨日、中国が新たな景気刺激策を公表したことを手掛かりに上昇。
度重なるロックダウンや不動産セクターの危機で低迷する経済を支える為、中国政府はインフラ投資や
国有電力会社への支援策を含む政策パッケージを発表した。同国の金属需要を後押しするとの期待から
銅価は一段高に。また、米金利低下を受けたドル安もサポートとなった。
続伸していたドル円は反落。強弱入り混じる米経済指標や米金融当局者の発言を背景に反発と反落を
繰り返していたが、昨日の米金利低下を受けて下落となった。
LME・為替推移
8/22 $8,117.00/mt → 8/25 $8,196.00/mt
8/22 137.66円/$ → 8/25 136.68円/$
2022
08.23
【銅建値】変更要因!8月23日より 2万円上げ 116万円/t
変更要因
ドル高地合いに上値を抑えられていた銅相場は、昨日のアジア時間、中国人民銀が先週に続く
金融緩和措置を打ち出したことや、中国政府が低迷する不動産セクターへの公的支援を実施する
との報道を好感して上昇した。しかし、その後、独連銀総裁がエネルギー情勢の悪化を背景にリセッション
入りする可能性について警鐘を鳴らすと、欧州最大の経済大国の苦境が浮き彫りになり、ユーロ・ドルが
20年ぶり安値に急落。このユーロ安が重しとなるも、在庫水準が低下していることも意識され、銅相場は
底堅さを保った。
ドル円は1ヶ月ぶり高値に続伸。エネルギー価格高騰による欧州景気への懸念を背景に、対ユーロを
中心にドル買いが進む中、ドル円も上昇。更には、FRB議長が政策方針を示す場として知られる年次
シンポジウムを26日に控え、市場ではタカ派的スタンスが改めて示されるとの観測から米金利が上昇、
ドル円は上値を伸ばした。
LME・為替推移
8/18 $8,059.00/mt → 8/22 $8,117.00/mt
8/18 135.98円/$ → 8/22 137.66円/$
2022
08.19
【銅建値】変更要因!8月19日より 3万円上げ 114万円/t
変更要因
先週の銅相場は軟調にスタート。週明け発表された中国の各種経済指標は軒並み弱い結果となり、
同国経済の不振が浮き彫りになった。これを受け、中国人民銀が予想外の利下げに踏み切ると、
銅相場には幾分買い戻しの動きが見られるも、景気減速と需要懸念が意識されたことで相場への重石に。
また、同日発表の米製造業景況指数の大幅悪化も相まって、逃避需要からドルが上昇、コモディティへの
下押し圧力となった。
その後もドル高地合いを背景に上値重く推移。市場では米国金融政策の軌道を見極める展開となる中、
18日、堅調な米経済統計が示されるとドル買いが加速。一方、欧州では深刻なエネルギー危機が意識
されており、電力コスト高騰によるベースメタルの供給懸念が高まっている。ドル高による売り圧力と供給懸念
による下支えに挟まれた展開となった。
ドル円は続伸。米金利の上昇に連れてドル円は上げ幅を広げる中、統計データから米経済の堅調さが
示されたことで、大幅利上げが改めて意識され、ドル買い優勢となった。
LME・為替推移
8/11 $8,165.50/mt → 8/15 $7,986.50/mt → 8/18 $8,059.00/mt
8/11 132.97円/$ → 8/15 133.15円/$ → 8/18 135.98円/$
2022
08.16
【銅建値】変更要因!8月16日より 3万円下げ 111万円/t
LME・為替推移
8/11 $8,165.50/mt → 8/15 $7,986.50/mt
8/11 132.97円/$ → 8/15 133.15円/$
2022
08.12
【銅建値】変更要因!8月12日より 3万円上げ 114万円/t
変更要因
米雇用統計の大幅改善を受けて底堅い動きを保っていた銅相場は、米インフレ指標の鈍化を受けて
リスク選好が強まったほか、供給懸念の高まりも相まって6月以来の高値に上伸した。
10日発表された米7月CPIは市場予想以上の伸び鈍化となり、続いて同月PPIからもインフレ圧力の
緩和が示された。これを受けて、FRBが当面より利上げ幅を抑える可能性があるとの観測が強まり、
センチメントが改善。また、CPIに反応してドルが全面安で急落したことによる割安感もメタル相場を支えた。
中国では、熱波による電力不足でメタル生産に影響が出ている。エネルギー危機の打撃を受ける欧州に
加えて中国での供給懸念も意識された。
米CPIの結果を受けてドル円は急落。一時131円台後半まで下落する場面も見られたが、米金利上昇
に連れて133円台を回復した。インフレ圧力の鈍化が指標で示されたものの、依然として高水準であり、
FRBの利上げ軌道は維持されると見られる。
LME・為替推移
8/5 $7,898.00/mt → 8/11 $8,165.50/mt
8/5 135.15円/$ → 8/11 132.97円/$
2022
08.08
【銅建値】変更要因!8月8日より 2万円上げ 111万円/t
変更要因
米欧、中国の景気後退懸念が重石となる地合いが続く中、地政学的緊張の高まりという
新たな下振れリスクが加わり、先週の銅相場を圧迫していた。そして5日、米国の利上げ軌道
に関する一段の手掛かりを求めて注目されていた7月米雇用統計が発表された。市場予想を
上回る大幅な伸びが示されると、米経済のリセッション懸念が和らぎ、銅相場は上昇して反応。
一方で、FRBがインフレ抑制に向けて積極姿勢を維持するとの見方が強まったことでドルが急伸、
銅は戻り売りへ。売り一巡後は、景気後退懸念の緩和が再び意識され、底堅さを見せた。
主要国経済の減速懸念に加え、米中の緊迫化と原油安を背景に下落していたドル円は、
力強い米雇用統計を受けて急伸。利上げ期待が戻ったことにより米金利が上昇、ドルは全面高
の様相となった。
LME・為替推移
8/2 $7,772.50/mt → 8/5 $7,898.00/mt
8/2 133.26円/$ → 8/5 135.15円/$
2022
08.03
【銅建値】変更要因!8月3日より 2万円下げ 109万円/t
変更要因
先週に3週間ぶりの高値をつけた銅相場は週明けより続落。中国、米国、ユーロ圏の製造業景況指数が
軒並み悪化し、コロナ感染再燃や金融引き締め、インフレによる経済減速が浮き彫りになったことでベース
メタルの重しとなっている。更には昨日、米下院議長の訪台を巡る米中の緊張高まりで市場はリスクオフムードに。
警戒感から銅も売り優勢となったほか、リスク回避によるドル買い地合いも相場の上値を抑えた。
ドル円は一時130円台を付けて2ヶ月ぶりの安値水準となったのち、反発した。米景気の減速を示す指標が
相次いだことで円の買い戻しが進んでいた中、米中関係の緊迫化で有事の円買いが進行。しかしその後、
FRB高官のタカ派発言を受けて米金利が急伸すると、ドル円は反発し133円台に上値を伸ばしている。
LME・為替推移
7/29 $7,953.00/mt → 8/2 $7,772.50/mt
7/29 133.52円/$ → 8/2 133.26円/$
2022
08.01
【銅建値】変更要因!8月1日より 3万円上げ 111万円/t
変更要因
LME銅相場は大幅続伸。注目されていた7/27のFOMCでは、大方の予想通り0.75%の
利上げを決定。前月に続く大幅な利上げ幅で約40年ぶりの引き上げ水準となるも、一部で
予想されていた1%の利上げは見送られ、市場のサプライズとはならなかった。一方で、FRB議長は、
利上げペースを緩めていくことを示唆。政策引き締めの終了が視野に入っているとの楽観から市場は
リスクオンに転じ、ドルは全面安に。更にはその翌日発表された米4-6月GDPが予想外の2期連続
のマイナス成長となると、リセッション懸念の高まりから大幅な利上げ観測が後退、ドル売り地合いが
進行し、銅相場は大幅上伸した。
一方でドル円は急落。FOMCと米GDPの結果を受けた米金利先高観測の後退により、先週末の
ドル円は一時133円を割れる展開に。3日間で5円近くのドル安・円高が進んだ。
LME・為替推移
7/26 $7,545.00/mt → 7/29 $7,953.00/mt
7/26 136.95円/$ → 7/29 133.52円/$
2022
07.27
【銅建値】変更要因!7月27日より 3万円上げ 108万円/t
変更要因
前回の建値下落後、銅相場は大幅上昇。先週から続くドル下落が相場上昇に寄与する中、
中国政府が不動産セクター支援の為の刺激策を発表。建材需要への期待から非鉄相場を
サポートした。更には、昨日ロシアが欧州向け天然ガス供給の削減を発表すると、メタル生産への
影響による供給懸念が再燃し買いが入った模様。一方で、このエネルギー危機は景気後退が
意識される材料でもあることから、上値は限定的と見られる。その後、この発表を受けて天然ガス
価格が急騰、欧州経済の減速懸念からユーロ売りが進みドルが反発すると上げ幅を縮小した。
ドル円は、欧米の景況感悪化を背景にリスク回避の円買いが強まる中で下落。天然ガス供給
制限によるユーロ売りや冴えない米経済指標も円買いの要因に。本日のFOMCの結果を控え、
市場では前回に続く大幅利上げが織り込まれているが、タカ派サプライズがないかに注目。
LME・為替推移
7/21 $7,297.50/mt → 7/26 $7,545.00/mt
7/21 137.44円/$ → 7/26 136.95円/$
2022
07.26
【銅建値】変更要因!7月26日より 6万円上げ 111万円/t
コロナ変異株感染拡大を巡る懸念から下押しされていた銅相場だが、先週の建値下落後は、米国市場で予想を上回る好調な企業決算が相次いだことで、米株上昇と逃避需要減退によるドル下落でサポートされていた。
更には、ECBが金融緩和政策の継続を表明したことを受けて続伸。
23日も強い米株市場を背景にリスクオン地合は続き、銅相場も上伸した。
また、米金利上昇やリスク選好を背景に円売り圧力が強まったことも国内建値を押し上げた。
LME・為替推移
7/19 $9,167.25/t → 7/23 $9,620.50/t
7/19 109.56円/$ → 7/23 110.62円/$
2022
07.22
【銅建値】変更要因!7月22日より 2万円下げ 105万円/t
変更要因
銅相場は今週に入り最近の大幅下落を一部取り戻していたが、依然として世界的な金融引き締め、
欧州の天然ガス危機、中国不動産市場の混乱による需要懸念に見舞われ、上値重い展開が続いて
いる。インフレ高進の中、昨日ECBは11年ぶりの利上げに踏み切った。予想を上回る大幅利上げに
ユーロ買い・ドル売りが進んだことで銅価は上昇する場面が見られるも、その後反落。方向感が見え難い
地合いとなっている。
ドル円は下落。日銀は昨日の政策決定会合において、大方の予想どおり緩和維持を決定。日銀総裁の
利上げ否定発言もあり、円売り優勢となったが、その後のECBによる利上げ決定と低調な米経済指標を
受けて米金利が低下するとドル円は急落した。
LME・為替推移
7/18 $7,386.50/mt → 7/21 $7,297.50/mt
7/18 138.33円/$ → 7/21 137.44円/$
2022
07.20
【銅建値】変更要因!7月20日より 3万円下げ 105万円/t
先週の建値上昇後、FRB議長が景気刺激策を維持する考えを示し、早期テーパリングの観測が後退したことで銅相場を下支えしていた。
方向感の見えづらい値動きとなっていたが、昨日19日、コロナウイルス変異株感染拡大が世界経済の回復を妨げるとの懸念が広がりリスクオフムードに。
世界的な株価大幅下落と共に非鉄金属も売られていった。
リスク回避地合いが強まる中、ドル、円は共に買われる展開となったが、米長期金利が大幅低下すると対円でドル売りが優勢となり、ドル円は続落。
これらにより国内建値は下落となった。
2022
07.19
【銅建値】変更要因!7月19日より 2万円上げ 107万円/t
変更要因
注目されていた6月米CPIが発表され、前年同月比9.1%上昇と1981年以来の高インフレ水準
が示された。これを受け、FRBが一段と積極的な政策引き締めを行うとの観測が高まりドル高が進行、
銅相場は値を切り下げていった。更には、中国の第2四半期GDP成長率から同国の経済減速が
鮮明になると、銅価は2020年11月以来となる$7,000/mtを割り込む展開に。その後、FRBの
大幅利上げ観測がやや後退しドルが軟化したことに加え、中国規制当局が不動産市場の安定化に
向けた刺激策を打ち出したこともサポートとなり反発。しかし、中国の景気回復の弱さや欧米金融当局
のタカ派姿勢、欧州のエネルギー危機によりメタルの需要見通しは弱含んでいる。
ドル円は、米CPI発表後に今月FOMCでの1.00%利上げを織り込む中、上値を伸ばし、一時139円
を突破。その後、米金融当局者の発言や経済指標を受けて過度な利上げ観測が後退すると反落している。
LME・為替推移
7/12 $7,291.50/mt → 7/18 $7,386.50/mt
7/12 136.82円/$ → 7/18 138.33円/$
2022
07.14
【銅建値】変更要因!7月14日より 1万円上げ 108万円/t
前回の建値下落後、中国金融当局が預金準備率の引き下げを決定。国内経済
成長の支援に動いたことを背景に非鉄相場は全般に持ち直した。一方、この決定は
同国の景気回復の足取りの鈍さを映したものであるとも捉えられており、上値を抑えて
いる。そして昨日7/13、注目されていた6月米CPIが発表され、市場予想を上回る
高い伸びを示した。これによりFRBの金融引き締め観測が意識され、米金利上昇に
歩調を合わせてドルも全面高に。銅相場には下押し圧力となるも、ドル円も反発し、
国内建値は上昇となった。
LME・為替推移
7/8 $9,308.50/t → 7/13 $9,380.50/t
7/8 109.93円/$ → 7/13 110.70円/$
2022
07.13
【銅建値】変更要因!7月13日より 5万円下げ 105万円/t
変更要因
今週に入り銅相場は続落し、下値を切り下げている。中国政府が景気刺激策を打ち出したことで
先週の銅相場は反発したものの、需要回復に対して懐疑的な見方が広がっている。中国国内の
コロナ感染再拡大も嫌気されており、市場のリスクオフムードからメタル全般に軟調推移。
また、ドル高地合いが下押し圧力となっているほか、昨日は需要懸念からくる原油の大幅安もリスク
テーク意欲減退に繋がった。
ドル円は続伸。週明けの11日、参院選の結果を受けて日銀による金融緩和政策の継続が意識
されたことから円売り優勢となり、ドル円は24年ぶり高値となる137円後半まで上げ幅を広げた。
その後の原油安により円買いが強まったものの、依然ドル高地合いが続いている。
LME・為替推移
7/8 $7,779.50/mt → 7/12 $7,291.50/mt
7/8 136.29円/$ → 7/12 136.82円/$
2022
07.11
【銅建値】変更要因!7月11日より 2万円上げ 110万円/t
変更要因
先週続落していた銅相場だが、7日、中国政府が1兆5000億元規模の景気支援策により
インフラ投資の加速を検討していると報じられると、売り込まれていた銅の需要見通しが改善し、
大半のメタルと共に急伸。しかし、センチメント改善も束の間、中国でのコロナ感染が急増する中、
需要下押し懸念は根強く、小幅反落している。
ドル円は反発。6月米雇用統計が発表され、市場予想を上回る結果が示されると、FRBによる
積極的な利上げ観測が強まり、米金利が急伸、ドル円も上昇する流れとなった。
LME・為替推移
7/6 $7,639.50/mt → 7/8 $7,779.50/mt
7/6 135.97円/$ → 7/8 136.29円/$
2022
07.09
【銅建値】変更要因!7月9日より 3万円下げ 107万円/t
前回の建値上昇後、各国・地域当局が経済回復へのリスクを示唆したほか、コロナ変異株感染拡大で成長見通しを巡る懸念が高まり、銅相場は下落した。
7日発表の米FOMC議事要旨や昨日発表されたECBのインフレ目標引き上げにおいては、景気回復を巡る不確実性が示された。
また、中国当局は預金準備率引き下げにより流動性提供を強化することを示唆。これら当局が経済減速に警戒感を高めている様子が伺える中、コロナ変異株感染拡大への懸念も重なりリスクオフとなっている。
このリスク回避はドル円相場にもおよび、米株下落、米金利低下でドル円は3週間余り続いた高水準を離れ、国内建値を下押した。
LME・為替推移
7/5 $9,492.00/t → 7/8 $9,308.50/t
7/5 110.97円/$ → 7/8 109.93円/$
2022
07.07
【銅建値】変更要因!7月7日より 5万円下げ 108万円/t
変更要因
世界的な景気後退懸念が引き続きメタル需要見通しへの重しとなり、相場への下押し圧力が続いている。
銅は僅か4ヶ月前に記録した史上最高値から下落を続け、2020年11月以来の安値を付けた。
米国の景気減速、中国でのコロナ感染再拡大のほか、ユーロ圏経済指標から明らかになった景気減速や
天然ガス急騰で強まるエネルギー危機等、欧州経済のリセッション入りも懸念され、需要への脅威が広がっている。
また、逃避先としてのドル買いに加え、ユーロ売りによるドル急伸もメタル相場の下押し材料と見られる。
リスクオフの中、ドル円は方向感を欠いた動き。景気減速懸念による原油急落を背景に円買いが強まるも、
その後の米金利上昇に連れてドル反発。安全資産を求める動きからドル・円ともに買われるが、方向感に乏しい。
LME・為替推移
7/4 $7,979.00/mt → 7/6 $7,639.50/mt
7/4 136.00円/$ → 7/6 135.97円/$
2022
07.06
【銅建値】変更要因!7月6日より 1万円上げ 110万円/t
前回6/25の建値上昇後、強弱材料が入り混じった銅相場は動意薄い展開が続いていた。
中国の製造業指標で商品需要の底堅さが示されたことで相場をサポートした一方、コロナウイルス変異株感染拡大への懸念からなるリスク回避の高まり、良好な米雇用・製造関連指標を受けたテーパリングへの警戒感からドルが上昇し銅価は上値を抑えられた。
そして注目されていた米6月雇用統計が先週末に発表。雇用者数は10ヶ月ぶりの大幅増となるも失業率が上昇したことを受け、金融緩和政策の早期シフトへの警戒感が後退、ドル反落も相まって銅相場は2週間ぶりの高値を付けた。
LME・為替推移
6/24 $9,447.00/t → 7/5 $9,492.00/t
6/24 111.03円/$ → 7/5 110.97円/$
2022
07.05
【銅建値】変更要因!7月5日より 4万円下げ 113万円/t
変更要因
世界的な景気減速懸念がベースメタル全般への打撃となる中、銅相場は2021年2月以来の
$8,000/t 割れに下落。6月のユーロ圏CPIは市場予想を上回る伸びを見せ、ECBによる大幅
利上げ観測が強まっている。また、米国では6月製造業景況指数が2年ぶり低水準となり、景気
への懸念が更に悪化。欧米景気のハードランディング観測に加え、中国の景気回復の弱さが需要の
落ち込みを相殺できないとの懸念からリスクオフ的な売りに繋がっている。ただ、節目の$8,000割れ
では押し目買いも入る状況。
ドル円は、低調な米経済指標を受けて米金利が急低下したことにより134円台後半まで下押し
されたが、その後の原油高によるドル需要にも支えられ反発した。
LME・為替推移
6/30 $8,250.00/mt → 7/4 $7,979.00/mt
6/30 135.89円/$ → 7/4 136.00円/$
2022
07.01
【銅建値】変更要因!7月1日より 1万円下げ 117万円/t
変更要因
インフレ抑制に向けた主要国中銀の政策引き締めにより経済のソフトランディングは困難との見方が強まる中、
今週も銅相場は上値重い推移となった。中国の行動規制緩和を巡る楽観で反発する場面も見られたが、
米経済統計からインフレや利上げによる景気の足取りの弱さが示されるとリスクオフムードが再燃、銅相場は
一時の上げを消す展開に。更には、FRB議長が景気後退よりもインフレ抑制を優先する姿勢を繰り返した
ことでドル高が進行、相場の重しとなった。
ドル高地合いが続く為替相場では、FRB議長の発言を受けてドル円が一時24年ぶり高値となる137円に上伸。
しかし、その後の経済指標から景気減速懸念が高まると、株価が下落し米金利は低下、ドル売りが強まった。
LME・為替推移
6/23 $8,341.50/mt → 6/30 $8,250.00/mt
6/23 134.95円/$ → 6/30 135.89円/$
2022
06.25
【銅建値】変更要因!6月25日より 2万円上げ 109万円/t
FRB議長発言を受けて市場では早期利上げへの警戒感が和らいでいた中、中国当局が商品相場抑制策として非鉄金属の国家備蓄を放出する計画について詳細を発表した。
当初計画が浮上した際は需給緩みの見通しから銅相場は急落したが、この詳細発表が
市場予想よりも小規模に留まったことで相場を支えた。
更に昨日6/24には、米バイデン政権がインフラ投資計画で超党派グループと合意したと発表。これを受け、米景気回復が更に進むとの楽観が広がり銅価は上伸した。
また、米金融引き締め前倒し観測を受けて米長期金利が上昇したことからドル円相場は
111円/ドルを試す展開に上昇している。
LME・為替推移
6/22 $9,258.00/t → 6/24 $9,447.00/t
6/22 110.74円/$ → 6/24 111.03円/$
2022
06.24
【銅建値】変更要因!6月24日より 9万円下げ 118万円/t
変更要因
建値上昇した一昨日、米議会証言にてFRB議長がインフレ抑制へのコミットを改めて表明した一方、
景気後退に陥るリスクを認めた。これに反応した市場はリスクオフムードに。更には昨日発表された欧米
経済指標から企業活動の失速が鮮明になると、銅相場は約1年ぶりの安値に急落。各国中銀による
インフレ対応の利上げで景気が腰折れすることにより、ベースメタルの需要を冷やすとの懸念が強まっている。
リセッション懸念により逃避需要が高まる中、米金利が低下、ドル円も下落した。FRB議長や米金融当局者
のタカ派発言が下支えとなるも、景気後退への懸念から上値は重い。
LME・為替推移
6/21 $8,981.50/mt → 6/23 $8,341.50/mt
6/21 136.49円/$ → 6/23 134.95円/$
2022
06.23
【銅建値】変更要因!6月23日より 1万円上げ 107万円/t
先週の米FOMCを受けた建値下落後も、米国の早期利上げ開始を懸念したドル上昇と
中国の需要鈍化の見通しを受けて、銅相場はパンデミック開始以来の大幅下落となり、
一時2ヶ月ぶりの安値を付けていた。
その後、FRBのタカ派転換に対する懸念から市場がやや落ち着きを取り戻していたところ、昨日6/22、FRB議長が利上げに対する慎重な姿勢を示したことを受けてドルが下落。銅は買い戻され、反発してクローズした。
また、安全逃避先とされる円も値下がりし、国内建値をサポートした。
LME・為替推移
6/17 $9,180.00/t → 6/22 $9,258.00/t
6/17 110.41円/$ → 6/22 110.74円/$
2022
06.22
【銅建値】変更要因!6月22日より 1万円上げ 127万円/t
変更要因
インフレ抑制に動く欧米各国が先週相次いで利上げを決定したことを受け、景気後退への懸念から
リスク資産全般に売り優勢となる中、銅相場も2021年9月以来の安値水準に下落。その後、
$9,000/mt 割れの安値圏では押し目買いも入ったことに加え、バイデン大統領が米国のリセッションは
不可避ではないと発言したことが市場センチメント改善への支援材料となるも、上値は重い。
ドル円は約24年ぶり高値を更新。欧米各国中銀の引き締め強化により日本の政策調整を期待する
向きもあったが、日銀は先週の政策決定会合で緩和維持を決めた。円安への警戒感を示すも、
緩和姿勢を堅持したことで円売り地合いが継続。更には昨日、欧米株反発につれて逃避先通貨への
需要が減退すると円全面安の様相となり、136円台に上伸した。
LME・為替推移
6/16 $9,146.00/mt → 6/21 $8,981.50/mt
6/16 132.73円/$ → 6/21 136.49円/$
2022
06.18
【銅建値】変更要因!6月18日より 4万円下げ 106万円/t
16日発表された中国の主要経済指標は軒並み予想を下回る結果となり、
需要減に対する懸念が売り材料となった。中国政府が金属価格高騰を受け、
価格抑制のために銅・アルミ・亜鉛の国家備蓄を複数回に分けて放出すると正式に発表。
需給の緩みが意識され銅相場は急落した。
また、17日に発表された米連邦準備制度理事会(FRB)が示した利上げ予想が
従来より前倒しされたことを受け、長期金利が上昇していることからドル建てである
非鉄金属全般が売り優勢となり、下落した。
LME・為替推移
6/15 $9,543.50/t → 6/17 $9,180.00/t
6/15 110.18円/$ → 6/17 110.41円/$
2022
06.17
【銅建値】変更要因!6月17日より 3万円下げ 126万円/t
変更要因
40年ぶりの高インフレに対応するFRBの政策決定が注目される中、一昨日のFOMCで1994年以来の
大幅利上げが決定された。しかし、織り込み済みの内容であったことから市場に安心感をもたらし、大半の
ベースメタルが上昇。一方、昨日、スイス中銀が予想外の利上げを発表すると、リセッションへの懸念が再燃し
市場はリスクオフに。低調な米経済指標もセンチメントを悪化させ、株価下落に連れ安となるかたちで銅を含む
ベースメタルは反落となった。
FOMCでの大幅利上げ観測を背景に上伸していたドル円は、政策発表後の米金利低下により反落。
更に、スイス中銀の利上げ決定を受けて日銀の政策変更への期待が高まったことで円買い優勢の様相となった。
LME・為替推移
6/14 $9,152.00/mt → 6/16 $9,146.00/mt
6/14 135.34円/$ → 6/16 132.73円/$
2022
06.16
【銅建値】変更要因!6月16日より 4万円下げ 110万円/t
先週の建値上昇後に注目されていた米消費者物価指数(CPI)とECB政策発表はリスク要因であったが、何れも米欧金融当局による緩和縮小やインフレ圧力について見方の修正を迫るものではなかった。
CPIは市場予想を上回ったものの、経済活動再開への感応度が高い分野が主な上昇圧力になっていることが示され、インフレ高進は一過性のものでFRBが早急に政策引き締めを迫られることはないとの見方が広がり、銅相場を下支えしていた。
ところが昨日6/15、今後の金融政策の手掛かりとなる米FOMC会合の結果を控え、市場は様子見ムードから売り優勢の展開となり、約7週間ぶりの安値まで下落した。
LME・為替推移
6/8 $10,004.00/t → 6/15 $9,543.50/t
6/8 109.57円/$ → 6/15 110.18円/$
2022
06.15
【銅建値】変更要因!6月15日より 4万円下げ 129万円/t
変更要因
先週末発表の米CPIの伸び加速を受け、ドル高地合いと金融引き締め強化への警戒感から、
今週のベースメタル相場は軒並み下落していた。更には昨日発表された5月米生産者物価指数
(PPI)も大幅上昇。CPIに引き続き、経済全般の根強いインフレ圧力が浮き彫りになったことで
メタル相場を下押しした。本日FOMCの政策発表を控え、市場では、40年ぶり高インフレに対峙
するFRBが従来予想よりも大幅な利上げに動く可能性を織り込みつつある。
金融政策格差から円売りが強まるドル円は、135.48円まで上伸。FOMCでの大幅利上げ観測
が高まる中、米金利は続伸しドル買い優勢となっている。
LME・為替推移
6/10 $9,450.00/mt → 6/14 $9,152.00/mt
6/10 134.78円/$ → 6/14 135.34円/$
2022
06.13
【銅建値】変更要因!6月13日より 3万円下げ 133万円/t
変更要因
先週の建値上昇後、上海の一部地域で再びロックダウンが実施されるとの報道が出されると、
封鎖措置による需要後退懸念が再燃し、市場センチメントは悪化していた。ここに10日、
米国の5月CPIが市場予想を上回る伸びを示したことからFRBがインフレ抑制策の強化を
迫られるとの見方が強まり、米金利が急伸、ドルは大幅高に。このドル上昇が相場の重石となったほか、
金融引き締め強化による経済減速への懸念が強まり、メタル相場を下押しした。
一方、ドル円は小幅続伸し、国内建値をサポートしている。ECBが利上げを決定したことでクロス円が
上昇したほか、米CPIの伸び加速によるドル全面高の中、ドル円も上昇となった。
LME・為替推移
6/8 $9,759.00/mt → 6/10 $9,450.00/mt
6/8 134.52円/$ → 6/10 134.78円/$
2022
06.09
【銅建値】変更要因!6月9日より 1万円上げ 114万円/t
前回の建値下落後に発表された米雇用統計が、前月比では大幅改善したものの
予想に届かなかったことで、市場の反応としてはインフレ懸念が和らぎ、米金利低下、
ドル下落で商品相場を下支えしていた。金融緩和政策シフトへの警戒感が意識される中、ペルー大統領選やチリ鉱山での賃金交渉を巡って供給懸念が浮上し銅相場はじり高となった。
ペルー大統領選では、鉱業の国営化を公約に掲げる急進左派候補の優勢が伝えられており、外資排斥などから供給減となる可能性が危惧されている。
米消費者物価指数の発表を10日に控え、金融政策の行方についての手掛かりを求めて市場は様子見ムードとなっている。
LME・為替推移
6/3 $9,815.50/t → 6/8 $10,004.00/t
6/3 110.36円/$ → 6/8 109.57円/$
2022
06.09
【銅建値】変更要因!6月9日より 2万円上げ 136万円/t
変更要因
中国のロックダウン解除に伴い、同国の需要回復期待からベースメタルは堅調推移。
今週に入り、アジア域でのLME在庫引き出しが目立っており、相場をサポートしている。
ただ、原油価格が大幅続伸する等、インフレとその抑制に向けた各国中銀の政策引き締めに
対する警戒感は意識されている。
ドル円は大幅続伸。米金利上昇や原油高に加え、日銀総裁が緩和姿勢維持をあらためて
表明したことで、金融引き締めを急ぐ海外中銀との政策乖離から円売りが加速した。
本日、明日とECBの政策会合や米CPI発表を控えており、更なる円売りに繋がる結果と
なるかが注視される。
LME・為替推移
6/6 $9,757.00/mt → 6/8 $9,759.00/mt
6/6 132.37円/$ → 6/8 134.52円/$
2022
06.07
【銅建値】変更要因!6月7日より 7万円上げ 134万円/t
変更要因
2日間の休場後、LME銅相場は値を切り上げて取引を再開。中国のロックダウン措置緩和
による景気回復への期待からメタル市場全体のセンチメントが改善、株高にも支えられ、
銅相場は4月以来の高値に上昇した。
ドル円相場は2年ぶり高値を更新。先週末の堅調な米雇用統計を受けて、同国の景気後退
懸念が和らいでいるほかFRBの積極的利上げ維持の見方が強まり、米金利が急伸、ドル高地合い
となっている。また、米国をはじめ主要各国がタカ派的な動きをとる中で、日銀は円安容認、緩和維持
を再三表明しており、この政策差があらためて意識され円売りに繋がっている。
LME・為替推移
5/31 $9,452.50/mt → 6/6 $9,757.00/mt
5/31 128.84円/$ → 6/6 132.37円/$
2022
06.04
【銅建値】変更要因!6月4日より 4万円下げ 113万円/t
前回の建値上昇後、米国雇用統計の発表を前に市場は様子見ムードとなっていた。
昨日発表された5月民間雇用者数と週間新規失業保険申請件数で何れも予想を
大幅に上回る改善が見られた。更に、非製造業景況指数も統計開始以降最高の伸びとなった。
堅調な雇用情勢と企業活動の急速な改善が示されたことでドルが大幅上昇し、銅を中心に
コモディティ全般で軒並み下落。急速な景気回復の兆候が見られる中、銅相場は引き続き
マクロ要因の影響が大きく、テーパリング開始への懸念が意識されている。
LME・為替推移
5/31 $10,274.50/t → 6/3 $9,815.50/t
5/31 109.60円/$ → 6/3 110.36円/$
2022
06.01
【銅建値】変更要因!6月1日より 4万円上げ 117万円/t
前回の建値下落後、中国当局による商品価格高騰を抑制する規制強化が意識される中、
欧米金融当局者のハト派発言によりテーパリングの早期実施観測が後退したことや
ドル安地合いを背景に銅相場はじり高となっていった。ここに、チリ大手鉱山でのストライキ突入で
供給不安がかき立てられたこと、米バイデン政権による大規模予算計画が発表されると
インフラ投資への期待感から銅価は続伸。
また、好調な経済指標を受けた米長期金利反発でドル円は上昇し、国内建値を上押した。
LME・為替推移
5/21 $9,902.00/t → 5/31 $10,274.50/t
5/21 109.00円/$ → 5/31 109.60円/$
2022
06.01
【銅建値】変更要因!6月1日より 2万円上げ 127万円/t
変更要因
中国の経済成長への懸念が重しとなっていた銅相場は、週明け、上海のロックダウン解除が
発表されると、経済活動再開への期待感が支えとなったほか、中国当局が景気回復支援策
を打ち出したことも好感され、反発した。しかし、インフレへの懸念は依然根強く、各国中銀に
よる利上げペースを巡る警戒感が上値を重くしている。
ドル円は約2週間ぶり高値に反発。FRB高官が積極的な利上げへの支持を示唆したことで
米金利が反発する中、EUがロシア産原油の一部禁輸で合意したことを受けて原油相場が上昇。
これを材料に再びインフレ懸念とFRBの利上げ長期化が意識されるとドル円は上伸した。
LME・為替推移
5/25 $9,392.00/mt → 5/31 $9,452.50/mt
5/25 127.27円/$ → 5/31 128.84円/$
2022
05.26
【銅建値】変更要因!5月26日より 1万円下げ 125万円/t
変更要因
ドル安進行を追い風に値を戻していた銅相場だが、中国の経済成長が失速する兆しが
強まっていることで反落。中国の李首相は、昨日、同国の経済について厳しい見方を示した。
政府がゼロコロナ政策を堅持する中で、2022年の経済成長率は政府目標を大きく下回る
ことが予想されており、金属需要の押し下げが意識されている。
ドル円は根強い市場センチメント悪化により続落。米経済指標の悪化を受けて約1ヶ月ぶり
安値126.37円まで下落後、米株の持ち直しで下げ幅を縮めている。
LME・為替推移
5/20 $9,465.00/mt → 5/25 $9,392.00/mt
5/20 128.02円/$ → 5/25 127.27円/$
2022
05.26
【銅建値】変更要因!5月26日より 1万円下げ 125万円/t
変更要因
ドル安進行を追い風に値を戻していた銅相場だが、中国の経済成長が失速する兆しが
強まっていることで反落。中国の李首相は、昨日、同国の経済について厳しい見方を示した。
政府がゼロコロナ政策を堅持する中で、2022年の経済成長率は政府目標を大きく下回る
ことが予想されており、金属需要の押し下げが意識されている。
ドル円は根強い市場センチメント悪化により続落。米経済指標の悪化を受けて約1ヶ月ぶり
安値126.37円まで下落後、米株の持ち直しで下げ幅を縮めている。
LME・為替推移
5/20 $9,465.00/mt → 5/25 $9,392.00/mt
5/20 128.02円/$ → 5/25 127.27円/$
2022
05.24
【銅建値】変更要因!5月24日より 2万円下げ 113万円/t
前回の建値下落後も、FRBによる金融政策のシフトへの懸念に加えて、中国が商品市場の過度な価格上昇を抑制する為、モニタリングを強化するとの報道により、メタル相場全般で軟調推移となっていた。
更に5/21、米国製造業・サービス業の生産指数が過去最高水準となり景気回復の強さが示されるとドルが上昇。
前日には一旦下落に傾いたドルだが、この反転により下押しされ銅相場は続落した。
ドル円も高値109.00円まで上昇するも、この水準では上値重くなった。
LME・為替推移
5/19 $10,068.50/t → 5/21 $9,902.00/t
5/19 109.34円/$ → 5/21 109.00円/$
2022
05.23
【銅建値】変更要因!5月23日より 3万円上げ 126万円/t
変更要因
インフレと金融引き締めによる景気への影響を巡り懸念が高まる中、金融市場のセンチメントは悪化。
株安、国債高で米金利の低下に連れてドルが全面安で大幅下落すると、銅を含むベースメタル市場
では買いが進行した。また、中国人民銀行は、低迷する不動産セクターを支援するため中長期融資
の指標金利を大幅引き下げ。最大消費国での需要下支えとなるこの緩和策が好感され、銅相場を
サポートした。
一方、ドル円相場は、米金利低下を受けて依然上値の重さが続いている。
LME・為替推移
5/18 $9,211.50/mt → 5/20 $9,465.00/mt
5/18 128.46円/$ → 5/20 128.02円/$
2022
05.20
【銅建値】変更要因!5月20日より 2万円下げ 115万円/t
前回の建値下落後、チリでの大手鉱山ストライキ懸念と鉱山会社への規制強化・増税の可能性、更にはドル安地合いを背景に銅相場は反発していた。ところが昨日5/19、米FOMC議事要旨が公表されると、インフレ高進によるテーパリング議論開始に関して言及があったことに市場が反応。
リスク選好ムードが後退し、株式と共に商品相場は総じて大幅下落となった。これを受けた米長期金利上昇からドルも上昇に転じ、LME銅相場は約2週間ぶりに$10,000を割り込む場面も見られた。
LME・為替推移
5/14 $10,221.00/t → 5/19 $10,068.50/t
5/14 109.48円/$ → 5/19 109.34円/$
2022
05.19
【銅建値】変更要因!5月19日より 2万円下げ 123万円/t
変更要因
一昨日の建値上昇後、中国のロックダウン緩和の兆しとドル下落により下支えされていた銅相場だが、
昨日、FRB議長のタカ派発言を材料に反落となった。FRB議長は、インフレ後退を示す明確な証拠が
得られるまでは利上げを継続すると表明。金融引き締めによる景気後退への懸念からセンチメントが
悪化しドル高が進むと、銅相場は先週付けた年初来安値からの回復が失速した。
また、ドル円の下落も国内建値を押し下げ。インフレ懸念と低調な米企業決算を受けて米株が大幅
下落、米金利は急低下。リスク回避の動きが再燃し、円買い優勢となった。
LME・為替推移
5/16 $9,324.00/mt → 5/18 $9,211.50/mt
5/16 129.08円/$ → 5/18 128.46円/$
2022
05.17
【銅建値】変更要因!5月17日より 3万円上げ 125万円/t
変更要因
先週発表された物価指数から根強いインフレ圧力が示された後、FRB議長が0.75%の
利上げについて慎重姿勢を再表明したことで、リセッションを懸念する市場に安心感をもたらし、
リスク資産は持ち直していた。また、中国人民銀は、低迷する不動産セクターのてこ入れを図る
為の支援策を打ち出した。一方、昨日16日に発表された中国・米国の経済指標では両国
の経済活動の減速が鮮明に。経済指標が弱い中で、こうした支援策がサポートとなっている。
FRB議長の発言を受けたリスク回避姿勢の後退からドル円は反発。しかし、冴えない経済
指標を背景に米金利は低下しており、上値は重い。
LME・為替推移
5/12 $9,071.00/mt → 5/16 $9,324.00/mt
5/12 128.66円/$ → 5/16 129.08円/$
2022
05.13
【銅建値】変更要因!5月13日より 4万円下げ 122万円/t
変更要因
世界的な需要懸念の高まりによりメタル市場全体でセンチメントが悪化している。
米国の金融引き締めや不安定な欧州経済、中国の長引くロックダウンによってメタル需要
への打撃リスクが高まる中、投資家の懸念が需給逼迫から消費落ち込みにシフトしつつある。
銅も大きく値を下げ、昨日12日には昨年10月以来となる $9,000/mt割れを付けた。
ドル円相場も大幅下落。注目されていた4月米CPIは、前年比の伸びは3月からやや
鈍化したものの、市場予想を上回る結果に。高止まるインフレ圧力が示されたことで、FRBの
政策引き締め強化によるリセッションへの懸念が高まっている。リスク回避地合いの強まりから、
逃避先としての円が買われる動きとなった。
LME・為替推移
5/10 $9,299.00/mt → 5/12 $9,071.00/mt
5/10 130.41円/$ → 5/12 128.66円/$
2022
05.11
【銅建値】変更要因!5月11日より 2万円下げ 126万円/t
変更要因
非鉄金属市場では依然として中国の景気後退と欧米の金融政策引き締めへの懸念が重しとなり
リスクセンチメントが悪化、総じて軟調な地合いが続いている。中国ではロックダウン措置強化により
需要懸念が高まる中、広範囲に渡る経済封鎖が製造業に打撃を与えていることが各種経済指標
から示された。また、利上げを加速する欧米主要国がリセッションに陥ることなくインフレに歯止めをかける
ソフトランディングを遂げられるかについて市場の警戒感が高まっている。
ドル円は反落。米金利上昇が嫌気され主要株価が下落する中、リスク回避の流れから円が買い戻
される動きとなった。本日の米CPI発表を控えて様子見姿勢となっており、米金利の動きをにらんで
足元小幅に上下している。
LME・為替推移
5/6 $9,401.00/mt → 5/10 $9,299.00/mt
5/6 130.81円/$ → 5/10 130.41円/$
2022
05.09
【銅建値】変更要因!5月9日より 4万円下げ 128万円/t
米国の金融引き締めと中国の経済減速懸念が重石となる中、5月の銅相場は値を切り下げて取引を開始。
注目されていた4日のFOMCでは22年ぶりとなる大幅利上げと保有資産縮小を決定したが、市場が予想
していた0.75%の利上げには慎重な姿勢を示したことから、更に積極的な政策引き締めに動くとの観測が後退し、
金融市場は株高、債券高、ドル安で反応、銅相場もこの動きに支えられる格好となった。しかし、その後の米雇用
統計から労働市場の逼迫が確認されると、インフレ抑制に動くFRBが利上げ方針を継続するとの見方が意識され、
米金利は上昇、ドルも反発しメタル相場を押し下げた。
ドル円相場では、4月28日の日銀政策決定会合で金利抑制の強化と緩和維持の姿勢があらためて示されると、
年初来高値に上昇。米金利が急伸する中、日米金利差の一段の拡大を織り込んで円安が進行している。
LME・為替推移
4/25 $9,866.00/mt → 5/6 $9,401.00/mt
4/25 128.10円/$ → 5/6 130.81円/$
2022
04.26
【銅建値】変更要因!4月26日より 5万円下げ 132万円/t
変更要因
先週より続くドル高地合いが相場の重石となる中、中国のロックダウン長期化・拡大化や
米欧の利上げ加速への懸念が広がり、銅を含むベースメタルは全面安となった。
中国のコロナ感染拡大に伴いロックダウン措置が北京でも実施される可能性が燻ぶり始め、
市場では中国経済の停滞と需要減退が長期化するとの懸念が高まっており、コモディティ全般
で売りが広がっている。
為替相場では、中国経済を巡る市場センチメント悪化からドル・円ともに買われる流れとなったが、
米金利低下を受けて円買いが優勢となった。
LME・為替推移
4/21 $10,287.50/mt → 4/25 $9,866.00/mt
4/21 128.53円/$ → 4/25 128.10円/$
2022
04.22
【銅建値】変更要因!4月22日より 1万円上げ 137万円/t
変更要因
2日間のLME休場明けの今週、IMFが今年の世界経済成長見通しを大幅下方修正したこと、
景気刺激策として期待が先行していた中国人民銀による流動性確保の政策が予想外の結果と
なったことで市場センチメントが悪化、銅相場は上値重い動きとなった。一方、需給面ではペルーの
主要鉱山周辺での住民抗議を受けて非常事態宣言が発令されるとの報道や、大手鉱山会社が
相次いで生産見通しを引き下げたことを背景に供給不安が意識されている。
ドル円相場は続伸。FRBによる引き締め加速観測を背景に米金利が上昇する中、日米金融政策
の方向性の違いを意識したドル買い、円売りが続く。
LME・為替推移
4/14 $10,330.50/mt → 4/21 $10,287.50/mt
4/18 127.23円/$ → 4/21 128.53円/$
2022
04.19
【銅建値】変更要因!4月19日より 2万円上げ 136万円/t
変更要因
前回の建値上昇後、LMEは2日間の休場となったが、続伸するドル円相場が国内建値を押し上げた。
先週、米国の金融引き締めペースに関する見方が一旦後退していたが、金融当局者のタカ派発言や
3月米輸入物価指数が予想を上回る伸びを示したことで米金利が反発、ドルが全面高に。日米金融
政策差が意識されドル高・円安地合いが続く中、昨日、日銀総裁が急速な円安は経済へのマイナス影響
が大きくなるとの見解を示した。これを受けて一時は円が買い戻されるも上値は重く、その後の米金利続伸
でドルは騰勢を強め、2002年5月以来となる127円台を付けた。
尚、休場明け本日の足元銅相場は、値を切り上げて推移している。
LME・為替推移
4/13 $10,301.00/mt → 4/14 $10,330.50/mt
4/13 125.64円/$ → 4/18 127.23円/$
2022
04.14
【銅建値】変更要因!4月14日より 2万円上げ 134万円/t
変更要因
建値下落した一昨日12日、米国の3月CPIが発表された。前年同月比8.5%上昇と
約40年ぶりの高い伸びを示したものの、コア指数では予想を下回る結果に。市場では、イン
フレはピークに近い可能性があるとの観測から過度な利上げ期待が剥落し米金利が低下、
これに伴うドル安地合いに支えられ銅相場は反発した。また、中国当局がロックダウンによる
輸送ボトルネックの緩和に動いたことで、メタル市場を巡るセンチメントが改善したこともサポート。
一方、ドル円相場は、昨日、日銀総裁が金融緩和政策の継続を強調したことが材料視され、
20年ぶりとなる高値126.32円まで急伸。その後、米金利低下に伴うドル売りに押され反落
したものの、未だ125円台半ばを底堅く保っている。
LME・為替推移
4/11 $10,153.50/mt → 4/13 $10,301.00/mt
4/11 125.62円/$ → 4/13 125.64円/$
2022
04.12
【銅建値】変更要因!4月12日より 2万円下げ 132万円/t
変更要因
中国の長引くロックダウンに伴う景気減速を懸念して、銅は買いが入り難い状況になっている。
また、先週公表された3月FOMC議事要旨からは、インフレ抑制に向けてより速いペースでの
利上げや量的引き締めを行う可能性が示唆され、リスク資産は弱含んでいる。金融引き締め
加速への警戒感から米金利は3年ぶり高水準に達しており、これに伴うドル高もメタル相場の
下押し圧力となっている。
一方、米金利上昇に連れてドル円は上値を伸ばしている。昨日、日銀総裁が緩和政策継続
の姿勢を改めて示したことに加え、週末の仏大統領選結果を好感したユーロ円上昇に引っ張られ
ドル円も続伸、約7年ぶり高値を付け、国内建値をサポートしている。
LME・為替推移
4/5 $10,427.50/mt → 4/11 $10,153.50/mt
4/5 123.69円/$ → 4/11 125.62円/$
2022
04.06
【銅建値】変更要因!4月6日より 3万円上げ 134万円/t
変更要因
中国でのコロナ感染拡大が供給に打撃を与えるリスクが意識され銅相場は底堅く推移する中、
チリの2月銅生産量が前年同月比7.5%減となったとの発表が材料視され、買いが入った模様。
一方、ロシア軍によるウクライナでの虐殺行為を受けて、米国・EU各国は対露追加制裁を発動
する見通しだが、その内容が不透明なこともあり、市場では警戒感から上値が抑えられている。
為替相場では、米雇用統計の力強い結果を受けて、FRBによる利上げ加速観測からドル円は
反発していた。ここに昨日4/5、FRB高官が着実な利上げ実施とバランスシート縮小を来月にも
開始する意向を示す等、タカ派色を強めたことで米金利が急上昇、ドル円も急伸した。
LME・為替推移
3/31 $10,384.50/mt → 4/5 $10,427.50/mt
3/31 121.95円/$ → 4/5 123.69円/$
2022
04.01
【銅建値】変更要因!4月1日より 2万円下げ 131万円/t
変更要因
前回の建値上昇後、ロシア・ウクライナの停戦交渉を巡る期待とその後退から、銅相場は
不安定な値動きで推移したのち、$10,300台を保っている。
一方、2015年8月以来の高値に急伸していたドル円は反落。停戦交渉への期待から
センチメントが改善したことでドル全面安となったところに、米政府が石油戦略備蓄放出を
発表したことによる原油価格下落と、更には円安牽制への警戒感も相まって、ドル円は
下げ幅を拡大した。
LME・為替推移
3/28 $10,385.00/mt → 3/31 $10,384.50/mt
3/28 123.79円/$ → 3/31 121.95円/$
2022
03.29
【銅建値】変更要因!3月29日より 2万円上げ 133万円/t
変更要因
週明け28日の銅相場は、上海のロックダウン実施を嫌気して取引開始直後に下落するも、
その後に反発。中国のロックダウンは需要への懸念となる一方、物流混乱を含めた供給面への
影響も意識されたことから、下げ材料としては限定的であった。
為替相場ではドル円が続伸。米金利上昇に連れて日本の長期金利も変動レンジ上限に迫る中、
昨日、日銀が指値オペを発動。日銀の緩和姿勢があらためて意識されると円は独歩安となり、
ドル円は約7年ぶり高値となる125.10円を付けた。その後、上げ幅を縮めたものの、急速に進む
円安が国内建値を押し上げている。
LME・為替推移
3/23 $10,450.50/mt → 3/28 $10,385.00/mt
3/23 121.24円/$ → 3/28 123.79円/$
2022
03.24
【銅建値】変更要因!3月24日より 3万円上げ 131万円/t
変更要因
ロシア・ウクライナの停戦交渉の行方が不透明な中、供給不安とインフレへの警戒感から
ベースメタル相場は堅調に推移している。
ドル円相場は直近高値を更新し、121円台に急伸。先週のFRB、日銀の政策会合から
日米の政策スタンス差が意識されているほか、本日のEU, NATO, G7の各首脳会議を控え、
対露制裁が強化されるとの見通しからリスク回避のドル買いが強まった。一方、原油価格の
上昇により円売り圧力も強まり、ドル円は2016年2月以来となる高値に上昇している。
LME・為替推移
3/21 $10,280.00/mt → 3/23 $10,450.50/mt
3/21 119.70円/$ → 3/23 121.24円/$
2022
03.22
【銅建値】変更要因!3月22日より 3万円上げ 128万円/t
変更要因
前回の建値上昇後、ロシア・ウクライナの停戦交渉が停滞していることから、紛争の長期化、供給不安が意識され、
メタル相場は底堅い値動きとなっている。18日には、LMEがロシア産銅の新規供給禁止を提言したとの報道が上押し。
為替相場では、昨日のFRB議長の発言を受けて、利上げ加速観測の高まりから米金利が大幅上昇、ドル円は
6年ぶり高値に続伸した。FRBのタカ派姿勢に対して、先週の政策決定会合で円安容認や緩和維持を強調した
日銀の緩和スタンスにより、日米金利差拡大がドル円の一段高を後押ししている。
LME・為替推移
3/16 $10,158.50/mt → 3/21 $10,280.00/mt
3/16 118.95円/$ → 3/21 119.70円/$
2022
03.17
【銅建値】変更要因!3月17日より 3万円上げ 125万円/t
変更要因
中国でのコロナ感染拡大による需要減退懸念に加え、ロシア・ウクライナ停戦協議への期待と
原油下落により、メタルへの買いが入り難い状況となっていたが、昨日、中国政府が金融市場
への支援方針を打ち出したことを受けてリスクオンムード強まり、銅相場も上昇となった。
また、昨日の米FOMCでは市場予想通りついに利上げを決定。早ければ5月にもバランスシート
縮小開始の可能性を示す等、タカ派姿勢を強めたことで米金利が上昇、ドル円は上伸し国内
建値を押し上げるかたちとなった。
LME・為替推移
3/14 $9,869.00/mt → 3/16 $10,158.50/mt
3/14 118.36円/$ → 3/16 118.95円/$
2022
03.15
【銅建値】変更要因!3月15日より 2万円下げ 122万円/t
変更要因
停戦協議が続くウクライナ情勢を見極めようとコモディティ市場では値動きの荒い地合いが続いている。
その中、コロナウイルス感染が急拡大する中国では製造業拠点を含めた複数都市でのロックダウンに
踏み切った。既に脆弱な同国の景気回復が妨げられ、需要を押し下げるとの懸念からベースメタルは
総じて下落となった。
一方、為替市場では、資源高に伴う貿易収支悪化が意識され円が売られる中、今週のFOMCを
控えた米金利急伸も相まってドル円は5年ぶり高値に上昇、国内建値をサポートしている。FRBの
利上げ開始はほぼ確実視されている一方、日銀の緩和政策は継続すると見られており、この金利差
が円売りの強い動機となっている。
LME・為替推移
3/8 $10,309.50/mt → 3/14 $9,869.00/mt
3/8 115.81円/$ → 3/14 118.36円/$
2022
03.09
【銅建値】変更要因!3月9日より 3万円下げ 124万円/t
変更要因
米国によるロシア産原油の禁輸措置検討の報道を受けて2021年5月以来の史上最高値を
更新した銅相場だが、その後、投機筋による利食い売りも入り落ち着きを取り戻した。
昨日3/8、ロシアからの供給不安を背景にニッケルが前日比111%超の暴騰。銅もつられて上昇
するも、LMEがニッケルの取引停止を発表する事態となると、銅を含めた他ベースメタルも追随して
急反落した。ロシア・ウクライナ関連のヘッドラインに反応して、コモディティ全般でボラティリティが非常に
高い状況となっている。
為替市場ではウクライナ大統領の発言により停戦に近づく可能性が意識されリスクオフが幾分和ら
いだほか、EUが大規模な債券共同発行を計画しているとの報道でクロス円が強含んだ。
LME・為替推移
3/4 $10,647.00/mt → 3/8 $10,309.50/mt
3/4 114.99円/$ → 3/8 115.81円/$
2022
03.07
【銅建値】変更要因!3月7日より 3万円上げ 127万円/t
変更要因
対露制裁強化でロシアの経済的孤立が深まる中、物流混乱やエネルギーコスト高騰で
メタル相場の上昇に拍車がかかっている。4日には、米国がロシア産原油の禁輸を検討
しているとの報道が出され、週明けの原油相場は更に急騰。これに反応したメタルも供給
制約が増幅するとの懸念から、本日足元の銅相場は昨年5月につけた史上最高値を更新している。
為替市場では、4日にロシア軍が欧州最大級の原発を砲撃、占拠したと報じられるなど
情勢悪化を受けて安全資産への逃避が加速。ドルと円ともに買われる流れとなるも、
米雇用統計発表後の米金利低下もあってドル円は下落した。
LME・為替推移
3/2 $10,304.50/mt → 3/4 $10,647.00/mt
3/2 115.59円/$ → 3/4 114.99円/$
2022
03.03
【銅建値】変更要因!3月3日より 5万円上げ 124万円/t
変更要因
対露制裁の強化を受けて、供給懸念とインフレ懸念からコモディティ全般に資金が流入している。
ベースメタルにおいてもアルミ、ニッケルを中心に高値圏で推移。銅も連れ高となる中、LME在庫
の取り崩しが確認されると一段高となった。
ドル円相場においては、原油高が円売りを加速させたほか、昨日FRB議長が3月の0.25%
利上げに支持を示したことで米金利が上昇、ドル円は上伸し、国内建値をサポートした。
LME・為替推移
2/28 $9,914.50/mt → 3/2 $10,304.50/mt
2/28 115.17円/$ → 3/2 115.59円/$
2022
03.01
【銅建値】変更要因!3月1日より 1万円下げ 119万円/t
変更要因
2/24のロシアによるウクライナ侵攻を受けて、アルミやニッケルが供給懸念の高まりから急騰。
銅のファンダメンタルズとしては影響薄いと見られるが、他コモディティにつられる恰好で買いが入った。
しかし、その後は市場のリスクオフムードやドル高進行を嫌気して反落。銅はウクライナ関連の
ヘッドラインに反応薄いが、積極的な上値追いとはなり難い。対露制裁が相次ぎ強化され、
市場ではその影響を見極めようとする動きが広がっている。
ドル相場は有事のドル買いから大幅高となるも、昨日の米金利低下に連れて反落、国内建値を下押しした。
LME・為替推移
2/18 $10,031.50/mt → 2/28 $9,914.50/mt
2/18 115.04円/$ → 2/28 115.17円/$
2022
02.21
【銅建値】変更要因!2月21日より 1万円下げ 120万円/t
変更要因
米国金融政策見通しへの警戒感と緊迫したウクライナ情勢が重なってリスクオフム―ドが継続。
18日、米露外相会談が実施される見通しとの報道からリスクオフが一旦和らぐも、節目となる
$10,000台では売りが強く、銅相場は上値重く推移している。また、リスク回避姿勢の強まり
から欧米の主要株価指数は下落し、安全資産への逃避が加速。逃避先の円買いが進み、
国内建値を押し下げた。
LME・為替推移
2/15 $10,035.00/mt → 2/18 $10,031.50/mt
2/15 115.73円/$ → 2/18 115.04円/$
2022
02.16
【銅建値】変更要因!2月16日より 2万円上げ 121万円/t
変更要因
先週の建値上昇後、米1月CPIが約40年ぶりの高い伸びとなったことが示されると、
米金利が急伸。金融政策引き締めの加速が引き続き警戒され、ドル高も重しとなる一方、
インフレヘッジとしてのコモディティへの逃避買いから銅相場も底堅さを保った。ここにウクライナ
情勢の緊迫化がセンチメントを悪化させていたが、昨日のロシア側の発表を受けた緊張緩和
の兆しを好感し、相場上昇となった。
米金利上昇を受けて一時は5年ぶり水準に急伸していたドル円も、ウクライナ情勢の緊張
が意識され安全逃避の円買いで高値から反落した。
LME・為替推移
2/8 $9,868.50/t → 2/15 $10,035.00/t
2/8 115.67円/$ → 2/15 115.73円/$
2022
02.09
【銅建値】変更要因!2月9日より 1万円上げ 119万円/t
変更要因
先週の建値上昇後、英中銀の利上げ決定、ECB総裁のタカ派シフトを示唆する発言等、
金融政策転換の動きが強まっている。米国では力強い雇用統計を受けて利上げ加速の
観測が高まる中、米金利が急上昇。このように各国中銀が政策引き締め局面に入るという
警戒感が銅相場の重石となる一方、現物在庫の取り崩しが進み、下値をサポートしている。
為替相場では、米金利上昇に後押しされドル円も上昇、国内建値を押し上げるかたちとなった。
LME・為替推移
2/2 $9,923.50/t → 2/8 $9,868.5/t
2/2 114.46円/$ → 2/8 115.67円/$
2022
02.03
【銅建値】変更要因!2月3日より 2万円上げ 118万円/t
変更要因
FRBによる金融引き締めへの警戒感が高まる中、今週に入り、過度な政策引き締めに対して
慎重な姿勢を示す米金融当局者の発言が相次ぎ、経済への打撃を巡る懸念が後退した。
また、ユーロ圏のインフレ加速が示されたことでECBの利上げ観測の高まりによるユーロ買い、
ドル売りの進行、更には米1月雇用者数の落ち込みを受けたドル下落にも支えられ、銅相場は
上昇となった。一方、ドル円の続落が国内建値を抑えている。
LME・為替推移
1/31 $9,628.00/t → 2/2 $9,923.50/t
1/31 115.22円/$ → 2/2 114.46円/$
2022
02.01
【銅建値】変更要因!2月1日より 3万円下げ 116万円/t
変更要因
先週のFOMC以降、FRBのタカ派姿勢が明確になったことで、市場では
政策引き締め観測を織り込み直す動きが強まっている。ドル大幅高、株安が
重しとなり、先週終盤の銅相場は値を切り下げた。週明けの昨日、ドル反落が
サポート材料となった一方、中国の1月製造業活動が振るわなかったことが週末
発表の指標で示されると、最大需要国の景気減速懸念から銅は軟調な展開
となった。
LME・為替推移
1/26 $9,964.50/t → 1/31 $9,628.00/t
1/26 114.79円/$ → 1/31 115.22円/$
2022
01.27
【銅建値】変更要因!1月27日より 2万円上げ 119万円/t
変更要因
今週初めに強まったリスクオフの流れがやや和らぎ、ベースメタル全般で買いが
入ったことから銅相場は反発した。昨日のFOMCでは、3月利上げ開始、
更にはその後の保有資産縮小の着手が示唆された。FRBが積極的に政策
引き締めに動く意向を示したことで、米金利が大幅上昇、ドルは全面高に。
ドル円も急伸し、国内建値をサポートした。
LME・為替推移
1/24 $9,807.00/t → 1/26 $9,964.50/t
1/24 114.12円/$ → 1/26 114.79円/$
2022
01.25
【銅建値】変更要因!1月25日より 3万円下げ 117万円/t
変更要因
先週の建値上昇後、高値を受けた利食い売りに押され銅相場は反落していた。
米国金融引き締めへの警戒感が金融市場全体のリスクテイク意欲を抑える中、
ロシア・ウクライナ情勢を巡る緊張の高まりから株安、ドル高の流れに。金融政策の
行方に加え、地政学的リスクが市場のセンチメントを悪化させている。
LME・為替推移
1/20 $10,092.50/t → 1/24 $9,807.00/t
1/20 114.11円/$ → 1/24 114.12円/$
2022
01.21
【銅建値】変更要因!1月13日より 4万円上げ 120万円/t
変更要因
米金融政策引き締め加速への警戒感が強まる中、昨日12日、12月の米CPIが発表された。
約40年ぶりの高い伸びを示したものの、市場予想どおりの内容であったことから、FRBの更なる
タカ派化を促すものではないと受け止められ、ドルが全面安、コモディティは買い優勢となった。
ドル円も急落したものの、銅価の上げを消すには至らなかった。
LME・為替推移
1/6 $9,573/t → 1/12 $10,031/t
1/6 115.92円/$ → 1/12 114.77円/$
2022
01.21
【銅建値】変更要因!1月17日より 3万円下げ 117万円/t
変更要因
インフレ高進に伴う米金融政策の引き締め強化やコロナ感染拡大による経済の減速懸念から
市場の警戒感が強まる中、13・14日発表の米経済指標で弱い結果が示されたことでリスク
センチメントが悪化。更には、利上げを支持する米金融当局者の発言が相次ぐと米長期金利が
上昇、それに伴うドル高も相場の重しとなり、銅は売りが加速して下落となった。
市場センチメントの悪化から円買いも進み、国内建値の上値を抑えている。
LME・為替推移
1/12 $10,031/t → 1/14 $9,768/t
1/12 114.77円/$ → 1/14 114.41円/$
2022
01.21
【銅建値】変更要因!1月21日より 3万円上げ 120万円/t
変更要因
前回の建値下落後も、米金利急騰に伴うドル高地合いにより銅相場は上値を抑えられていた。
各国で金融引き締め加速の観測が高まる一方、今週、中国金融当局は景気浮揚に向けた
貸出金利の引き下げに相次いで踏み切った。最大消費国での需要下支え期待からメタル全般で
リスクセンチメントが改善。また、ベースメタル市場では、供給逼迫懸念からニッケルと錫が急騰。
中国での金融緩和の動きに加え、これらメタルの需給タイト感に引っ張られ、銅も上昇となった。
LME・為替推移
1/14 $9,768.00/t → 1/20 $10,092.50/t
1/14 114.41円/$ → 1/20 114.11円/$
2022
01.07
【銅建値】変更要因!1月7日より 2万円下げ 116万円/t
変更要因
年初より米長期金利上昇に伴うドル高地合いが銅相場の上値を抑える中、5日公表の
FOMC議事要旨から、従来想定よりも早期の利上げに踏み切る可能性が示唆された。
また、FRB高官による早期利上げに関する発言も相次ぎ、長期金利は更に上昇、ドル高が
嫌気されベースメタル全般で売りが加速した。米金融当局のタカ派姿勢が改めて示されたことで、
リスク資産は総じて下落している。
LME・為替推移
1/3 $9,806/t → 1/6 $9,573/t
1/3 115.44円/$ → 1/6 115.92円/$
2022
01.04
【銅建値】変更要因!1月4日より 4万円上げ 118万円/t
変更要因
前回の建値上昇後、銅相場は年末の薄商いのなか方向感に欠ける展開となっていたが、
底堅さを保ち、$9,700台半ばで2021年の取引を終了した。一方、年末に続伸していた
ドル円は年明け1月3日、米長期金利の急伸に伴うドル全面高の流れを受けて水準を
切り上げ。堅調な銅相場にドル円上昇がサポートとなり、2022年の国内建値は上昇しての
スタートとなった。
LME・為替推移
12/21 $9,611.50/t → 1/3 $9,806/t
12/21 114.09円/$ → 1/3 115.44円/$
2021
12.22
【銅建値】変更要因!12月22日より 2万円上げ 114万円/t
変更要因
主要中央銀行の政策決定を控え様子見ムードとなっていた先週の銅相場だが、
FRBはテーパリング加速と2022年の利上げに関して明確な見通しを示唆。
市場では不透明感が和らいだことからリスク資産買いの流れとなった。オミクロン株
への懸念は引き続き相場の重石となるも、今週、中国当局が景気下支えのため
追加金融緩和により流動性供給を拡大するとの見通しが報じられると、需要押し
上げの期待から銅価は続伸した。
また、リスク選好の持ち直しで逃避先通貨は下落。円が全面安となりドル円も上昇、
国内建値をサポートした。
LME・為替推移
12/13 $9,484.00/t → 12/21 $9,611.50/t
12/13 113.66円/$ → 12/21 114.09円/$
2021
12.14
【銅建値】変更要因!12月14日より 2万円下げ 112万円/t
変更要因
前回の建値上昇後、オミクロン株を巡るリスクが懸念される中、主要中央銀行の
政策決定を控え様子見ムードとなっていた。市場ではFRBが今週の政策会合で
タカ派姿勢を強調する可能性があると見えられており、13日のドル相場は全面高
の様相に。このドル高地合いに加え、減少を続けていたLME銅在庫が増加に転じ
現物の供給逼迫感が緩和されたことで、銅相場の上値を抑えた。
LME・為替推移
12/8 $9,688.00/t → 12/13 $9,484.00/t
12/8 113.79円/$ → 12/13 113.66円/$
2021
12.09
【銅建値】変更要因!12月9日より 2万円上げ 114万円/t
変更要因
オミクロン株を巡る懸念と米国の金融引き締めへの警戒感からリスクセンチメントが
悪化していた銅相場だが、中国当局が預金準備率引き下げによって流動性供給
に動いたこと、11月中国貿易統計が予想を上回る伸びで同国の旺盛な需要が
確認されたことがサポート材料となり反発していった。昨日8日には、オミクロン株に
対する既存ワクチンの有効性が示されたことで、同変異株が経済回復に及ぼす影響
懸念が後退しリスクオフムードが和らいだ模様。リスク回避姿勢の後退で米金利も上昇、
円売りが進み国内建値をサポートしている。
LME・為替推移
12/3 $9,517.00/t → 12/9 $9,688.00/t
12/3 113.15円/$ → 12/9 113.79円/$
2021
12.06
【銅建値】変更要因!12月6日より 1万円下げ 112万円/t
変更要因
コロナウイルス新変異株を巡る先行き不透明感から、先週の銅相場は方向感が
見え難い展開となっていた。その中、3日発表の米雇用統計は強弱まちまちの内容と
なったが、インフレ高進を背景にFRBのタカ派傾斜は変わらないという見方が織り込まれ
ていったことでリスク資産は総じて売られ、銅も値を下げた。また、リスクテーク意欲減退で
米金利は低下、円買い優勢となり、国内建値の上値を押さえている。
LME・為替推移
11/30 $9,555.00/t → 12/3 $9,517.00/t
11/30 113.37円/$ → 12/3 113.15円/$
2021
12.01
【銅建値】変更要因!12月1日より 5万円下げ 113万円/t
変更要因
先週の建値上昇後、銅相場はドル高地合いに上値を抑えられるも、LME在庫が
依然低水準にあることから底堅さを保っていた。26日、コロナウイルスの新たな変異株
検出を受けて、メタルを含めリスク資産が総じて下落。経済回復の先行き不透明感が
市場をリスクオフに傾かせている。また昨日30日には、FRB議長がテーパリング加速と
利上げ早期実施を示唆したことでドルが上昇、銅相場の下押し圧力となった。
高値圏にあったドル円は、変異株に起因する逃避買いで円全面高の様相に。FRB議長
の発言を受けて一時反発するも、リスク回避に伴う米金利低下も相まってドル円は下げ幅
を拡大し国内建値を下押している。
LME・為替推移
11/23 $9,854.00/t → 11/30 $9,555.00/t
11/23 115.29円/$ → 11/30 113.37円/$
2021
11.24
【銅建値】変更要因!11月24日より 3万円上げ 118万円/t
変更要因
先週の建値下落後、インフレ高進に伴い金融緩和縮小が加速するとの観測や
中国経済の減速懸念が銅相場の弱気材料となる一方、LME在庫減少により
供給逼迫が意識されたことで買われやすい地合いとなっていた。一昨日22日には、
米FRB議長の再任が発表されると、政策引き締めが着実に進むとの見方から
米金利上昇、ドルは大幅高に。対円でも4年8ヶ月ぶりの高値を付け、銅価の
続伸を支えるかたちとなった。
LME・為替推移
11/16 $9,605.00/t → 11/23 $9,854.00/t
11/16 115.00円/$ → 11/23 115.29円/$
2021
11.17
【銅建値】変更要因!11月17日より 2万円下げ 115万円/t
変更要因
一昨日の建値変更後、インフレ高進への懸念から米FRB当局者によるタカ派見解が
出されたこともあり、緩和縮小が加速するとの観測が意識され、米金利は大幅上昇、
リスク選好は後退しドルは上昇へと転じた。更に昨日16日には、市場予想を上回る
米小売売上高を材料に米金利、ドルは続伸。このドル高基調を背景にメタル相場全般で
売りが加速し、銅も大きく値を下げた。ドル円も2017年以来の高値まで付けたものの、
銅価下落を消すまでには至らなかった。
LME・為替推移
11/12 $9,938.50/t → 11/16 $9,605.00/t
11/12 114.11円/$ → 11/16 115.00円/$
2021
11.15
【銅建値】変更要因!11月15日より 2万円上げ 117万円/t
変更要因
先週発表の米CPIを受けたドル高地合いにより上値を抑えられていた銅相場だが、
中国恒大集団が再びデフォルトを回避したことが伝わるとセンチメント改善から反発した。
更には、12日に発表された米経済指標が約10年ぶりの低水準となったことでドルが
下げに転じたこともサポートし、銅価は上値を伸ばす展開に。一方、米金利上昇に連れて
ドル円は回復しており国内建値を支えている。
LME・為替推移
11/10 $9,714.00/t → 11/12 $9,938.50/t
11/10 113.98円/$ → 11/12 114.11円/$
2021
11.11
【銅建値】変更要因!11月11日より 2万円下げ 115万円/t
変更要因
LME銅在庫減少と中国の景気減速、インフレ懸念等、強弱材料が入り混じる中、
銅相場は方向感が見え難い展開となっていた。昨日10日に発表された米10月
CPIは、前年同月比6.2%上昇と市場予想を上回り1990年以来最大の伸びと
なった。これを受けて市場ではFRBの早期利上げ観測が高まり、米長期金利が
急上昇、ドルが全面高に。銅相場は上値を抑えられ建値下落となった。
LME・為替推移
11/8 $9,992.50/t → 11/10 $9,714.00/t
11/8 113.37円/$ → 11/10 113.98円/$
2021
11.09
【銅建値】変更要因!11月9日より 2万円上げ 117万円/t
変更要因
先週のドル高地合いの中で上値重い展開となっていた銅相場だが、
5日、米国で大規模インフラ投資法案が可決されたことや、雇用統計が事前予想
を上回る改善を示したことが好感されて上昇。数ヶ月に渡り滞っていた法案が可決
され、大規模投資を支えるためのメタル需要が増加するとの期待が広がった。
また堅調な雇用統計も後押しし、米景気への楽観からリスクオンが高まりドルは下落、
コモディティ相場を押し上げた。
LME・為替推移
11/4 $9,663.00/t → 11/8 $9,992.50/t
11/4 113.94円/$ → 11/8 113.37円/$
2021
11.05
【銅建値】変更要因!11月5日より 2万円下げ 115万円/t
変更要因
中国経済の減速懸念やドル高地合いを背景に上値の重さが見られた銅相場は、
11月に入り各国中央銀行の金融政策発表を控えて様子見ムードとなっていた。
3日の米FOMCでは、テーパリングの今月開始を決定した一方、金融政策は
緩和的に留まることが示唆された。これを受けて市場には安心感が戻り、ドル下落も
相まって、銅相場は上昇。ところが昨日4日には、英中銀が政策金利据え置きを
発表したことでポンド売りが加速、ドルは反発し、銅相場を押し下げた。
また、FOMCに続き英中銀もハト派的な姿勢を示したことで、円買い戻しが優勢となり、
国内建値の下押し圧力となった。
LME・為替推移
10/29 $9,867.50/t → 11/4 $9,663.00/t
10/29 114.35円/$ → 11/4 113.94円/$
2021
11.01
【銅建値】変更要因!11月1日より 2万円下げ 117万円/t
変更要因
荒い値動きとなった先々週の建値変動後、10月最終週の銅相場は材料不足感から方向感に欠く展開となった。
市場では引き続き現物需給のタイト感が意識されるも、景気減速懸念から上値重い動きが続く。燃料価格高騰が
続く中国では27日、電力問題の緩和に向けた措置を強化する為、政府が石炭販売価格に上限を設ける計画を
打ち出した。これを受けてベースメタル相場は軒並み下落。また、29日発表の米経済指標を受けて期待インフレ率
が上昇すると、ドルが全面高の様相に。これも相場の上値を抑える結果となった。
LME・為替推移
10/21 $10,043.00/t → 10/29 $9,867.50/t
10/21 114.00円/$ → 10/29 114.35円/$
2021
10.22
【銅建値】変更要因!10月22日より 6万円下げ 119万円/t
変更要因
在庫急減を受けた価格急騰後、銅相場は続落となった。
中国政府が石炭価格抑制に向けた介入措置を発表したことや欧州天然ガス価格の上昇一服から
エネルギー危機の緩和が印象付けられ、ベースメタルは売りへと反転した。更には、中国恒大集団に
よる傘下子会社の売却交渉が頓挫したと伝わると再びデフォルト懸念が拡大。中国経済を支える
不動産セクターへの懸念が高まり、市場センチメントが悪化している。一方、米国経済では相次ぐ
堅調な企業決算からインフレ懸念が高まり、金利上昇、ドル高に。コモディティ相場への下押し圧力
となった。尚、インフレ懸念を背景にリスクテーク意欲が減退し、円相場も上げている。
LME・為替推移
10/19 $10,460.50/t → 10/21 $10,043.00/t
10/19 114.64円/$ → 10/21 114.00円/$
2021
10.20
【銅建値】変更要因!10月20日より 9万円下げ 125万円/t
変更要因
LME銅在庫の大量引き出しが先物に対する現物プレミアムの歴史的高騰を招き、
18日の急騰につながった銅相場だが、昨日はこのプレミアム高騰が一服。サプライ
チェーンの混乱や電力問題により既にタイト化していた実需家の現物需要に一部
トレーダーによる在庫買い占めが重なったことで発生した急騰は、昨日は落ち着き
を取り戻した。3ヶ月先物に対する現物プレミアムは$1,100/tから$300/t台に
縮小し、現物価格の急騰も一服した。
LME・為替推移
10/18 $11,263.50/t → 10/19 $10,460.50/t
10/18 114.38円/$ → 10/19 114.64円/$
2021
10.19
【銅建値】変更要因!10月19日より 14万円上げ 134万円/t
変更要因
先週から引き続き、世界的な銅在庫の落ち込みを背景に銅相場は急伸。
エネルギー供給不足により中国や欧州を中心に製造業への影響が出ている中、
9月から減少を続けている銅在庫の取り崩しが進み、歴史的な供給逼迫に
直面している。在庫急減に伴い、先物に対する現物のプレミアムは27年来の
幅に拡大しており、現物のタイト感が高まっている。
更には、良好な米経済指標と企業決算を好感し米株が上昇するとドル円相場
も上伸し、国内建値を押し上げた。
LME・為替推移
10/14 $10,127.00/t → 10/18 $11,263.50/t
10/14 113.94円/$ → 10/18 114.38円/$
2021
10.15
【銅建値】変更要因!10月15日より 8万円上げ 120万円/t
変更要因
LME銅相場は急伸。電力消費抑制策や発電燃料価格高騰による世界的な
エネルギー危機が非鉄製錬の操業にも波及し、ベースメタル全般の供給逼迫感が
買いを支えている。電力不足の影響で欧州の亜鉛製錬大手が減産に踏み切ると
発表。メタル全般の供給逼迫懸念を高め、銅も急騰した。LME在庫は世界的に
減少しており、現物のタイトさを示している。
LME・為替推移
10/12 $9,517.00/t → 10/14 $10,127.00/t
10/12 113.64円/$ → 10/14 113.94円/$
2021
10.13
【銅建値】変更要因!10月13日より 2万円上げ 112万円/t
変更要因
原油等のエネルギー価格急騰を背景にベースメタルも同調の動きを見せたが、
インフレ圧力と景気回復失速への警戒感から株式相場と共にボラティリティが
高い状況となっている。また、インフレ圧力が一過性のものか議論が増す中、
ドル円相場は急伸。米金利上昇、原油高がドル買いを誘い、約3年ぶりの
高値を付けて国内建値を押し上げている。
LME・為替推移
10/8 $9,392.50/t → 10/12 $9,517.00/t
10/8 112.35円/$ → 10/12 113.64円/$
2021
10.11
【銅建値】変更要因!10月11日より 3万円上げ 110万円/t
変更要因
先週はインフレ高進や景気減速に対する懸念が市場をリスクオフに傾かせていたが、
米債務上限を巡る協議進展と欧州のエネルギー供給逼迫解消に向けたロシアの
提案で金融市場全体のセンチメントが改善していった。休暇明けの中国勢が市場
に戻り、ベースメタル全般で買い優勢となった8日、米9月雇用統計が発表された。
雇用者数は市場予想を大幅に下回るも、賃金上昇、失業率低下と統計全体と
しては前向きな内容と捉えらえ、米長期金利が急伸。ドル円相場は上昇し、国内
建値をサポートした。
LME・為替推移
10/4 $9,294.50/t → 10/8 $9,392.50/t
10/4 111.05円/$ → 10/8 112.35円/$
2021
10.05
【銅建値】変更要因!10月5日より 3万円上げ 107万円/t
変更要因
月初の建値下落後も、世界的なエネルギー供給逼迫やインフレ高進が材料視され、
市場では依然としてリスクオフムードが広がっている。その中、上昇を続けていたドルが
米債務上限問題や原油高、株安に伴い下落するに連れて銅は買い戻される展開と
なった。ベースメタル市場では、リスクオフに傾かせている懸念材料に加えてスタグフレー
ションが警戒されてきている。
LME・為替推移
9/30 $9,010.00/t → 10/4 $9,294.50/t
9/30 111.52円/$ → 10/4 111.05円/$
2021
10.01
【銅建値】変更要因!10月1日より 4万円下げ 104万円/t
変更要因
30日に発表された中国の9月製造業購買担当者景気指数( PMI )が
49.6と予想に反して低下し、2020年2月以来の低い水準となった。
原材料価格の高騰や電力制限を受けている中国製造業が圧迫されており
景況悪化を示したことなどから銅相場は下落した。
LME・為替推移
9/24 $9,376.50/t → 9/30 $9,010.00/t
9/24 110.85円/$ → 9/30 111.52円/$
2021
09.27
【銅建値】変更要因!9月27日より 5万円上げ 108万円/t
変更要因
先週、世界の金融市場を動揺させた中国不動産大手(中国恒大集団)の債務問題は、
人民元建て社債の利払いに目処がついたことで市場の不安感は幾分後退し、銅相場も持ち直した。
他方、22日の米FOMCでは、テーパリングの近く着手、利上げ早期化が示唆されたものの、
市場では織り込み済みの内容であったことからリスクオフムードが和らいだ。これを受けて米金利は上昇、
米株の反発も相まってドル円は上昇し、国内建値をサポートした。
中国恒大集団のデフォルトリスクへの警戒感は引き続き重石となっており、方向感見え難い地合いとなっている。
LME・為替推移
9/20 $9,037.00/t → 9/24 $9,376.50/t
9/20 109.52円/$ → 9/24 110.85円/$
2021
09.21
【銅建値】変更要因!9月21日より 5万円下げ 103万円/t
変更要因
先週の建値下落後も中国経済の減速懸念とドル高地合いが重石となり銅相場は
上値重く推移していた。週明け20日、中国不動産大手のデフォルト危機が波及
するとの懸念が金融市場全体のセンチメントを悪化させると、世界的な株安、債券高、
コモディティ下落の流れに。このリスクオフの動きが逃避先通貨の需要を高め、ドルが
上伸したこともメタル相場の下押し圧力となった。尚、米金利低下を背景にドル円は
下落、国内建値を押し下げた。
LME・為替推移
9/14 $9,434.50/t → 9/20 $9,037.00/t
9/14 109.81円/$ → 9/20 109.52円/$
2021
09.15
【銅建値】変更要因!9月15日より 3万円下げ 108万円/t
変更要因
金融緩和政策の先行きを巡る手掛かりとして注目されていた米8月CPIが昨日14日に
発表され、市場予想を下回る結果となった。インフレ圧力がピークアウトしたと受け止められると
早期テーパリング観測が後退。銅相場は米金利低下によるドル安に支えられるも、その後の
米株式下落に伴う市場心理の悪化からドルが買い戻されるに連れて反落した。一方、この
センチメント悪化で円買いが優勢となったことによりドル円相場は続落、国内建値を押し下げた。
LME・為替推移
9/10 $9,693.00/t → 9/14 $9,434.50/t
9/10 110.00円/$ → 9/14 109.81円/$
2021
09.13
【銅建値】速報!9月13日より 4万円上げ 111万円/t
変更要因
市場ではコロナ感染拡大、景気減速、インフレの高止まり、金融緩和政策の行方等、
不透明感が意識される中、銅相場も上値重い展開が続いていた。ところが10日、
米中首脳の電話会談実施が伝えれると、両国の緊張緩和への期待からリスクセンチ
メントが改善、非鉄相場全般が押し上げられた。
LME・為替推移
9/8 $9,263.50/t → 9/10 $9,693.00/t
9/8 110.33円/$ → 9/10 110.00円/$
2021
09.09
【銅建値】変更要因!9月9日より 1万円下げ 107万円/t
変更要因
注目されていた3日発表の米雇用統計は市場予想を大幅に下回る結果となり、
9月にテーパリング開始が決定されるとの見方が後退、これに伴うドル下落にも
サポートされ銅相場は底堅く推移していた。しかし、世界各地でのコロナ感染拡大、
行動制限から経済減速懸念が広がる中、上昇基調を続けていた株式市場にも
調整懸念が意識され、リスク選好の動きが減退している。これを背景にドルは
全面高に転じ、銅相場の下押し圧力となった。
LME・為替推移
9/2 $9,403.00/t → 9/8 $9,263.50/t
9/2 110.05円/$ → 9/8 110.33円/$
2021
09.03
【銅建値】変更要因!9月3日より 2万円下げ 108万円/t
変更要因
先週のFRB議長講演の結果を消化をした市場では金融政策の行方の次なる手掛かりとして
本日発表の米雇用統計に目を向ける中、1日発表された中国経済指標が不振となったこともあり
ベースメタル全般が軟化した。一方、米経済指標でも予想を大きく下回る結果が出たことで、緩和
政策を継続する正当性が高まったと受け止められ、米金利が低下、ドルは弱含んだ。FRBのハト派
姿勢が引き続き意識される中、リスク選好からドル円共に売られる展開となるも、次第にドル売り
優勢となり国内建値を下押しした。
LME・為替推移
8/31 $9,558.00/t → 9/2 $9,403.00/t
8/31 110.14円/$ → 9/2 110.05円/$
2021
09.01
【銅建値】変更要因!9月1日より 3万円上げ 110万円/t
変更要因
米国金融政策の先行きに関する手掛かりとして注目されていた先週27日の
FRB議長講演は、テーパリングの年内開始に言及しつつも、具体的な時期までは
示さなかったこと、早期の利上げ開始を否定するなど、なおハト派的メッセージを
示したことで早期引き締め観測が後退した。これを受けてドルは下落、銅相場は
上伸した。
LME・為替推移
8/26 $9,330.00/t → 8/31 $9,558.00/t
8/26 110.15円/$ → 8/31 110.14円/$
2021
08.27
【銅建値】変更要因!8月27日より 1万円上げ 107万円/t
変更要因
先週の急落から反発した銅相場は、足元のファンダメンタルズに強さは見られるも、
マクロ要因としてのイベントに注目が集まっている。
本日のFRB議長の講演を控え、市場では米金融政策の先行きに関する手掛かりを探ろうと方向感が見え難く横這いの展開。
一方、米長期金利の上昇に連れてドル円相場が上昇したことで国内建値は押し上げられた。
LME・為替推移
8/23 $9,280.50/t → 8/26 $9,330.00/t
8/23 109.78円/$ → 8/26 110.15円/$
2021
08.24
【銅建値】変更要因!8月24日より 3万円上げ 106万円/t
先週の急落後に買い戻されて反発していた銅相場は、昨日、アジアのLME在庫の引き出し注文が大幅増加したことで急伸した。
中国で電力不足やデルタ株感染拡大が供給ボトルネックとなる中、同国の国内在庫が減少し、輸入需要が押し上げられている。
最大需要国での供給逼迫が示唆されたことで、銅価は4週間ぶりの大幅高となった。
また、デルタ株感染拡大の懸念からFRBがテーパリング開始を遅らせる可能性があるとの観測を背景にドルが下落し、コモディティ相場を支えた。
LME・為替推移
8/19 $8,900.00/t → 8/23 $9,280.50/t
8/19 109.88円/$ → 8/23 109.78円/$
2021
08.20
【銅建値】変更要因!8月20日より 3万円下げ 103万円/t
変更要因
銅相場は4月以来の安値に続落。
中国の経済指標鈍化、デルタ株感染拡大、不動産投機規制強化といった銅の最大需要国である中国経済の下振れ懸念が高まっているところに、7月FOMC議事要旨より年内のテーパリング開始の見方が示されたことで、市場ではリスクオフ姿勢が強まり、株式やコモディティは軒並み下落。
また、これら景気回復への懸念やFRBのタカ派傾斜の兆候が意識されるとドルは
全面高となり、メタル相場を下押しした。
尚、逃避先としての円買いも進んだことから、
ドル円相場はほぼ変わらずの展開。テーパリング開始時期を巡っては、来週開催される
年次シンポジウムでのFRB議長の発言に注目。
LME・為替推移
8/17 $9,218.50/t → 8/19 $8,900.00/t
8/17 109.67円/$ → 8/19 109.88円/$
2021
08.18
【銅建値】変更要因!8月18日より 3万円下げ 106万円/t
変更要因
銅相場は今週に入って中国の7月主要経済指標で景気回復の減速が示唆されると、
需要鈍化の懸念が強まり、軟調な動きとなった。
更には、中国で変異ウイルス感染拡大を巡る懸念が続いているほか、昨日発表された欧米経済指標が強弱まちまちだったことで景気回復の不均一さが意識されドルが全面高に。
これらに伴い、銅価は約1ヶ月ぶりの安値に下落した。
また、景気回復への不透明感から米金利が低下し、ドル円相場は下落。
リスク回避的な円買い圧力も強まり、国内建値を下押しした。
LME・為替推移
8/12 $9,450.00/t → 8/17 $9,218.50/t
8/12 110.51円/$ → 8/17 109.67円/$
2021
08.13
【銅建値】変更要因!8月13日より 1万円上げ 109万円/t
変更要因
前回の建値下落後も、チリの複数鉱山でのスト懸念が残存している一方、
コロナ変異ウイルスの感染拡大がメタルの主要需要国に広がりを見せたことで
センチメントは悪化していた。
6日、注目されていた米雇用統計が予想を上回る結果になると早期テーパリング、利上げが意識され、9日 銅価は週最安値に下落。
その後は、チリでの供給懸念が相場を下支えする中、米インフラ関連法案の進展を
追い風にじり高となっていった。
そして、11日発表の米7月CPIではインフレ圧力の鈍化を示唆。
緩和策の早期縮小観測が後退し、これに伴うドル安の動きにもサポートされ銅相場は続伸し、13日 国内建値は反発となった。
LME・為替推移
8/3 $9,555.00/t → 8/9 $9,354.50/t → 8/12 $9,450.00/t
8/3 109.09円/$ → 8/9 110.41円/$ → 8/12 110.51円/$
2021
08.04
【銅建値】変更要因!8月4日より 2万円下げ 109万円/t
変更要因
7/26の建値上昇後、米FOMCによる緩和政策の当面維持決定を消化し適度なリスク選好が広がると、ドル軟化にも支えられ、銅相場は堅調に推移。
その後、米中製造業指標の悪化や中国政府による特定産業への規制強化により成長鈍化への懸念が材料視された一方、チリ大手鉱山でのストライキ発生懸念が浮上したことで相場を下支えしていた。
しかし、中国を中心としたアジア圏でのコロナ感染拡大により需要減少リスクが相場の重しとなり、昨日8/3には下落。また、リスクオフの高まりや米金利低下でドル円相場も続落し、国内建値を下押しした。
LME・為替推移
7/23 $9,620.50/t → 8/3 $9,555.00/t
7/23 110.62円/$ → 8/3 109.09円/$